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大口径プーリーの仕組みを考えたセッティング

2018年 06月27日 01:08 (水)

本当なら今回の記事から焼き付きと2stオイルの性能について書く予定でしたが
シンコーメタルから発売された「RRカム」についての質問が多く成っていますので
そちらを後半で書くことにします。

2stオイルについては触りだけ書きますね。
「エンジン性能を上げたらオイルのグレードを上げる」というのは昔から言われてきたことです。
これはパワーが上がったことによる各ベアリングの負担が大きく成るので、
ベアリング潤滑の強化が主な目的でした。
これは腰下の寿命を延ばす為ですが、当時の原付スクーターは使い捨ての時代です。
腰下うんぬんよりも加速やパワーをオイルに求めるのが一般の人の考え方でした。

だけどね、パワーを決めるのは燃焼させる混合気の量であってオイルはあくまでも
潤滑が役割りなんです。
そこで求められるのは焼き付き性能です。
オイルで腰上の焼き付きの原因に成るのは油膜切れです。
高回転時にピストンリングでオイルがシリンダー壁面から削られての油膜切れや
高温でオイルが燃焼してしまっての油膜切れですね。

そして、焼付いた時のダメージもオイルの性能によって全然違います。
でも、実際にオイルで焼付いた時にダメージが違うなんて比べられませんよね。
これを今回は実験でオイルの性能を比べてみようと思っています。

オイルは3種類。
1つはカストロールのパワーワンレーシング。
カストロールの分離給油の2stオイルで一番グレードが高いオイルです。
2つ目はスーパーゾイル。
これを入れれば焼付かないって言われるほどの高性能添加剤ですね。
3つ目はシンコーメタルブレンド2stオイル。
この3種類でシリンダーの焼き付きの温度とダメージをテストします。

シリンダーはマロッシの新品シリンダーを3セット用意しました。
これを全く同じ条件で、わざと焼付かせます!
私のシリンダーヘッドには温度計が着いていますので、
マロッシシリンダーが何度で焼付くのか?
これもヘッド温度計が着いている車両には参考に成ると思います。
キャブレターセッティングもこの温度を超えない範囲で行えば
焼き付きリスクも無くなりますよね。

そして、焼付いてもゾイルを使えば復活してパワーが戻るなんて言う人もいますから
ゾイルを入れれば本当に焼付かないのか?
知りたいですよね~
単品で使う物では無いので、カストロールと1:1の割合で入れたいと思っています。

シンコーメタルのオイルは、焼き付き時のダメージを最小限に抑えるよう
添加剤が配合されています。
じゃ~ゾイルとどっちが性能が良いのか?

焼き付きの様子やシリンダーのダメージは動画で撮ります。
まあ、こんな実験は今までに無いものですので、結果がどうなるか?
全く分かりません。
新品のシリンダーを3つも、わざと焼付かせるなんて馬鹿な実験は
お金も掛かりますので滅多に出来ません。
RRカムのレポートが終わったらやりますので楽しみにしていてくださいね。

それでは本題です。
今回、シンコーメタルからRRカムが発売された訳ですが、私の所にも今日届きました。
よく診てみると、なるほど!大口径プーリーの欠点を補う溝形状に成っています。
この件は後程説明しますね。

P_20180626_235715.jpg

こちらは立ち溝の方ですが、パワーバンドの狭いチャンバー装着車に向いている形状です。
これだけ溝が立っていると柔バネは使えません。
もし柔バネで使うなら5g×3個で15gとかメチャ軽いWRセッティングに成るでしょうね。
現実的じゃないですね。

P_20180626_235705.jpg

ブログを読んでいる読者さんには、こっちですね。
排圧マフラーやリバイブなど下からトルクがあるマフラーに合う溝形状です。
ちなみに私が75マロ&ハイリバに合わせて加工した溝がこれです。

P_20180627_000604.jpg

私のより湾曲が直線に近く、角度も立っていますね。
トルクカムの溝形状は立っているほど変速が進みやすく成ります。
つまり、セッティング時にはWRを軽くしてあげないとバランスが取れなくなってしまいます。

