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駆動系のメンテナンス

2017年 07月24日 17:37 (月)

梅雨も明けて、本格的に暑く成ってきましたね。
皆さん、熱中症に成らないよう気を付けてくださいね。

マッハ350ssのシリンダーが腰上オーバーホールで入ってきました。

P_20170720_093117.jpg

全てのシリンダーに0.5mmオーバーサイズのピストンが入っています。
ピストントップのカーボンの着き方が、それぞれ違いますね。
右は燃調が濃い、真ん中は薄い、左は良いようです。

まずは真ん中のシリンダー&ピストンをチェックしてみます。

P_20170720_093148.jpg
P_20170720_093159.jpg

この黒い部分ですが、シリンダーとの摩擦で「焼き」が入っています。
焼きが入ると、この部分だけ硬く成りますので、補修が必要に成ります。
具体的にはダイヤモンドヤスリを使って焼きが入ったカ所を削り落とします。

P_20170720_123532.jpg

シリンダー側も同様に焼きが入ってました。
写真は削った後です。

ピストンクリアランスを計ると、狭っ!
全てのシリンダーを計ってみたのですが、みんなクリアランスが狭い。
だから、冷却が弱い真ん中が最初に抱きついて焼きが入った訳です。

P_20170722_123333.jpg

この縦の2本線ですが、ピストンリングの跡です。
リングギャップを計ってみると、バラつきはありますが、0.5~0.55mmです。
前回、適切なリングギャップのことを書いたと思いますが、これも狭すぎ。

各シリンダーをホーニングして適切なクリアランスまで広げて、リングギャップを
0.75mmに調整しました。

ピストンクリアランスは狭いし、リングギャップは未調整、ポートの処理もしていない。
内燃機屋さんもピンキリですからね~

シリンダーをボーリングするとポートの位置が変わります。
このシリンダーはどうかな?

P_20170720_130614.jpg
P_20170720_130621.jpg

上の2枚の写真は同じシリンダーの左右をシリンダーヘッド側から撮った写真です。
左の1番掃気ポートの高さに合わせて赤鉛筆で平行に線を書いたのですが
2番ポートが下がっているのが分かりますね。
そして、右側の方が全体的にポートが低い。

どんなシリンダーでも砂型の合わせ面の関係で左右のポートの高さが
違う場合があります。
これを修正することによって、吹き出しのタイミングが同じに成り、
パワーアップが見込めます。

P_20170722_124528.jpg

全てのシリンダーのポートの高さを揃えました。
ついでに吸気ポートと排気ポートを適切な角度で面取り。

よく掃気ポートを面取りする人が居ますが、面取りするのは
ピストンリングやピストンが引っかかる可能性がある、大きな吸気と排気ポートのみ
掃気ポートはバリ取りのみにしないとパワーダウンの元です。

後はコーティングして終了ですが、ピストンをコーティングする時に1つだけ
ピストンが違うことに気が付きました。

P_20170724_090124.jpg

1つだけピストンに「B」の刻印。
多分、他のピストンより0.01mmぐらい大きいのでしょう。
幸いシリンダーは気持ち大きくホーニングしてあるので
このピストンだけコーティングを薄く仕上げました。

当店に入庫して来る腰上は、他に出せば必ずボーリング&オーバーサイズピストンに
交換を勧められるレベルです。
当店ではボーリングを行うこと無く、安値で補修&調整できます。

旧車の腰上オーバーホールについて料金などの詳細はホームページ
記載しました。

それでは本題です。
やっと時間が取れたので、前記事で約束した大口径プーリーを搭載した
駆動系のメンテナンスを私のエンジンを参考に行いました。
使われているプーリーはステージⅤですが、方法や手順は一緒です。

P_20170724_114401.jpg

まずは、ケースを開けた時ですが、チェックするのはセカンダリー部分の
ベルトの位置です。
最少変速で、どのぐらいベルトが外側を回っているか?
ちなみにAF28ZXは純正ベルトではここまで外側に回りません。
それではプライマリー側とセカンダリー側を外してチェックします。

P_20170724_114637.jpg

交換して300km程度なので、まだプーリーは磨かれていませんねw
フェイスはセルギアの手前まで変速した跡があります。

P_20170724_114750.jpg

プーリー裏側を見てみると、WRに着いているモリブデンが少ないので
再コーティングが必要です。
青い線はコーティングの境目です。
当店のプーリーもそうですが、WRが最大に移動していなくても最大変速します。

P_20170724_114823.jpg

スライドピースが移動する支柱が傷みだしていますね。
ここは一番力が掛かる部分です。
スライドピースとの相性もありますが、今回は多めにコーティングして様子を見ます。

P_20170724_114928.jpg

ボスカラーは今回は、しっかりコンパウンドで磨きます。

P_20170724_114950.jpg

プーリーボスもかなり傷んでいますね。
よく見ると縦の傷がかなり多いのが分かると思います。
本当なら交換時期ですが、今回はコンパウンドで磨いてからコーティングします。

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コーティングが着きやすくするため、必ずシリコンオフで拭いておきます。
プーリー側はパーツクリーナーでOK

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これでプライマリー側は完了。
次はセカンダリー側です。
本来はバラしてトルクカムの溝やピン差し込み部分の摩耗を確認するところですが、
今回は省略しました。

P_20170724_123524.jpg

クラッチシューの当たりが悪いですね。
黒く成っている部分しか当たっていないと思われますので、黒い部分を削ります。

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裏側もチェック。
ここは走行中に割れてしまうと自走が出来なくなりますので注意が必要です。

P_20170724_123605.jpg

グリス漏れもチェックします。
私のセカンダリーは少しのグリスも漏れないよう、液ガスでシールしてあります。

アッセンブリー中心のベアリングにはグリスが塗られています。
今回はグリスを追加で塗りました。

次にケース側。
オイルシールからのオイル漏れが無いかチェックしてください。

P_20170724_124316.jpg

キックギアのシャフトを受ける部分も定期的にグリスアップした方が良いところです。
右側はカラーが入っていますので、抜いてからグリスアップします。

P_20170724_123420.jpg

組み付け前にベルトの減りをチェックします。
まだ余裕ですね。

最後にベルトのサイドウォールとベルトが接触する各部をシリコンオフで
よく拭いてから組み付けます。
パーツクリーナーとシリコンオフは用途が違いますから混合しないよう。
クリーナーは汚れを落としますが、油分が残ることがありますので
私は駆動系の掃除以外には使いません。

この後、試乗すると変速回転数が下がってしまったのでWRを軽くしました。
フリクションロスが減って、今までより変速しやすく成ったってことですね。
WRを軽くすると、WRに掛かる遠心力も減りますから減速時にローギア側に
戻り易く成ります。

そうそう!ケースを留めるボルトですが、ネジ部が黒く成っていたら
パーツクリーナーで綺麗にしてから締めてください。

P_20170724_125939.jpg

こんな状態のまま締めこむと、ネジを舐める可能性が高く成ります。

テーマ : カスタム
ジャンル : 車・バイク

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