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RRカム装着と最新のスクーター駆動系

2018年 07月05日 00:50 (木)

昔の2stスクーターの駆動系チューニングと言えば
ハイスピードプーリーの装着でした。
たとえば、ディオの純正プーリーは直径89mmです。
ジャイロのプーリーも同じですね。
でも、ベルトは外側まで回わりません。
大体、外側2mmほど使えていないので両端4mmマイナスして実質85mmプーリーです。
このプーリーを少し大きくして純正より変速幅を増やした物がハイスピードプーリーです。

このプーリーを使うとセカンダリーは、より高回転で回るので最高速がアップする訳です。
時速にして約5~10km程度でしょうか。
これに回転数リミッターのCDIを社外品に変えることで、より高回転まで回すことで
さらに最高速をアップさせるのが昔のチューニングです。

ところが最高出力を6500rpmで発生させるディオを8000rpmを超えて常用させるのは
常にレッドドーンで走らせていると同じですからアッと言う間にエンジンは傷んでしまいます。
純正オイルを使用していれば1万km前後で寿命を迎えます。

それを変えたのがジャイロの駆動系チューニングです。
ジャイロは普通のスクーターに比べてギア比が低く、純正プーリーで60km/hを出すには
8500rpmを超えて回さないと出ません。
そこで、ギア比を出来るだけ稼げるよう考えたのが初期の大径プーリーです。

でも、初期のプーリーは50ccのパワーでは回しきることが出来ず、ボアアップ車専用
と言っても良いプーリーでした。
7.2馬力のノーマルのライブディオZXをシャシダイナモで計測すると5馬力程度だそうです。
腰上で作られたパワーは駆動系で約3割使われてしまう訳ですね。
パワーの損失は主にフリクションロスです。

このフリクションロスを低減して損失するパワーを抑えて、その分変速に使うパワーに
使えるようにした物が現在の大口径プーリーや柔センターSPってことです。
最も変わったのがWRが転がりながら変速する点です。
ブログを読んでいる殆どの人はWRは転がって変速していると思っているのでは
ないでしょうか?
でも実際、プーリー内部でWRは転がっているのでは無く、滑っているんです。
だから、使われたWRの摩耗は片減りしていきます。
ところが、ステージⅤや当店の大径プーリーは均等に減るので直径が小さく成ります。
なので、ドクタープーリーのような異形WRや精度の悪いWRの使用はNGなんです。
WRが滑ると摩擦抵抗が大きく成るので、フリクションロスが大きく成ってしまいますからね。

そしてセンターSPを柔らかくすることでバネを縮めるパワーを減らしてあげる。
駆動系全体でフリクションロスを減らせば、それだけ車両を走らす力に変えられますからね。
ところが、センターSPに柔バネを使うことで弱点が出来てしまいました。
再加速が悪く成ることです。

走行中にアクセルを戻せばエンジン回転は低く成ります。
エンジン回転が下がれば、駆動系も同時に戻らないといけない訳ですが、
センターSPの戻る力も弱いのでセカンダリーがローギアに戻ってくれないんです。
再加速時に適切なギアに落ちていないので再加速が悪く成るんですね。
柔センターSPを使っても素早くギアが落ちるようにするには、WRを軽くする必要があります。
WRが軽いと遠心力が弱くなりますからね。
でも、ギアが素早く戻るところまでWRを軽くすると変速タイミングは高回転に成ってしまいます。
そこで、軽いWRでも変速タイミングが高回転に成らないようにしたのが
立ち溝のトルクカムです。

これが現在の最新の駆動系チューニングですが、
今までは立ち溝のトルクカムは直線だけでした。
ホンダのセンターSPは縮めるほど固くなる性質のバネですので、
直線溝のトルクカムを使うにはパワーが必要でした。
パワーが無いと変速後半で回転下がりが起きてしまいます。
そこで、ホンダ系のセンターSPに合う湾曲の立ち溝形状のトルクカムが
今回のRRカムってことです。

後半に続く
ということで、このRRカムに合うセンターSPはジャイロの緑バネや
クレアの紫バネだと考えています。
新しいバネを待っている方も多いと思いますが、
今有るSPで十分セッティング出来ると考えています。

駆動系セッティングをする前に気に成るところがあったので補修することにしました。

P_20180702_101051.jpg

ビッグマニのラバーインシュです。
このゴムは油断するとすぐにひび割れてきます。
補修の方法ですが、kpさんに教えてもらいました。

P_20180702_101325.jpg

こうしてひび割れを開いてバスボンドを擦りこみます。
ひび割れが酷く成らないうちに行えば簡単に直りますよ。

さあ、いよいよ駆動系を取り付けてセッティングです。

P_20180701_133851.jpg

今までのWRは6g×6で36gでした。
WRの状態も良いですね。

P_20180701_133843.jpg

セッティングには専用のWRを使います。
1g単位で組み合わせて重さを決めます。
まずは24gで試してみました。
3g×3と5g×3です。
軽すぎて回転数が9000rpmを超えてしまいます。

