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セカンダリーのOH

2021年 08月28日 00:55 (土)

更新の期間が空いてしまいました。
というのも、私のジャイロXの駆動系OHの記事を5月の
ゴールデンウィークには書き始めていたのですが・・・・・
まだ実験中の部分もあるし、細かく書いても理解が難しい所がある。
YouTubeを観ても大したことはやっていないのでレベルにも差があると思い
この記事はお蔵入りにしようと思います。

丁度、神奈川のOさんからセカンダリーガンコートの依頼がありましたので
それを後半に書いていきます。

そんなこんなで、もう8月下旬です。
唐突ですが、皆さんは好きなアニメってありますか?
最近の若い人ならエバンゲリオンやポケモン、ドラゴンボール辺りかな?
私の時代はガンダムやルパンⅢ世、北斗の拳?
私が小学生から好きだったのは宇宙戦艦ヤマトでした。

中学2年生の時に夏休みの自由研究に選んだのが
「宇宙戦艦ヤマトの波動エンジンについて」です。
初めてエンジンに興味を持ったのがこの波動エンジンでした。
今のロケットエンジンでは有人飛行で太陽系を脱出出来ない。
この波動エンジンなら太陽系外に有人でいくことが出来る。
こんなことをテーマに池袋の宇宙戦艦ヤマト展などに足を運んだものです。
出版社に松本零士宛で手紙を出したこともありました。

秋に成って三者面談で親の前で担任に言われましたよ。
「片桐くんは非現実的な部分がある。皆は恐竜や歴史など過去に有った
事実を研究課題にしているのに、ありえないことを課題にすることは・・・・」って。
ショックでしたね~。今と成ってはかなり幼稚な内容ですが、
一生懸命やったことを全く評価されなかった悔しい思い出があります。
しかも親がいる前で・・・・・

実はこのエンジン、60年代から世界中で研究されていて
今年、このエンジンの試作機が鹿児島から打ち上げられました。
オリンピックと重なった為、大きく記事には成りませんでしたが、
発表ではデトネーションエンジンという名称でした。
今までのエンジンは燃焼で推力を得るものでしたが、デトネーションエンジンは
爆発(爆轟)の衝撃波を利用して推力を得る。
まさに波動エンジンです。



これでやっと40年前のモヤモヤがスッキリしました。
ついでですからデトネーションについて少し書きますね。

よく私たちの2stエンジンもピストンに穴が空いたり、
ピストンやシリンダーヘッドの一部が溶けるとデトネと言う表現をしますが
これはデトネーションでは無いんです。
ヒートスポットが出来たり、燃焼室の温度が上がり過ぎて溶けただけです。
本当のデトネーションが燃焼室で発生するとコンロッドが折れたり、
穴が空いたりして一瞬でエンジンがおしゃかに成ります。
秒速2kmの衝撃波ですからね。

バイクのエンジンにデトネーションが利用できれば50ccで500ccのレーサーを
ブッチギルぐらいのパワーがあるんです。
残念ながら、このデトネーションの衝撃に耐えられる物質が無いのが現状です。

それでは本題です。
前半に少し触れましたが、今回のセカンダリーはガンコート主体です。
記事ではガンコート施工は割愛します。
Oさんの車両はチューニング車両ですので、チューニング車両向けの
セカンダリーのメンテナンス及びオイルシール&ベアリング交換です。

今までは文面で書いてきましたが、今回は動画主体にしました。
まずは分解編からご覧ください。



次はガンコート!
Oさんの駆動系は全てゴールドで揃えています。
塗装の剥がれかかったセンタースプリングはシンコーメタルオリジナルの柔バネです。
サンドブラストで塗装を取った後、ガンコート施工しました。

P_20210821_221218.jpg

実はセンターSPにガンコートは初めて。
通常、伸縮する金属に塗装するには剥がれないよう軟化剤を塗料に
混ぜるのですが、軟化剤の無いガンコート。
はたしてどうなるのか?人柱に成って頂きました。

