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ジャイロ補修用50ccシリンダーキット

2017年 11月16日 20:40 (木)

前回記事を書いてから急にシリンダー補修の依頼が増えました。
夏に行ったキャブセッティングによるものと思いきや、組み付けミスや
2stオイルを切らしての焼き付きが殆どです。
今は補修が可能ですので、いろいろチャレンジするのも良いと思います。

私のジャイロに積んでいる68マロ改も500kmほど走り、ほぼ慣らしも終了しました。
そこで、メインエンジンに載せ替えることにしたので外して確認しました。

P_20171113_130722.jpg

ヘッドは思ったより綺麗ですね。
今回、2stオイルはワコーズのV2Rを使ったのですが、カーボンが全然着いていないですね。

P_20171113_130729.jpg

ピストントップもカーボンは着いていないけど・・・・
これは割れたリードバルブが溶けてピストントップに、こびり付いています。

P_20171113_130852.jpg

ピストンサイドはV2Rでテカテカに光ってますね。
もしかしたらオイルポンプの増量加工要らなかったかも?
コーティングは薄く成っていますが、大部分残っています。
もう少ししっかり熱を入れても良かったですね。

それでは本題です。
外した68マロ改の代わりに前回ブログで書いた通り50ccの補修用シリンダーを組みました。
純正のシリンダーが焼付いた時によく使われるKN企画の補修用シリンダーですが、
ポン付けするとパワーダウンします。
じゃ~何故パワーダウンするのか?今回は検証してみましょう。

P_20171116_190751.jpg

これはマロッシシリンダーを下方向から撮ったものです。
赤丸は混合気を取り込む部分ですが、第一掃気ポート側と第二掃気ポート側を
分ける区切りが有り、3:2ほどの割合で区切られています。
青丸の掃気ポートも第一ポートと第二ポートの割合は取り込み口と同じぐらいですね。

P_20171116_190904.jpg

今度はKNシリンダーです。
赤丸部分の区切りは1:1ぐらいなのに青丸部分では完全に第一ポートの方が大きい。
この結果から、どういうことが考えられるでしょうか?

まず、低回転時はリードバルブの開閉のおかげで、一次圧縮で吸気が行われるので
赤丸の区切りの位置からすると第一ポートと第二ポートに
ほぼ同量の混合気が送り込まれます。
でも、青丸のポートの大きさが異なりますから、第一ポートは混合気の流速が遅く
第二ポートは混合気の流速が速く成るわけです。

第一ポートは排気ポートに近いので混合気の流速が遅いと、
排気ポートから出て行きやすく成ってしまいます。
新気の混合気が排気ポートから出て行ってしまえばパワーアップするはずないですよね。

次にエンジン回転数が上がってリードバルブが開きっぱなしに成った時はどうなるのか?
クランクケースの一次圧縮は関係無くなって、排気の流速を利用して吸気が行われます。
そうなると、赤丸は関係無し。青丸部分から吸気が引っ張られることに成ります。
当然、大きいポートの方からはたくさん吸気されますよね。
第一ポートから大量の混合気が入っても、また排気ポートから出て行ってしまう。
これじゃ~パワーが出る訳無いですよね。

P_20171114_154413.jpg
P_20171114_154431.jpg

上が加工前、下が加工後です。
この他に第一ポートの吹き出し方向を変更して排気ポートから新気ガスが出ないように加工、
排気ポート拡大、各ポートの高さを揃えて、ポートタイミングも変更した物が
当店の補修用シリンダーに成ります。

実はこの加工は今度発売する68マロ改と同じぐらい手間が掛かり
1個製作するのに3日も掛かってしまいます。
今まではサービス価格の税抜12,000円で販売していましたが、
一日1000円の日当では私も食べていけません。
それこそ大赤字ですので来週から値上げします。
実際、KNシリンダーとマロッシシリンダーの仕入れ価格差は約5000円。
今度の68マロ改は税抜35,000円の予定ですので、30,000円ほどに成ると思います。
欲しい方はお早めに。

肝心の性能ですが、次回のブログで詳しく書きましょう。

テーマ : カスタム
ジャンル : 車・バイク

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