次は4g×3と6g×3で30g
今度は回転が低すぎてパワーバンドに入りません。
変速は6000rpmってところです。

通常のトルクカムは3gで500rpmほど変速回転数が変わります。
6gなら1000rpmぐらいしか変わらないのに、このRRカムは2500rpmぐらい
変わってしまいました。
それだけ縦溝のトルクカムはシビアってことですね。

次は中間の27gぐらいを試したかったので4g×3と5g×3です。
う~ん、変速回転数は7500rpmですが、変速の初期だけ回転数が高く成っています。
ってことは、クラッチの滑りが大きいってことですね。
クラッチを重くする必要があります。

P_20180701_145800.jpg

クラッチの別売り重量ウエイトを購入しました。
装着済みの金のウエイトは1個2.5g、購入したウエイトは1個4gでした。
これ3個入りで税込2700円+送料と振込手数料ですから結構な金額ですよね~

これでスタートが改善したので、デイトナのWR4.5g×6個を購入して取り付けました。
走行してみるとテスト用WRより変速回転数が少し下がりました。
これはデイトナのWRがテスト用WRより精度が良く、変速が進んでしまうからです。
そして駆動系の変速はベルトが冷えている時と温まった時では変わります。
通常はあまり気にすることは無いのですが、立ち溝トルクカムはこれも違いが大きく出ます。

駆動系が温まった状態で少し重いと感じたのでWRの内部の金属を削って
最終的には4.5g×3と4.2g×3の26.1gに決定しました。
これならアクセルオフで駆動系の戻りも早いので再加速もビンビンです。

立ち溝のトルクカムのセッティングはシビアなので上級者向きです。
今回のように、場合によってはクラッチも調整しないといけないですからね。
あくまでもセッティングパーツですので、現状の駆動系の変速に満足しているなら
変える必要はありません。

そうそう!センターSPですが、4st用のSPを使う人もいるようですが、
あまりお勧めしません。
実際に使っている人やテストしている人のインプレで、バネが開いてしまったり、
折れてしまった人も出ています。
もう少し検証も必要だと思いますが、今のところメリットよりデメリットが大きいようです。

テーマ : カスタム
ジャンル : 車・バイク

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RRカム

2019年01月20日 15:58

ご無沙汰しております、やっとRRカム導入しました親父さんのご指摘通りに純正のシールカバーをガレージの奥から引っ張りだし使いました、以前は42gがRRカムだと27gまで落とせました 親父さんはどちらの側の溝をお使いなのですか 頂いたKP汁も好調でカーボンバルブも損傷も無く良い感じです。

Re: RRカム

2019年01月22日 21:31

じゅんさん、こんばんは。

今の私のジャイロは街乗り仕様なのでRRカムは使っていません。
その時のエンジンの特性に合わせてトルクカムは変えています。
今のトルクカムはNCYで、WRの重さは25.5gです。
高速重視のエンジンならプーリーを確実に使い切れるよう重めのWRが使えるトルクカムにしますし、
加速・レスポンス重視のエンジンなら軽めのWRを使えるトルクカムにしています。

クラッチ追加ウエイト

2019年02月13日 15:43

こんにちは
追加ウエイトを探しましたが 海外にも無くて
作ろうとアルミパイプの中に鉛を流し込もうと買ってきましたが ふと釣りの道具箱にあったタイコオモリに気がつき1号だと3.75gなのでちょい少ないかと1.5号を買いに行き叩いて細くしてクラッチの指定の場所へ強引に叩き込みました(笑) ちょっと乱暴でしたが明日組んでみようかと考えています,理想はパイプ内側にシリコンスプレー(剥離剤として)溶かした鉛を注いでつくることでしょうねw
尚 親父さんならご存じでしょうが140円でした

Re: クラッチ追加ウエイト

2019年02月13日 16:41

じゅんさん、こんにちは。

今度はこちらに書いたのですねw
STAGE6のウエイト在庫ないでしょ。
欲しい時に売り切れって多いですよね。

自作する時は5mm厚の鉄板を2枚用意して、1枚はドリルで直径9mmの穴を空けます。
2枚を重ねて釣り用の重りを穴の上に載せてバーナーで炙って溶かしてやればOKです。