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2stと4stのキャブセッティングの違い

2020年 04月14日 13:14 (火)

前回ブログを書いた後に新型コロナウィルスが流行して
今は大変なことに成っています。
いろいろなイベントが中止に成り、現在も患者数が増えて明日がどうなるのか?
も判らない状態です。
私の方は前から決まっていた引っ越しを中止するわけにもいかず、
鹿児島引っ越しを強行して1週間経ちました。
まだ荷物の整理もついていない状態ですが、こんな時だからこそ
外に出ないでネット上で読んで楽しめるブログを書くことにしました。
ちなみに営業再開はゴールデンウイーク前ぐらいを考えていますが・・・・・

2stのチューニングで一番難しいのが、キャブレターのセッティングです。
燃調が薄ければ焼き付きを起こしますし、濃ければパワーが出ない。
2stと4stではキャブセッティングの考え方が違います。

一番の違いは発生する熱量です。
2stと4stで燃焼爆発が同じ熱量のエンジンがそれぞれあったとします。
2stは1往復で1回の燃焼爆発、4stは2往復で1回の燃焼爆発をします。
つまり、同じエンジン回転数では2stは4stの2倍の熱量を発生してしまうんです。
4stでエンジンを9000rpm回して走行している時の熱量は、2stでは4500rpm程度。
つまり渋滞をトロトロ走っているときぐらいの熱量しか発生していないんです。
逆に2stで8000rpmで走行している時、ノーマルジャイロだと55km/hぐらいでしょうか?
4stだと16000rpmも回して走っている時と同じ熱量ですから
いかに冷却を考えながらチューニングしていかないといけないのか?判ると思います。

発生する熱量は、ほぼ馬力と比例するので馬力で考えてみましょう。
2st自然空冷の各メーカーの最終モデルは何馬力でしょうか?
250ccで調べてみるとヤマハのRD250が30馬力、スズキのRG250が30馬力です。
これ以降は水冷エンジンに成っていますので、当時は250ccあたり30馬力が
空冷で冷やせる限界だったのでしょう。
つまり、100ccあたり12馬力です。

もちろん、この数値を超える自然空冷原付もありましたよ。
7.2馬力のカワサキのAR50などです。
ところが中古で100ccあたり12馬力を超える自然空冷の2stを探してみてください。
殆ど出て来ないはずです。
一時的には冷やせても長期的にみれば無理があるってことですね。

それだけ2stエンジンは熱を持つのでパワーアップには常に冷却の強化が必要です。
もう一つの違いはピストンの冷却方法です。
4stはエンジンオイルで冷却を行います。
モンキーやゴリラのボアアップにはオイルクーラーが必需品ですよね。
2stより発生する熱量が少なくてもオイルクーラーが必要なので、当然2stも
ピストンを冷やさなければいけません。
2stは混合気の気化熱でピストンの冷却を行います。

そこでキャブレターのセッティングですが、4stはパワーが一番出る、燃調もベストに
近いセッティングでOKです。
対して2stは発生する熱量に対してピストンをしっかり冷やせる燃調にしなくてはいけません。
でも、当時はこれが不可能だったんです。
ピストンの冷却を重視して濃い混合気をエンジンに送るとカブって走らなくなってしまう。
カブらないところまで燃調を薄くするとピストンの温度が上がって焼き付きを起こしてしまう。

後半へ続く
今はカブらないプラグ(カブりづらいプラグ)を使うことで濃い燃調に合わせて
プラグを選ぶことが出来ますからピストンの温度上昇を抑えてキャブセッティングを
行うことが可能です。

混合気の燃調を濃くするのは簡単です。
ジェットの番手を上げたり、ニードルを上げれば済む話しです。
でも、どのぐらい濃くすれば良いのか?が難しい。
走行中のピストンの温度が数値で分かれば簡単なんですけどね。

そこで今回、宣言通りに標準の6番プラグでキャブセッティングしながら走ってきましたよ。
愛媛 ⇒ 鹿児島の400km!
結論から言えば無理でした。
低・中速のアクセル開度60~70%までは問題無く走行出来ます。
ところが、それ以上の領域つまりメインジェットが利く、アクセル開度では手持ちの
ジェットの番手ではカブってしまう。

