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ジャイロ後期エンジンチューニングベースのレストア

2018年 08月23日 20:46 (木)

毎日気温が40℃弱なんて馬鹿みたいな日が続いていた松山もお盆を過ぎた辺りで
やっと落ち着いてきました。
おかげで生活リズムが年寄りみたいに成ってしまいました。

朝5時には起きて、6時から野外での作業。
気温が上がる10時には作業をストップして涼みに出掛けます。
昼食を外で取って、15時には帰宅して夕方の作業に入り、
夜10時には就寝ですからね~

動画が観づらいとの声がありましたのでアクションカムを買うことにしました。
そんなに良いのは要らないのでアマゾンで安い中華製を買うとして、
問題は取付けです。
目的はブログの動画撮影ですから、走行風景とメーターが確認できるようにしたい。
そこで、探してみるとネックハウジングマウントと言って首から吊り下げるキットがある。

早速、購入しました。

P_20180818_191043.jpg

良さそうですね。
最近の動画はスマホをハンドルマウントで撮っていたのですが、
振動によるブレが酷くて観づらかったですからね。
これなら、走行中の風景も撮れそうです。
でも、もう一つ問題が・・・・・・

P_20180820_075338.jpg

フロントスクリーンが傷と日焼けで前が見えない。
運転している時は、単なる風よけなので問題無いのですが、
動画で景色を撮るには透明度が有った方が良いのでヤフオクで中古を購入しました。

P_20180818_191123.jpg

良いですね~
新品みたいに透明度があります。
ただ、スピードを出すと風圧でスクリーンが曲がってしまうのでカットする必要があります。
前回は10cmほど短くしたのですが、風の巻き込みが酷かったので
取付け穴分だけ短くすることにしました。

P_20180818_193025.jpg

紙で型を取って、今まで取付け穴が上だった部分が下の取付け穴に成るようにカット。
新たに上に穴を空ければOKです。
走行してみると風の巻き込みも無く、運転しながらタバコが吸えるぐらいです。

あとは全開で走ってもスクリーンが折れずに動画が綺麗に取れれば言うこと無し。
釣りに行った帰りにカメラテストを兼ねて動画を撮ることにしました。
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ブレの大きさを知っておきたかったので全開で少し走りましたが大丈夫そうですね。
普段はこんなに飛ばしませんよ。
でも、何か画質が悪い。
試しにYouTubeの方にもアップロードして画質を比べてみますね。



YouTubeの方が画質が良いですね。
アップロードも早いので次からはYouTubeを使おうかと思います。
タイトルやテロップも入れたいので動画編集ソフトも買わないとですね。

それでは本題です。
今回、入庫したエンジンはジャイロキャノピーの後期です。
今後チューニングしていく予定なので、その前にエンジンを
オーバーホールしたいとのこと。
エンジンを降ろす際に撮った写真をメールで送って頂きました。

その中で気に成った写真を見せますね。

IMG_33911.jpeg
IMG_3402.jpeg

焼け過ぎですね。
ノーマル車両なら直キャブにしたらこんなふうに焼けるのでは?
つまり燃調が薄いとこんなふうに成ります。

IMG_3470.jpeg

クランク左のオイルシールから一次圧縮が漏れているようです。
上記の焼け過ぎはこの一時圧縮が原因かも知れません。

そんなことを考えながらエンジンの到着を待ちました。

IMG_3480.jpeg

到着したエンジンをチェックしてみると、クランク精度は3~4/100と悪くない。
ところがクランクの回りが悪いんです。
ベアリングの破損は無さそうなのに、かなり力を入れてシャフトを回さないと
クランクが回ってくれません。

そして、左のオイルシールは予想通り一次圧縮が漏れているのに
右のオイルシールは全く問題無さそうです。
オイルシールは左右一緒に交換しますから、クランクシャフトが片方だけ大きく
ブレているなんてことが無い場合は同じように劣化が進みます。
今回のエンジンは明らかに何かおかしいです。

