タカオカ アビーキャロットのOH&チューニングpart2
2019年 03月23日 02:11 (土)
前記事のハイギアに高性能オイルを使った方が良いと書いたところ
問い合わせが多かったので少し補足します。
私のジャイロも春のスリミに向けてギアオイルの交換をしたのでそれを紹介しますね。

ジャイロの場合、14mm頭のボルトがドレンボルトに成っていて400ccのオイルが入っています。
ドレンボルトから抜けるオイルは380~390ccです。
車でも同じですが、入れた量を全部抜くにはギアボックスを割る必要があります。
つまり、前のオイルが少し残ってしまうってことです。
ディオ系はこのドレンボルトがありません。
オイルを抜くには車の上抜きと同じでオイル注入口からチューブを入れて注射器で
吸い出す必要があります。

ここが注入口です。
チューブはここから斜め左下方向に入れてあげる。

ファイナルギアがあるので鋭角にチューブを曲げる必要があります。
そして今回入れたオイルはこれ!

BEL-RAYのシンセティックハイポイドギアオイル75W-90です。
100%化学合成のハイポイドギアオイルで3000円ぐらいでした。

サイドが半透明に成っていて、メモリが付いているので使いやすかったです。
このオイルですが、日本では取扱いが少ないようで購入は難しいです。
amazonでは1万円以上しています。(ボッタクリですねw)
みなさんは手に入れ易いMOTULあたりのギアオイルが良いでしょう。
そして、オイル注入が横向きなのでピストル型のオイラーが便利です。

私が使っているのがこれです。
トリガーを何度も引かないといけないのが欠点です。
それでは本題です。
問い合わせが多かったので少し補足します。
私のジャイロも春のスリミに向けてギアオイルの交換をしたのでそれを紹介しますね。

ジャイロの場合、14mm頭のボルトがドレンボルトに成っていて400ccのオイルが入っています。
ドレンボルトから抜けるオイルは380~390ccです。
車でも同じですが、入れた量を全部抜くにはギアボックスを割る必要があります。
つまり、前のオイルが少し残ってしまうってことです。
ディオ系はこのドレンボルトがありません。
オイルを抜くには車の上抜きと同じでオイル注入口からチューブを入れて注射器で
吸い出す必要があります。

ここが注入口です。
チューブはここから斜め左下方向に入れてあげる。

ファイナルギアがあるので鋭角にチューブを曲げる必要があります。
そして今回入れたオイルはこれ!

BEL-RAYのシンセティックハイポイドギアオイル75W-90です。
100%化学合成のハイポイドギアオイルで3000円ぐらいでした。

サイドが半透明に成っていて、メモリが付いているので使いやすかったです。
このオイルですが、日本では取扱いが少ないようで購入は難しいです。
amazonでは1万円以上しています。(ボッタクリですねw)
みなさんは手に入れ易いMOTULあたりのギアオイルが良いでしょう。
そして、オイル注入が横向きなのでピストル型のオイラーが便利です。

私が使っているのがこれです。
トリガーを何度も引かないといけないのが欠点です。
それでは本題です。
前回はマウントブッシュの交換まで行ったところでしたね。
今回はマロッシのアルミシリンダーを装着するのでクランク挿入前にケースに合わせてみます。

何故こんなことを行うのか?というとAF18系のエンジンは第3掃気ポートの通路が
狭いのが欠点なんです。

合わせてみるとシリンダー側の方が全然大きいでしょう。
ケース側を加工してマロッシシリンダーが必要としている吸気を送れるようにします。

これは片側だけ加工したところです。
比較すると全然違うでしょ。
両方ともリューターで削ると加工後は約3倍の吸気が確保できます。
このマロッシのアルミシリンダーは私の所で扱うのは初めてなので
どんな性格なのか調べてみることにしました。
エンジンの性格はポートの開くクランク角で把握できます。