今回の仕様はエンジンこそ違いますが、吸排気は前回組んだ50ccと同じ仕様です。
その時のメインジェットは115番がベストだったので持って行ったジェットは
125、122、120、118、115の5種類でした。
排気量が50から68ccに上がったから115番より下は不要だろう。って考えたんです。
出発時は120番を装着していましたが、峠の登りでカブるので順に下げて行って
115番でもまだカブる。

カブるってことは失火して燃焼爆発が起こっていないってことです。
2stオイルは高圧縮・高回転でも油膜を保持するシンコーメタルオイルです。
高温でも油膜が保持出来るように燃えづらいオイルなのでカブって不完全燃焼を
起こすと炭化したオイルがリング溝に入ってリング固着を起こします。

その代わり、燃調が薄くて焼き付きを起こす時も他のオイルの時と違って
持ちこたえてくれます。
他のオイルなら瞬時にロックしてエンジンが止まりますが、シンコーメタルオイルは
エンジン音が変わって徐々にパワーが無くなるので、気が付いたときに
アクセルを戻せば焼けないで済んじゃうんです。

ニードルは下から2段目で50ccの時より濃いセッティングでしたが、上記の症状が
出たのでCクリップを一番下に変えて事なきを得ました。

手持ちのジェットではカブるので仕方なく残り150km付近でハイブリッドプラグに交換しました。
燃料添加剤を入れてありますので30分も走ればリング固着は解消します。
到着後に110番を借りて装着しましたが、恐らく今の仕様のベストは
112番のジェットに4番プラグだったのでは?と思います。
110番だと長距離ではピストンの冷却が間に合わない感じがしたためです。
まあ、次の機会にセッティングを煮詰めたいと思います。

2stの原付スクーターは全て強制空冷です。
自然空冷よりも安定してシリンダーやヘッドを冷やすことが出来ますが
ピストンの冷却は混合気に成ります。
現代の2stエンジンチューニングのキャブセッティングはプラグ選択も含まれます。
私も数年前からいろんなプラグの番手を試しています。

P_20200414_115833.jpg

写真は2番と4番のプラグですが、2番はまだ試していません。
13kg/㎠ぐらいの高圧縮で組んだら試してみたいと思います。
ハイブリッドプラグはカブらないので便利ですが、セッティングに使うと
必要以上に混合気を濃くしていることに気が付かないことが多い。
必要以上に混合気が濃いとパワーも無くなってしまうので、プラグの番手を下げて
セッティングするようにしています。

と、ここまではピストンを冷却する為の混合気濃さを調整する話しです。
これと同時に行った方が良いのが混合気の量を増やすチューニングです。
混合気の量を増やすと確実にパワーアップしますが、その分
燃焼室の熱量が増えてピストンは高温に成りやすくなる。
より濃い混合気でピストンを冷やす必要が出てきます。

次回に続く。

テーマ : カスタム
ジャンル : 車・バイク

コメントの投稿

非公開コメント

2020年04月15日 16:00

こんちわ!
コロナ早く治まって欲しいですよね…

最近、4stのJAZZ手に入れてボアアップ、キャブ交換色々やってたんですが、危うく大MJ&低熱価プラグをやっちゃう所でした…

良いタイミングでの記事をありがとうございます♪

とても勉強になります

2020年04月16日 04:32

去年の夏に大口径プーリーを買わせてもらいました。
まだ使いこなせていませんが

セッティングに関しては、こちらのブログでかなり勉強させて頂いてます。

今度自分のジャイロキャノピーWJTYPE3を入れようと思ってます。(もう買ってしまいましたw)

今はディオキャブなんですが、、
もしよろしければ何かアドバイス頂けると、めっちゃ嬉しいです。

knから

2020年04月17日 12:17

2st対応を謳った空燃比計が販売されていますが、オイルが多く混じる2stでうまく作動する(セッティングに使える)んでしょうか?
使われたことがあったり知り合いで使った体験談があれば教えてほしいです。

Re: タイトルなし

2020年04月17日 18:51

杏さん

JAZZはパワー次第でオイルクーラーが必要に成るかも知れませんね。


OGさん

ディオキャブは欠点もありますので次回のブログで書きますね。


mamorunさん

2st用の空燃比計は周りに使っている人がいない為、分かりませんね。
2stはメーカー出しの時点でピストンの冷却が出来るようベストの空燃比より濃い仕様に成っているはずですから、私的には空燃比計よりもピストン温度計があれば良いと思っています。