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ジャイロ後期エンジンのレストア

2017年 05月20日 03:08 (土)

ゴールデンウイークでブログのネタも沢山仕入れてきたので
ジャンジャン、ブログ更新していこうと思っていたのですが、
半月休んだ反動か?毎日のようにシリンダーやエンジンが送られてきます。

よって深夜まで作業をしている状態ですので、ブログを書く時間が無いんです。
今日は久しぶりに早い時間に作業を終えたので頑張って更新しますね。

今回のロングツーリーング用のエンジンですが、もしもホンダが2stの100ccジャイロを
発売したら?って感じに仕上げたんです。
フラットなエンジン特性で誰にでも乗り易く、燃費が良くて、静か、しかも速い!
文字で書くのは簡単ですが、この仕様に仕上げられるチューナーは少ないのでは?

チューニングが進めば燃費は悪く成りますし、純正マフラーを外した時点で音は大きく成ります。
パワーバンドが高回転に移行すればエンジン特性はピーキーに成るのが普通ですよね。
これってエンジンチューニングでは常識でした。

常識を変えるには、今までのチューニングとは逆のことを行えば良いんです。
私の75マロの排気ポートは素マロより小さいんです。
ボーリングすればポートは小さく成り、タイミングも変わりますからね。
そして、ベースガスケットを薄くすることでポートを下げています。

今までポート加工と言えば排気ポート上に上げて排気のタイミングを早くし、
広げて少しでも抜けを良くしました。
この際のメリットは高回転が回るように成ります。
デメリットはトルクが減って、音が大きく成ります。

ボアアップの最大のメリットはトルクが増えることです。
デメリットはピストンが重く成る分、高回転が回りづらく成ります。

私の車両のマフラーはハイパーリバイブです。
パワーバンドは7500rpmから8500rpmぐらい。
これにポートを下げた75マロを組み合わせてパワーバンドを300rpmほど落とします。
よってパワーバンドは7200~8200rpmに成ります。
駆動系を調節して7300rpmで変速するようにして上は8200rpmまできっちり回ります。
でも、それ以上は回らないんです。
高圧縮でパワーバンドを下げてありますから余計ですね。
それでも、大口径プーリーと2.5丁ハイギアの組み合わせで90km/h弱出る計算です。

普通、ボアアップすると爆発力が大きく成るのでマフラーからの排気音は大きく成ります。
マフラーからの音は爆発音ですからね。
音を小さくするには、早く爆発させて出来るだけ遅く排気するんです。
そこで高圧縮にして早く爆発させ、遅いタイミングと抜けを悪くすることで音を小さくしています。

パワーバンドを下げることでよりフラットなエンジン特性に成り、
抜けを悪くすることで燃費が悪いといわれるPE24のキャブレターで
30km/ℓオーバーの高燃費を実現している訳です。

チューニングには必ずメリットとデメリットがありますから、それをしっかり理解出来ていれば
自分の理想のエンジンに仕上がり、今までの常識を覆すチューニングも可能です。
今回は、そんな常識外れのチューニングで読者の方々やスリミに来ている方々に
認めてもらえるのか?正直不安がありました。

でも、心配は無用でしたね。
試乗していただいた方々には静かさと速さに驚き、チューナーの方には大絶賛でした。
実際、同じリバイブ装着車両の中では一番静かで速かったですね。

それでは本題です。
今回はお客様から、ブログ内でエンジンのレストアを取り上げていただきたいと
希望がありました。
車両は後期のジャイロXです。
初めはシリンダーのポート加工依頼でしたが、ヤフオクでエンジンを落札したので
そのエンジンをオーバーホールして仕上げてほしいとの希望に変わりました。

ヤフオクのエンジンは殆どが解体屋さんが出品していますので選ぶのが難しいんです。
だって、バイク屋さんが使えないって判断したゴミですからね~
私も仕事柄、毎回チェックしていますが良いエンジンは稀です。

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今回届いたのはこれ!
箱は一部破れて、大量のオイルが滲んでいます。
これでは家の中には入れられないので野外で箱を開けました。

まず、ファンカバー無し、オイルポンプ無し、セルモーター無し、インマニ無し、
リヤハブ無し、エンジンマウント無し、もちろん取付けボルトも無い。
その他、細かい部品も不足しています。

これだけ別に揃えると結構な金額に成りますから私は敬遠しますが、
スペアエンジンとしてなら有りですね。

早速、バラしながら点検してみます。

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まずは腰上、シリンダーは傷も無く良い状態ですが、排気ポートのカーボンの量から
推測すると、かなりの距離を乗られたエンジンですね。

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でも、ピストンはリング下に排気漏れの跡がありません。
ってことは、リング交換されていますね。

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続いて駆動系をチェックします。
見た感じではシリンダーと同じくらい使い込まれているようです。

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スターターギアは駄目です。再利用不可。
それではバラしていきます。

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プライマリーフェイスは再利用するなら旋盤で削る必要がありますね。
この摩耗状態からすると、かなり負担が掛かっていたようです。

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プーリーボスが錆びているのは珍しいですね。
不動に成ってからかなり放置されないとこんなふうに成らないのでは?

