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AF28 スーパーディオZXエンジンのレストア 2

2017年 07月07日 23:37 (金)

松山も梅雨らしく成って、毎日雨が降り続いています。
九州北部では記録的な大雨が降っていますので、
この地域の方は気を付けてくださいね。

雨が一時的に上がったタイミングでバイク屋さんに部品を頼みに行くと
バイク屋のお兄ちゃんが2stのマフラーを洗剤で洗っていました。
車種を聞くとヤマハのジョグのマフラーとのこと。
年式が古いと、ホンダのマフラーは詰まって使用出来ないことが多いが、
ヤマハは詰まらないと言う。

純正マフラーの造りはヤマハもホンダもほとんど変わりません。
違いは2stオイルの質です。
純正の指定オイルのグレードは同じでも質には大きな違いがあるってことです。

クランクベアリングも同様。
ホンダのクランクベアリングは規格外だから早く駄目に成るって言われていますが、
クランクベアリングは日本製で、最低限の品質じゃ無ければ販売しないはずです。
確かに規格品と比べて耐久性があるとは言えませんが、早く駄目に成る原因は
2stオイルです。

実はクランクも同様。
ヤマハのクランクより、ホンダのクランクの方が早く駄目に成ります。
駄目に成る部分は大腿部のベアリングです。
これも2stオイルで潤滑される部分ですね。
ここが駄目に成るとベアリング交換じゃ直りません。
ベアリングを支える部分が摩耗してしまうからです。

エンジンのライトチューニングまでなら2stオイルを高品質に変えても
走りは変化しません。
ボアアップ+排圧マフラーぐらいなら何のオイルを使っても
走りが良くなることは殆ど無いんです。
違うのは、上記のマフラーの詰まり、クランクベアリングとクランクの寿命です。

じゃ~どのぐらい違うか?
ホンダのフルノーマル車両なら純正オイルを使った場合、走り方にも左右されますが
10000km~15000kmぐらいでオーバーホールの時期が来ます。
高性能オイルもいろいろあって多少の違いがありますが、
ワコーズの2CT辺りなら50000kmは問題無いはずです。

これが駆動系やエンジンをチューニングしていくと短く成る訳ですが、
再オーバーホールで私の所に入ってくるハイグレードオイル使用の
エンジンは25000km以下ってことはまず無いですね。

オーバーホールの時期=ベアリングが終了じゃ無いですよ。
ベアリングが劣化して走りが変わる前がオーバーホール時期です。
車で例えると、車検だと思ってください。
車検は今後2~3年はトラブル無く走れるように整備をすることが目的です。
だから、車検に出して「性能が上がって最高速が伸びた」なんてことは無いですよね。

この時期を過ぎるとオーバーホール時にクランクまで交換する、はめに成ります。
残念ながら私の所にオーバーホールで入ってくる8割のエンジンはクランクまで駄目です。
オーバーホールの時期を過ぎているんですね。

これまでは、2stスクーターは使い捨てなのでオーバーホールを行う意識が無いのは
仕方ないです。
でも、買い替えが出来なくなった現在、2stを乗り続けるには
良いオイルで寿命を延ばし、適切な時期にオーバーホールする必要があります。

それでは本題です。
オーナーさんと話しをした結果、腰下・ギアボックス・オイルポンプのオーバーホールの
他に、今後のチューニングのために第三ポート部分のケース拡大と
駆動系のチューニングを行うことに成りました。

本来なら写真や動画でオーバーホールの様子を紹介するところですが、
撮ったはずの写真がSDカードに入っていない。
スマホって気を付けないとこんなトラブルが有るんですね。
そこで、オーバーホールは文面だけで、駆動系を中心に紹介しますね。

今回のエンジンは検証時に極上と太鼓判を押したわけですが、良いエンジンと
そうで無いエンジンは何処が違って、どこで判断出来るのか?という質問が来ました。
エンジンは腰上のピストン以外、全て回転運動なんです。
ですので、クランクがいかにブレ無く綺麗に回るか、ギア部が軽く回るかです。
腰上で発生したパワーを回転運動でロス無くリアタイヤに伝えられるほど
極上エンジンってことです。