P_20210821_221321.jpg

そしてトルクカムの溝は当たりの強い部分やバリがありました。
すこしでも変速抵抗を減らすために当たりの強い所は削り、
バリを落としてから金属コンパウンドで仕上げます。

P_20210822_150206.jpg

ここまで出来たら次は組み立てです。



チューニング車両のセカンダリーをOHする時は、ここまで行っておけば
性能を発揮出来るのでは?って感じです。
フリクションロスを減らすには出来るだけ高性能で柔らかいグリスを使うのが
良いのですが、デメリットもあります。
例えば、シンコーメタルのスペシャルグリスを使うと、柔らかく粒子が細かいので
オイルシールからの飛散で3000km程度でOHが必要に成ってしまいます。
そこで、今回は行わなかったオイルシール部分にも飛散防止の対応策が
必要に成ります。
ただしトルクカムのオイルシールは可動部ですので液ガスは使えません。
工夫して飛散を抑えています。(テスト中にて内容は未公開)

そうそう!今回の動画はダダ流しです。
集中して観てもらえるようバックミュージックなど入れませんでしたが
入れた方が良いのかな?どうなんでしょう?

次回は現在入庫中のジャイロXのOHとチューニングの予定です。

テーマ : 自動車、バイク
ジャンル : 車・バイク

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バックミュージック無し派です

2021年12月11日 20:53

バックミュージック無しでよろしいかと考えます_(._.)_
去年は大変お世話になりました。

私のPCXも走行距離が二万キロになり、そろそろオーバーホールの時機かと考えております。
つきましては、オススメの駆動系のガンコートを教えて下さい。

メールにて連絡をお願いします。

セカンダリーベアリング

2021年12月15日 23:57

今回のベアリングにはたぶん非接触のベアリングを使用しているのかなと思います。
私のPCXの純正は接触タイプです。
セカンダリーのベアリングは非接触がよいのでしょうか?
あとベアリングにベルハンマーを使用していますが、NO1、No2どちらを使用しているのですか?
セカンダリーの最後のグリスもベルハンマーではいけないのでしょうか?
質問ばかりですみません。

Re: バックミュージック無し派です

2022年01月05日 03:22

なすてぃーさん

YouTuberじゃ無いので要らないですよね。

Re: セカンダリーベアリング

2022年01月05日 03:33

ナスティーさん

私はNO.2を使っています。
セカンダリーは全部ベルハンマーで行けると思いますよ。

的確なご回答ありがとうございます_(._.)_

2022年01月26日 23:43

私もなんとなく動画を見てNo.2かと思い購入いたしておりました。

今年も宜しくお願い致します_(._.)_

シールベアリングについて

2022年07月13日 21:02

シールベアリングのグリスを入れ換えていらっしゃいますが、性能アップさせるためには、基本的にどのシールベアリングもグリスの入れ換えを行なった方が良いのでしょうか?
例えばリアホイールシャフトのシールベアリングとか。
親父さんの見解を教えてください。

Re: シールベアリングについて

2022年07月14日 17:50

なんちゃってZX さん

シールベアリングのグリスですが、通常は硬い石鹸グリスが入っています。
文字通り、石鹸のように固形のグリスが入っていて、回転し、摩擦で温度が上がると溶けて柔らかく成ります。
普段の使用がチョイ乗りで、ちょっとコンビニまでとか短い距離だとベアリンググリスが溶ける前に走行が終了してしまう。
こんな場合は柔らかいグリスに入れ替えるのも有りです。
でも、柔らかいグリスは飛びやすいので定期的にグリスを入れてあげる必要が出てきます。
私のジャイロも年に一度ぐらいはグリスを補充しています。
ノーメンテで使うならグリスを入れ替えずに乗る方が良いでしょう。
車両の使い方とデメリットを考えて行うのがチューニングだと思います。