まずはピストンを仮組みしてフライホイールに円分度器を取り付けます。

マロッシ付属のシリンダーガスケットとシリンダーを被せて70mmのボルトで固定してから
ダイヤルゲージで上死点を出します。

適当な物で上死点が0度に成るようにしてから排気ポートと掃気ポートの角度を計ります。


すみません!写真を撮る時にはどうしても片手を離さないといけないので
少しズレてしまいました。
排気ポートが93.5度、掃気ポートが119.5度でした。
これはジャイロ用のマロッシとほぼ同じですね。
重要なのは排気ポートと掃気ポートの差角です。
このシリンダーは26度ですね。
シリンダーのポートについて説明しましょう。
一般に排気ポートが高い(角度が小さい)ほど高回転型と言われています。
実際はこれに加えて差角が重要に成ります。
排気ポートの位置が高いほど2次圧縮が低くなります。
逆に排気ポートが低ければ2次圧縮は高く成る。
差角は排気ポートが開いてから掃気ポートが開くまでの時間です。
差角が小さければ高回転が回らなくなります。
何故かと言うと、差角が小さいほどガス交換が難しくなるからです。
排気ガスが抜けないうち(爆発圧力が残っているうち)に掃気ポートが開くと
吸気するどころか、排気が逆流して掃気ポートからクランクケース側に入ってしまいますよね。
高回転に成るほど排気が間に合わなく成るので
差角を大きくしてあげないと吸気出来なくなるんです。
丁度、ライブディオZXエンジンのアルミシリンダー装着エンジンが入庫したので
同様にポート角を計ってみることにしました。


排気が87.5度、掃気が115度、差角が27.5度ですね。
ここまで排気ポートが高いとトルク無いので回さないと走らないエンジンです。
差角は有るので排圧マフラーと合わせてパワーバンドが9000rpm以上に成ります。
軽量クラッチで半クラを長くして、強化ウインナーSPでミート回転数を上げないといけませんね。
ポートの高さを計るだけでエンジンのセッティングの方向性まで判るように成ります。
台湾シリンダーに多いのがポート位置は高いのに差角が小さい物です。
トルクが無いのに差角小さいから高回転が回らない。
説明し始めると凄く長く成るので今回はこのへんで止めておきましょう。
え~合わせるマフラーはISOリバイブですので、ジャイロのマロッシ&リバイブの
組み合わせと同じエンジン特性ですね。
でも、車両はアビーですからね。
重量はキャノピーよりも重い160kg。
ハイギアも入れましたから少しでもトルク側に特性を持っていきたいので
ベースガスケットを薄くしてポートを下げてあげることにしました。

スリーボンドの0.1mmガスケットに型取りしてガスケットを製作して装着
約0.5度ポート位置を下げました。(当然、製作途中です)
これ以上ポートを下げたい場合、ベースを直接面取りして下げますが、
1mmぐらいが限界でしょう。
ベースを下げ過ぎると掃気ポートの開いている時間が短く成るので逆に
パワーダウンすることも考えないといけません。
ピストンの排気側だけを溶接肉盛りしたいのですが、まだやったことが無いです。
ここまで作業したところでビックキャブを入れることをすっかり忘れてました。
でも19Φのキャブですからね。
吸気拡大は少しで大丈夫。

ここの拡大です。

100均で購入した粘土をケースに敷き詰めてからウエスで蓋をすれば
ケース内に金属片が入ることはありません。

ハイ!出来上がり。
あとはオイルポンプのOHと駆動系で完成です。
今回はマロッシのアルミシリンダーを装着するのでクランク挿入前にケースに合わせてみます。

何故こんなことを行うのか?というとAF18系のエンジンは第3掃気ポートの通路が
狭いのが欠点なんです。

合わせてみるとシリンダー側の方が全然大きいでしょう。
ケース側を加工してマロッシシリンダーが必要としている吸気を送れるようにします。

これは片側だけ加工したところです。
比較すると全然違うでしょ。
両方ともリューターで削ると加工後は約3倍の吸気が確保できます。
このマロッシのアルミシリンダーは私の所で扱うのは初めてなので
どんな性格なのか調べてみることにしました。
エンジンの性格はポートの開くクランク角で把握できます。