今回、エンジンが仕上がった時に、丁度「タクトZX」さんがギア部のトラブルで来ていました。
このAF28ZXの他に2台エンジンがあったので、それぞれクラッチベルを回してもらって
ファイナルシャフトの回り具合を確認して頂きましたが、このエンジンのスムーズさに
驚いていました。

腰下はベアリングとオイルシールを新品にして、修正したクランクを入れました。
装着時に計ったクランクの振れを計ったところ、左右とも目盛が5ぐらいでしたので
2.5/100mmの精度です。
クランク精度はダイヤルゲージの振れが小さいほど良いのですが、100km/hまでなら
純正指定の5/100mmぐらいあれば十分、競技用車両なら1.5/100mmぐらいまでは
修正した方が良いですね。

第三ポート吹き出しのケース加工ですが、写真が見つからない。
排気ポートを掃除するついでにシリンダー側の第三ポートへ続く吸気の溝も整えたので
その写真だけUPしますね。

P_20170703_142924.jpg

さて、今回は当店の大口径プーリーを入れることに成ったので
ケース加工が必要ですからケースのセルギア部の壁を少し削りました。
最小限の加工です。

P_20170707_220123.jpg

使うベルトですが、実はAF28ZXの場合は2種類のベルトが使えるんです。
「23100-GR1-753」と「23100-GAG-J52」です。
この2つは幅は18mmと同じですが、長さがそれぞれ664mm、672mmと違います。
違いを写真で説明しますね。

P_20170707_225834.jpg

プーリー側がボスタッチした状態でセカンダリーの状態を確認します。

P_20170707_230013.jpg
P_20170707_225843.jpg

これはプライマリー側がボスタッチした状態なので、実際はもう少し内側に
ベルトが入り込みますが、「23100-GAG-J52」のベルトの方が
低ギアで発進することが出来ます。
最大変速時は、どちらのベルトも変速出来てプーリーは使い切れますが、
「23100-GR1-753」のベルトの方がセカンダーリーは落ち込むので
最高速は伸びる高ギア設定に成ります。

ハイギアを入れてギア比が高い時には、低ギアで発進出来る「23100-GAG-J52」のベルト、
純正ギアの時は最高速が伸びる高ギアの「23100-GR1-753」のベルトというような
使い分けが出来ますね。
ちなみに、「23100-GAG-J52」のベルトを使う時には、セカンダリーの落とし込みは不要です。

この「23100-GR1-753」の純正ベルトですが、残り60本でした。
製造しなければ来年には無くなるかも知れません。

今回、大口径プーリーが必要だったので、2つほど余分に作りました。
来週は父の四十九日の準備のため、東京に行くので帰ってきたら
ショッピングサイトにアップしますね。

テーマ : カスタム
ジャンル : 車・バイク

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2017年07月08日 13:13

やんちゃ親父さま
ご無沙汰しています。東京に来られるとの事ですが、今回もジャイロですか?
今日の東京は暑いですよ。吸気系見直しのために久しぶりにエンジン降ろしたのですが、それだけてもう汗だくです。

No title

2017年07月08日 17:46

やんちゃ親父さんこんばんは。
なにげに良さげなセンタースプリングが入ってますね。
ウエイトローラーは30gくらいでしょうか?
今現在お休み中のライブディオzxに入れていた大口径プーリーを実験的にタクトzxに投入しています。
今度こっそり教えてください。

こんにちは~

2017年07月09日 08:18

コジコジさん

今回は父の四十九日の件で行くので飛行機です。
翌日には戻ってきますよ。
松山は毎日ジメジメしていますね。


タクトZXさん

今回はセッティングしないのでWRは無しです。
久しぶりにクレアバネをベルト合わせで縮めましたが硬いですね~
センターSPは硬い方が中級者までならセッティングが出しやすいと思いますよ。