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チューニングベースのジャイロUPのエンジンOH

2019年 02月11日 19:10 (月)

まだまだ寒いですね。
松山では先日、愛媛マラソンが開催されました。
が、私は年寄りなので家でヌクヌクしています。

そうそう!不要パーツが溜まってきたので少しづつ処分しています。
そこで、前に私のジャイロで使っていたフロントサスがあるのですが、
欲しい方がいましたら格安でお譲りします。
ジャイロXの前期~後期までポン付け出来ます。
私のジャイロはリード足に変えてしまったので使えないんですよ。
申し出が無ければヤフオク行きに成りますのでご了承くださいね。

ジャイロのチューニングパーツの中で一番のお勧めがギア比を上げることなのですが、
皆さんが一番敬遠するパーツがハイギアなんです。
理由は高価だからなのでしょうが、ジャイロのハイギアってメチャメチャ安いんです。
これは皆さんの感覚と私の価値観がズレているものだと思われます。

このズレを修正するためにギアの製作動画を見つけたので観てください。



この動画では11工程でした。
切断
焼き入れ
焼きさまし
旋盤加工
歯切り
二次焼き入れ
面研削
歯車研削
曲線処理
検査工程
最終仕上げ

ご覧頂いたら解る通り、どの機械もコンピューター制御の精密加工機械で
数千万円~数億円はする加工機械ですね。
材料もただの鉄では無く、ハガネです。
これで小ロッドのハイギアを制作してもらうと20~30万円が普通の金額です。

ね!ジャイロのハイギアが5万円以下ならメチャ安なんですよ。
恐らく工程を2~3省いていると思いますが、それでもかなりお買い得です。
乗用車のクロスミッションのギアを1つ、ワンオフで作って頂くと50万円は当たり前ですからね。

この工場は一般的な歯車工場です。
精密度が要求されるF1マシーンなどのギアは、もっと精密な機械で作ります。
何せ現代F1はレブリミット19000rpmですからね。
ギアの精度は千分の1mm単位です。
ギア1つで数百万円に成るのは当たり前ですね。

それでは本題です。
今回入庫してきたエンジンは神奈川のOさんのエンジン。
2~3年前に腰下OHで入ってきて新品の純正クランクを組んだエンジンです。

P_20190117_143756.jpg

綺麗なエンジンでしょ。
実はこのエンジン、ケースも駄目で新品を注文して組み上げたんです。
それが何故たった数年で再入庫することに成ったのか?
答えを先に言うと、クランクが終了しました。

このエンジンはマロッシシリンダーが組んでありますが、自分で二次圧縮を上げるため
ヘッドを開けてヘッドガスケットを調整したんです。
エンジンを掛けると異音がしたのですが、温まると消えるのでそのまま乗っていたそうです。
原因はピストンがヘッドガスケットに接触していたのでしょう。
ピストンがヘッドに当たる場合は温まってからや回転数を上げた時に異音が出ますからね。

腰上を開けてみるとピストンピンは段付き摩耗していて、ベアリングも傷んでいました。

P_20190123_152025.jpg

この状態に成ると、ピストンピンとベアリングを新品にして組み直すショップが多いのですが、
クランクもかなりの重傷なんです。

P_20190123_152056.jpg

コンロッドのスモールエンドも同様に摩耗していますね。
でも、ビッグエンドはもっと摩耗しています。
それは何故か?
ピストンが上下してもスモールエンドは僅かしか回りませんが、ビッグエンドは
ピストン1往復で必ず1周している。
つまり、ビッグエンドの方が負担が掛かるんです。

そこで今回は皆さんにお見せするためにクランクをバラしてみました。

P_20190213_232850.jpg
P_20190213_233519.jpg
P_20190213_233601.jpg

写真でも判るぐらいコンロッドのビッグエンド部は摩耗してるでしょ。
純正エンジンならこのぐらいは普通ですw
純正オイルで3万kmも走ればこの状態に成りますからね。(今回はオイルが原因じゃありません)
でもOさんはチューニングして乗りたいとのことです。
これだけコンロッドが摩耗しているとピストンが首を振りますから、焼き付き易く成りますので
クランク交換が必要に成ります。

前回は純正を入れたので問題無かったのですが、今回は台湾クランクをチョイスしました。
台湾クランクは微妙にサイズが違います。
補修用として使う分には全く問題無いのですが、駆動系チューニングするには組み付け時に
調整する必要があります。
そこで、クランクケースを割る時にクランクのベアリングがクランクに着いた状態で取り出せるよう
ケースをトーチで温めながら抜きました。

P_20190117_162543.jpg

こんな感じですね。
次はベアリングから駆動系取り付け部までの長さを計ります。

P_20190123_120113.jpg
P_20190123_120206.jpg

15.65mmでした。
次に台湾クランクにダミーベアリングを挿入して、同様に計ってみます。

P_20190123_120444.jpg
P_20190123_120456.jpg

結果は16.15mmですから普通に組み付けると台湾クランクは0.5mm駆動系が
外側に着くことに成ります。
すると落とし込み調整用のシムを入れた時にキックギアが干渉したりするんです。
これを防ぐにはベアリングを0.5mm外側にオフセットして組む必要があります。

では早速、組み付けてみましょう。
まずは台湾クランクに新品のベアリングを0.5mmオフセットして入れてしまいます。

P_20190123_125856.jpg
P_20190123_131117.jpg

スペースが無いので椅子の上で作業しましたw
これで準備はOK。
左側のケース側をトーチで炙ってクランクを挿入しました。
次は右側ですが、このままではケースが閉じません。
ベアリングを0.5mmオフセットしてあるからです。
そこで、通常は液体ガスケットを塗ってケースを閉じるのですが、0.5mmの
紙ガスケットを制作してケースの間に噛ませます。

P_20190123_132747.jpg

分かり易いようにガスケットを少しズラして撮っています。
これでケースを閉じれば腰下は完了です。

そしてOさんからISOリバイブを着けて欲しいとのこと。
ジャイロUPはXやキャノピーと違ってエンジンはフレームで囲まれています。
ですので、ポン付け出来るマフラーが限られてしまうんです。
何とか取付け出来るよう、今回はフレームやサスも送って頂きました。

P_20190128_121429.jpg

幸いなことにローダウンブロックとロングサスが入っていました。
これなら小加工で取り付け出来そうです。

P_20190128_121506.jpg
P_20190128_121448.jpg

試しに私のハイパーリバイブを外して仮付けしてみました。
すると、エンジンのバンプラバーがフレームにぶつかる前にエキパイが
接触することが判りました。(UPに乗っている人じゃないと解らないかも)

P_20190128_121638.jpg

赤丸がバンプラバーです。
これがエンジンごと前方に移動してアンダーフレームに当たるように成っています。
この当たる部分を肉盛りしてエキパイのスペースを確保します。



4mmの鉄板を2枚重ねてフレームに溶接して金属パテで均しました。
そしてISOリバイブを仮付けです。



これでフレームに干渉することなくISOリバイブが着きました。
それでもナンバー移植やテールランプ取付けなど工夫する必要はあるでしょうね。
後はオーナーさんに任せます。

それにしても、最近はFC2動画が上手くアップ出来ません。
少し観づらいと思いますがご了承くださいね。

テーマ : バイクの修理・整備
ジャンル : 車・バイク

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