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ジャイロのマロッシ熱対策について

2018年 02月17日 00:25 (土)

今日はジャイロで少し走ってきました。
昨日、入れた強化ワイドベアリングの状態をテストするためです。
ところが、プラグがカブってしまって全然走らない。

原因はプラグを間違えて着けたためです。
私は普段、ハイブリッドプラグの6番を着けているのですが間違えて純正のBR8HSAを
入れてしまいました。

マロッシシリンダーを組む場合、一番の問題は熱対策です。
特にピストンの冷却。
これがしっかりできていないと、ピストンが熱膨張ですぐに焼き付いてしまいます。
2stのピストンは吸気される混合気でしか冷却できません。

では純正と比べてどのくらい熱を持つのか?
純正と同じように二次圧縮を8.5kg/㎠で組んだ場合は約1.5倍です。
二次圧縮を下げればこれより低く成り、上げれば高く成ります。
今回は10~11kg/㎠ぐらいで仕上げる予定なので、
純正の約2倍の熱を持つと思われます。

2倍の熱が発生する状況で焼き付きを防止するには、より濃い混合気を大量に
ピストンの裏側から吹き付けて冷やして上げなければいけません。
でも、濃い混合気が燃焼室に入るとプラグが失火してカブってしまいます。
そこで、よりカブリの出ないプラグが必要に成るわけです。

純正では8番プラグが使われていますが、これを6番プラグにする。
すると、8番ではカブる状態でもカブらずに走行出来ます。
今回は6番プラグで少しカブる状態にセッティングして、これよりも燃焼力が強い
6番のハイブリッドプラグを入れることで高圧縮で高温に成っても濃い混合気で
冷却できるようにしています。

通常、マロッシを組む時に10kg/㎠までなら、8番で少しカブるセッティングにして
6番プラグに変えると丁度良い冷却に成ると思います。
心配なら私と同じようにすれば良いのですが、高回転が回りづらく成るかも知れません。

そうそう!イリジウムプラグですが、これはカブりに弱いプラグです。
混合気を濃く出来ないので私は使いません。

そして、シリンダーやヘッドも熱対策が必要です。
純正と同等の二次圧縮でも強化クーリングファンは必要ですね。

ブログの読者さんで「ヘッドガスケットに液体ガスケットを塗っている」と言われました。
これは絶対にやってはいけません。

P_20180216_230910.jpg

燃焼室内で一番高温に成る部分はこの排気ポート上部です。
この部分だけ集中して冷やせれば良いのですが、構造上不可能です。
そうなると熱伝導で他の部分に熱を逃がしながら冷却してあげる必要があるんです。
純正でもヘッドガスケットはアルミ製です。
これはシリンダーの熱を熱伝導でヘッドに逃がしてあげる役割があります。

ちなみに私はヘッドガスケットに銅しか使いません。
熱の伝導率は材質により異なります。

後半に続く
シリンダーは鉄、ヘッドはアルミで出来ています。
鉄の熱伝導率は84、アルミは236ですからシリンダーの熱をヘッドに伝えてから
空気中に放出した方が早く冷やせるわけです。

ちなみにガスケットの銅は398でアルミのガスケットより早く熱を伝えられます。
そこで液ガスですが、とんでもなく悪い熱伝導率です。
恐らく1以下です。

私がヘッド温度計を取り付ける時に使用したCPU用の熱伝導グリスでも数値は8です。
同じシリコンベースの液体ガスケットではほとんど熱を伝えられないと思ってください。

私の場合、下部のケースにも熱を逃がすようにしてあります。

P_20180216_155730.jpg

アルミ製の自作ガスケットです。
純正は紙ガスケットで熱を遮断していますが、高圧縮エンジンだと
こんな工夫も必要に成ります。
もちろん、液ガスは使いません。
一次圧縮が漏れないように腰下オーバーホール時に面出ししておいたのが
役に立つわけです。

そしてもう一つ。
ヘッドガスケットにステンレスは使わないように。
ステンレスの熱伝導率は17ぐらいですから、せっかくヘッドがアルミでも・・・・

アルミのヘッドガスケットが変形している車両もたまにあります。
でも、ガスカットが変形するようではピストンも溶ける寸前ですから
そういう車両こそ熱対策して温度を下げる努力が必要だと私は考えます。

テーマ : カスタム
ジャンル : 車・バイク

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2018年03月09日 11:26

銅の熱伝導がいいというの知ってましたが、数値では全く見た事がありませんでした。数字で見れば、一目瞭然ですね

質問なのですが、親父様のバイクは常に冷却は濃い目の混合気ですが、冷却水を使うヘッドがありますが、これではそこまで冷却出来ないのでしょうか?

僕も親父様のブログを拝見させていただく様になってから、濃い目の混合気というのを意識するようにしております。

Re: タイトルなし

2018年03月10日 11:37

ウルトラマンボーイさん、こんにちは!

水冷ヘッドは効果が大きいです。
空冷の場合、最後は熱を空気中に放出する訳ですが、空気の熱伝導率は0.025ぐらいとかなり低いんです。
水冷ヘッドは最後は冷却水がヘッドの熱を奪うわけですが、水の熱伝導率は0.58ぐらい。
熱伝導率は高く無いものの、空気の約20倍の伝導率があるので、それだけよく冷やせます。
水冷ヘッドのデメリットは配管や冷却水やラジエターの重量が増えることと、設置場所の確保です。
メリットは上記の熱に対しての他にクーリングファンを外せることですね。
クーリングファンはクランクシャフトの回転抵抗に成っていますからね。

そして、一番の問題は冷やしたいのはピストンだということ。
ヘッドは400℃でも溶けませんが、ピストンは膨張して焼付きます。
ピストンの熱をシリンダー側から奪うのはピストンリングを通してです。
ピストンリングからの放熱は思ったより効果が大きいのですが、
この効果を最大限に使うにはやはり全水冷です。
水冷ヘッドではシリンダー側からピストンの熱を奪うには不十分ですから、
やはり、濃い目の混合気をピストンの裏側から吹き付けて気化熱でピストンを冷やすことは
大事です。

私の車両は一般の方よりも高圧縮ですから、他の方よりも濃い目のセッティングに成るだけで
純正と同等の二次圧縮ならそこまで気にする必要は無いですよ。