まずはピストンを仮組みしてフライホイールに円分度器を取り付けます。

マロッシ付属のシリンダーガスケットとシリンダーを被せて70mmのボルトで固定してから
ダイヤルゲージで上死点を出します。

適当な物で上死点が0度に成るようにしてから排気ポートと掃気ポートの角度を計ります。


すみません!写真を撮る時にはどうしても片手を離さないといけないので
少しズレてしまいました。
排気ポートが93.5度、掃気ポートが119.5度でした。
これはジャイロ用のマロッシとほぼ同じですね。
重要なのは排気ポートと掃気ポートの差角です。
このシリンダーは26度ですね。
シリンダーのポートについて説明しましょう。
一般に排気ポートが高い(角度が小さい)ほど高回転型と言われています。
実際はこれに加えて差角が重要に成ります。
排気ポートの位置が高いほど2次圧縮が低くなります。
逆に排気ポートが低ければ2次圧縮は高く成る。
差角は排気ポートが開いてから掃気ポートが開くまでの時間です。
差角が小さければ高回転が回らなくなります。
何故かと言うと、差角が小さいほどガス交換が難しくなるからです。
排気ガスが抜けないうち(爆発圧力が残っているうち)に掃気ポートが開くと
吸気するどころか、排気が逆流して掃気ポートからクランクケース側に入ってしまいますよね。
高回転に成るほど排気が間に合わなく成るので
差角を大きくしてあげないと吸気出来なくなるんです。
丁度、ライブディオZXエンジンのアルミシリンダー装着エンジンが入庫したので
同様にポート角を計ってみることにしました。


排気が87.5度、掃気が115度、差角が27.5度ですね。
ここまで排気ポートが高いとトルク無いので回さないと走らないエンジンです。
差角は有るので排圧マフラーと合わせてパワーバンドが9000rpm以上に成ります。
軽量クラッチで半クラを長くして、強化ウインナーSPでミート回転数を上げないといけませんね。
ポートの高さを計るだけでエンジンのセッティングの方向性まで判るように成ります。
台湾シリンダーに多いのがポート位置は高いのに差角が小さい物です。
トルクが無いのに差角小さいから高回転が回らない。
説明し始めると凄く長く成るので今回はこのへんで止めておきましょう。
え~合わせるマフラーはISOリバイブですので、ジャイロのマロッシ&リバイブの
組み合わせと同じエンジン特性ですね。
でも、車両はアビーですからね。
重量はキャノピーよりも重い160kg。
ハイギアも入れましたから少しでもトルク側に特性を持っていきたいので
ベースガスケットを薄くしてポートを下げてあげることにしました。

スリーボンドの0.1mmガスケットに型取りしてガスケットを製作して装着
約0.5度ポート位置を下げました。(当然、製作途中です)
これ以上ポートを下げたい場合、ベースを直接面取りして下げますが、
1mmぐらいが限界でしょう。
ベースを下げ過ぎると掃気ポートの開いている時間が短く成るので逆に
パワーダウンすることも考えないといけません。
ピストンの排気側だけを溶接肉盛りしたいのですが、まだやったことが無いです。
ここまで作業したところでビックキャブを入れることをすっかり忘れてました。
でも19Φのキャブですからね。
吸気拡大は少しで大丈夫。

ここの拡大です。

100均で購入した粘土をケースに敷き詰めてからウエスで蓋をすれば
ケース内に金属片が入ることはありません。

ハイ!出来上がり。
あとはオイルポンプのOHと駆動系で完成です。
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エンジン
2019年03月23日 06:48
年度末の3月はいろいろ忙しいですが4月になれば多少時間が出来そう。(笑)