じゃ~どのくらい軽くすれば良いのか?
溝の角度が1度違うだけでWRは2~3g軽くしないとバランスが取れません。
この写真では2~3度違いますから、5~7gは軽くしないといけないと思います。

実際の装着とセッティングデータは次回にして、「大口径プーリーの欠点を補う溝形状」
について説明します。
ステージⅤや私の所のチューニングプーリーは変速幅を増やして駆動系でギア比を
上げることが出来るのが最大のメリットです。

3段変速のママチャリを5段変速のスポーツサイクルに変えたイメージです。
スポーツサイクルの1速で走るのはママチャリより楽ですが、5速で走行するのは
かなりの脚力が必要ですよね。

50ccの非力なジャイロでは大口径プーリーを変速させるのは大変なんです。
そこで、少しでも変速し易いようセンタースプリングを柔らかくする訳ですが、
柔らかいスプリングは縮められても戻る力が弱いんです。

どういうことかと言うと、信号が変わってアクセルを開けて加速していきます。
変速も進んでいきます。
前の車に支えてアクセルを戻します。
エンジン回転は下がりますよね。
でも、柔バネは戻る力が弱いのでギアがなかなか落ちて来ないんです。
そうすると、前がひらけてアクセルを開けた時にローギアに落ちていないから加速が鈍い。
つまり、再加速が鈍いのが最大の欠点なんです。

そこで、アクセルを戻した時にしっかりギアがロー側に戻ってくるようにするには
出来るだけ軽いWRを使う必要があるわけです。
WRはプーリーと一緒に常に回転して遠心力が掛かっています。
WRが重いと低回転でも遠心力が強く、変速の戻りも遅い。
WRが軽ければ遠心力も弱いのでギアの戻りも早く成るわけです。

今までは駆動系の戻りをセンタースプリングの力だけで戻していた物を
プーリー側でも補ってあげることで早くローギアに戻せるわけです。
このトルクカムは加速時には楽な力で変速を進ませて、減速時には
素早くギアを落としてあげるための形状ってことです。

実際のセッティングですが、今までのWRの1個分ぐらい軽くしてあげてください。
たとえば、7g×6で42gで走っていた車両は42g-7gで35g前後には成ります。
そして、減速時の妨げに成るようなWRは使わないこと。
最近は異形WRが流行っています。
加速時には効果が有るようですが、転がらないので減速時に戻らないんです。

大口径プーリーに使われているドライコートスプレーはWRを転がり易くする為ですから
転がらないWRは使ってはいけません。
私の場合、デイトナのスーパースプリントWRが販売終了に成ったので
代わりにDWRを使っていますが、WR外周部を指でなぞると少しバリがあります。
このバリを2000番のペーパーで馴らしてから使うぐらい気を使っています。
こんな少しのことで再加速が変わってくるんです。
だから異形WRや品質の悪いWRは大口径プーリーには問題外ですね。

テーマ : カスタム
ジャンル : 車・バイク

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2018年09月06日 11:40

ご無沙汰しております。
親父様の所は7月の豪雨、被害はありませんでした?
こちら広島の北部は、大丈夫でした。
広島市内や、呉沿岸は甚大な被害でしたが…

50CCの小さなエンジンをロスなく使おうと思うと、ちょっとした事で良くも悪くもなるんですね
これから、駆動系などばらした時はバリなどちょっとした事を気にしてみようと思います。

Re: タイトルなし

2018年09月07日 12:20

ウルトラマンボーイさん、久しぶりです。

豪雨の被害ですが、松山市内でも避難勧告が出た地域もありましたが、
私の所は幸い被害はありませんでした。

50ccのエンジンはパワーが限られているので、いかに駆動系のロスを減らせるかが
カギに成りますからね。
お勧めのパーツはDLCコーティングのプーリーボスです。
純正と入れ替えるだけで、かなり変速し易く成ります。
WRを軽く出来ますから再加速が良く成りますよ。