考えても解からないのでバラして確認してみました。

P_20180818_075122.jpg

ノックピンが1本入っていません。

P_20180818_163218.jpg
P_20180818_165045.jpg
オイルシール装着部はケースとクランクシャフトの両方に傷が入っています。

これで原因が判りました。
素人がオーバーホールしたんです。
オイルシールを外す時にケースとクランクに大きな傷を作ってしまった。
これじゃ~オイルシールを交換しても一時圧縮漏れは直りません。
そしてノックピンを入れ忘れたため、ケースが歪んでクランクが回らなくなった。

こんな場合はクランクもケースも使えません。
エンジン全損です。

お客様に報告する前に使えるパーツだけでも外そうとギアケースを開けたところ・・・・・
ビックリです!ギアの状態が凄く良い。
ギアは全然減ってないし、軸受けも摩耗がありません。

P_20180822_094425.jpg

ワッシャーのアタリは強いのに軸受けは綺麗な物です。
オーナーさんに聞いたらギアオイルは真っ黒に汚れていたそうです。
かなり良いオイルを使っていたのでしょう。

良いオイルは潤滑性能の他に洗浄性能も優れています。
早く汚れるオイルほど良いオイルだと考えていいです。
洗濯洗剤と同じです。
洗濯機の洗浄水が汚れるほど良い洗剤ですからね。

このギア部を見てしまうとエンジンを全損するのは勿体ない。
そこで、歪みを調べて何とかケースを再利用することにしました。
問題はケースが、どの方向にどのくらい歪んでいるかを調べなくてはいけません。

手持ちのクランクと中古のベアリングを使ってインストールと計測を繰り返すこと
12時間以上、やっとクランクがスムーズに回る所を見つけました。

ノックピンが無かったことから最初はズレが大きいのでは?と思っていたのですが
実はケースが横方向に潰れていることが判りました。

P_20180823_192111.jpg

こんな感じです。
ベアリングのアウターレースとクランクウエイトの外側が接触してクランクが回らなかった。
今度はどのくらい潰れているかを調べます。

P_20180821_094406.jpg
P_20180821_094330.jpg
クランクとベアリングのクリアランスを計ると左が0.05mm、右が0.04mm
つまり、左右のクリアランスは両側合わせても0.1mm無いんです。
しかも、ベアリングの遊びは0.05mmしか出ませんでした。
通常は左右合わせて0.3~0.4mm程度のクリアランスが有ることから考えると
このクリアランス分が丸々潰れてしまっているってことです。

そこで、紙ガスケットを入れることにしました。
今回入れるクランクは補修用の台湾クランクです。
このクランクですが、駆動系の取付け寸法が純正と若干違います。
ノーマルで乗るならポン付けでも構わないのですが、ロングボスを入れたりすると
キックギアに干渉します。

今回のエンジンはキックギアや駆動系は取り外してありましたので、
私のメインエンジンを参考にして組むことにしました。

P_20180822_092742.jpg

計ったのはこの部分です。
私のメインエンジンは純正クランクに36.5mmのロングボスと0.3mmのシムを入れて
プーリーを落とし込んでいます。
つまりノーマルより0.8mmキックギアが外側に出ている状態です。
これでキックギアにギリギリ接触しない状態です。
その時の数値がこれです。

P_20180822_093408.jpg

この数値を参考にしてクランクを組んでいきます。
その前に紙ガスケットを作らないといけません。
クリアランスだけ考えれば0.3mmで良いのですが、駆動系の調整を考えて
0.5mmのガスケットを作りました。

P_20180821_110858.jpg

そうそう!オイルシール装着部の傷はフラップホイールでさらった後、パテ埋めしました。

P_20180822_092322.jpg

さてクランクのインストールですが、フライホイール側0.05mm残して目一杯寄せました。
この0.05mmを残すことでベアリングの遊びを0.1mm確保できます。
これが有ると無いとでは耐久性に大きく差が出てしまうんです。
そして、駆動系のツキ出し幅ですが・・・・・

P_20180822_092757.jpg

これだけ確保出来ました。
7.48mm-6.85mm=0.63mm
これなら0.5mmのロングボスまでならキックギアが干渉しないと思います。

最後にクランクの精度を見てみましょう。
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一応、芯出しして組んだのですが、左右とも3/100の振れ。
クランク精度は1.5/100mmってところですからチューニングしても1万rpmまでなら十分です。

テーマ : バイクの修理・整備
ジャンル : 車・バイク

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