FC2ブログ

03月 « 2020年04月 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30  » 05月

GUN-KOTE

2020年 01月03日 13:35 (金)

新年、明けましておめでとうございます。
今回は2020年の初回のブログは、いつもとはちょっと違った話題からです。

現在では一般企業から様々なパーツが発売されていて好みに応じた
カスタムやチューニングが出来る時代です。
昔はパーツをワンオフで製作したり、純正部品を加工していました。
日本の2輪チューニングの先駆けと言えるのが「ヨシムラ」の創業者
ポップ吉村こと「吉村秀雄」です。
まあ2輪のチューニングに興味がある人なら知らない人はいないでしょう。
去年、私が記事で書いた「3ナイ運動」の撤廃にも先導してくれたことは
知らない人も多いのでは?
興味がある人は「ポップ吉村の伝説」でも読んでみてください。

サッっとあらすじだけ動画を観てみましょう。



ワークスマシーンに勝つなんて今では考えられないですよね。
私が学生時代に週刊マガジンで夢中に成って読んだのが「バリバリ伝説」でした。
峠を走っていた同級生と鈴鹿の4時間耐久レースにチャレンジするという内容ですが
レースでトップを争ったのがヨシムラコンプリートのマシーン「GSX-400R」でした。

この400Rのエンジンは実在していて今もエンジンの組み立て動画がYouTubeに
残っていました。



気が付いたでしょうか?
実はこの1984年のGSX-400Rのヨシムラコンプリートエンジンに「GUN-KOTE」が
冷却のために使われていました。(4分25秒辺り)
GUN-KOTEってこんな時代からあったんですね。

それでは本題です。
前記事で紹介した「GUN-KOTE」ですが、80年代からあったにも関わらず
市販車チューニングでは殆ど使われていませんでした。
というのも80年代といえば2stスポーツタイプのバイクが空冷から水冷に変わった時代です。
ヤマハのRDがRZに、ホンダのMBがMBXに、スズキのRGがRGγって感じに。
水冷のエンジンにGUN-KOTEを使うと公道では冷えすぎてしまうらしいんです。

時代は変わって現在は旧車ブーム。
空冷の2stをチューニングする時代に成っています。
しかも私が行っているのは高圧縮でハイパワーなエンジンを公道で走行させているんです。
冷えれば冷えるほど焼き付きリスクを減らせます。

私の所には空冷のシリンダーやピストンが補修やポート加工で入ってきます。
その8割が空冷エンジンの物でサビている物が殆どです。
錆は冷却性能を大きく低下させます。
今までは出来るだけ錆を除去して加工していましたが、使用条件によっては
半年ほどで、またサビサビに成ってしまいます。

じゃ~市販の耐熱塗料を塗ればどうなの?って思いますよね。
通常の耐熱塗料は放熱効率を低下させてしまうんです。
つまり、塗ると焼き付きやすく成る。

ってことで、そのGUN-KOTEですが80年代の物より進化していて
塗膜は高硬度・高耐久で、冷却性能も高い。
どのくらいの冷却性能かというと、銅やアルミよりも高い放熱性脳があるとのことです。
ということは、鉄のシリンダーでもアルミシリンダー以上の放熱効果が期待出来て
シリンダーヘッドに塗装すればシンコーメタルの銅ヘッドに匹敵する放熱が実現可能?
って考えたらやってみる価値はあるんじゃねえ~って感じです。

一応、考えているのがシリンダーヘッド、シリンダーの他に駆動系のプーリーフェイスや
トルクカム、セカンダリーシープ、クラッチアウターなどです。
とりあえず、私のシリンダーに試してみました。

P_20191227_125254.jpg

珪砂を使ってサンドブラスト。
これで市販時の塗料と錆は綺麗に落ちました。

迷ったのは色。
色のサンプルを送っていただきました。

P_20191231_212047.jpg

左からAntiqueSilver、SmokedSteel、PaleGold、StatuaryBrown、です。
普段は見えない部分ですし、塗ったのが分かるようにPaleGoldにしてみました。

P_20191229_211243.jpg

これでブレーキフルードやガソリンなどで塗膜が取れないことを確認して
実車テストに移る予定です。

テーマ : カスタム
ジャンル : 車・バイク

コメントの投稿

非公開コメント

効果の程が楽しみです

2020年01月03日 15:36

いつも楽しく拝見させて頂いております。ガンコートってそんなに昔から存在してたんですね!
鉄シリンダーに塗った場合、シリンダー内で発生した熱は鉄シリンダー(熱伝導率が低い)を通過してからガンコート(熱伝導率が高い)に到達するので、急激な熱量増加にはあまり効果がなく、どちらかというと高回転巡航の様に熱負荷が連続的に高い状況に威力を発揮するのでは?と予測しています。チャンバーが排気を引っ張るように、ガンコートがシリンダー表面から熱を引っ張るイメージなのかな?と思います。やんちゃ親父さんはどのような使用状況のときに効果的とお考えですか?いずれにせよ、とても興味深い内容で、結果が楽しみです!

Re: 効果の程が楽しみです

2020年01月03日 19:02

さっくるさん

私も熱伝導の原理は詳しくないのですが、以前にこんな実験をしたことがあります。
パソコンのCPUを冷やすのにCPUクーラーと言うものを装着するのですが、装着にはクーラーとCPUの間に熱伝導グリスを塗るんです。
ところが、その熱伝導グリスの伝導率っていうのは高性能の物でも12W/m・kとかなんですよ。
ちなみにアルミは236、鉄は83ぐらいです。
じゃ~熱伝導の性能落ちるんじゃない?と思ってグリスを塗らずに、出来るだけ密着度を上げるように気を付けて装着したのですが、結果はグリスを塗ったほうが温度が低くなった。
結論としては違う物質に熱を伝導するときは熱伝導率よりも分子の密着が大きく関わってくるのでは?
今でもこの考えが合っているのか分かりませんけど、単純に熱伝導率だけでは無いようですね。
きっとガンコートも熱伝導とは違って、熱を大気に放出する効率が良いと思われます。

私はシリンダーの熱を考慮してチューニングを行うようにしていますが、長時間の負荷を掛けての走行では熱が蓄積していきます。
例えば高速道路を80km/hで走行している時に190度程度で走行出来るようにセッティングしたとします。
最初の10分、20分は良いのですが、1時間も続けていると230度を超えてしまいます。
温度上昇は1~2分で1度とか僅かに上がっていくんです。
これが熱の蓄積です。
この熱の蓄積を低減できれば、より安全にパワーを出したセッティングが可能に成ってきます。
今まではスリミでサーキットを走るにしても、往復のロングツーリングを考慮して限界にほど遠いセッティングでしたからね。
速いセッティングと安全なセッティングにはどうしても大きな差があるんです。
その大きな差を少しでも埋められれば凄いことだと思っています。