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当然、セカンダリーも錆びています。
クラッチシューは残り僅かですのでアッセンブリー交換でしょう。
そしてベルトは社外ベルトが使われていました。

社外ベルト使用でフェイスの摩耗が酷いのでクランクに負担が掛かっている可能性が高い。
キャノピーでは結構多いのですが、商用使用車で社外ベルトは良いエンジンは期待できないですね。

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オイルシールが駄目に成って駆動系はオイルだらけでした。
これだけオイルが漏れているのに駆動系に錆が出ているってことは
かなり長い間、売れなかった?放置期間が長かったと思います。
ちなみに、すべてのオイルシールはヘタっていました。
これだけオイルシールを交換していないとクランク側は一時圧縮が漏れます。
すると腰下のベアリングはオイル切れを起こす可能性が高いんです。
クランクが心配ですね。

ここまでで判ったことは、商用使用のジャイロXで整備は街のバイク屋さんって感じですね。
街のバイク屋に整備を任すってことは2流企業で使われ、点検もケチっていたのでは???

心配な腰下を診てみましょう。
まずはクランクの振れを確認しました。

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おっ!もしかして思ったより良いかも?
でも振れが安定しない。

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う~ん!これなら何とか修正で使えるかも知れません。
とりあえずケースを割ってクランクを取り出しました。

結果、駆動系側のベアリング装着部が摩耗しており、ベアリングがスカスカ。
クランクは終了していました。
原因は社外ベルトだと私は思います。

街のバイク屋さんってベルトやWRは変えるんだけど、オイルシールを交換する所って
少ないんですよね。
私がオークションでディーラー整備のエンジンに拘る理由はここなんですよ。

クランクは純正が26000円ぐらい。
台湾クランクだとスタンダードが送料を入れると10000円弱、ロンクラならプラス5000円ぐらい。
オーナさん、どうしますか?

次にギア部を開けて点検しましたが、思ったよりも良い具合でした。
これならオーバーホールすればジャイロ特有のギア鳴りも最小限だと思います。

そうそう!最近、ギア鳴りの相談が結構多いんです。
そこで、ギアにコーティングを施してギア鳴りを低減させる試みを試しています。
まだ試験段階なので、待っていてくださいね。

テーマ : カスタム
ジャンル : 車・バイク

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2017年05月21日 12:06

やんちゃ親父さん!
カーボンリード届きました。
ありがとうございます(*^^*)

早速着けてみました。
そのまま装着だと若干隙間が出来るという事だったので、マスキングテープをかましてみました。
ピッタリフィット!

高速が伸びる様になりました(*^^*)

後、633gのクラッチを入れてみました。
柔ウィナーだと、2500回転で繋がってしまうので、チョイ硬めにして3500位で繋いでます。
今までよりも23g重くなっただけなんですけど、トルクが上がりました。

あっ!何故かクランクのプーリー側に若干ガタが出ている様に思うので、また相談させてください〜m(_ _)m
よろしくお願いします。

Re: タイトルなし

2017年05月21日 23:33

きゃのあさん、こんばんは~

カーボンリードは大きく開くので上が伸びますよね。

キャノピー50ccだとトルクを上げていくのは大変です。
頑張ってください。

クランクですが、ベアリングの遊びの分のガタは出ますが、それ以上だとベアリングボールが
摩耗している可能性があります。
純正のオイルポンプは製品誤差でオイルの出が少ない物もあるので、
オイルの減る量をチェックした方が良いかもです。

秋にそちら方面に行くかも知れませんので、その時に診たいですね。

2017年05月22日 20:49

やんちゃ親父さん!
コメントありがとうございます(*^^*)

オイルの量は大体ですが、100キロで100cc位な気がします。めっちゃアバウトですが・・・

あれからクラッチミートを4200位に上げました。
50ccでパワーがないので、パワーバンド内で繋ぐ作戦です(*^^*)

後、ちょっと思ったのですが、リードバルブを抑えてる板を少し薄く削ると言うのはどんなもんでしょうか?
そこまで開かないですか?

Re: タイトルなし

2017年05月23日 00:09

きゃのあさん、こんばんは~

オイルは1000km/ℓなら問題無いですね。

50ccのピストンは負圧が小さいですからね~
何をやっても体感できるほど良くするのは難しいです。
一番効くのは軽量化ですかね~

No title

2017年05月23日 10:35

やんちゃ親父さま、こんにちは!

メンバーの中では、
私の車両が一番パワーバンドが低いのですが
やんちゃな人の車体から比べると
まだまだです。
現在、2丁アップギアを圧入中です。
これで、2台ともハイギアを入れる準備が整います。
ツーリングを数回したあと、高圧縮、ハイギアに進みます。
メンバー3台慣らし中ですが…
最年長HIDE氏(緑キャノピー)は3度目の慣らしですw

先日はありがとう御座いました。

2017年05月23日 12:39

やんちゃ親父さんこんにちは!

先日はスリミ前の貴重なお時間ありがとう
御座いました。

やんちゃ親父さんのジャイロを参考に
エアクリを塩ビ管で自作してみました。
だいぶ、音量は下がりましたよ〜
つば管もお教え頂いた様にホームセンター
電材コーナーで見つかりました。
ただ、やはりこのブツは塗料のノリは悪いですね。
今回の記事もしっかり参考にさせて頂きます。
お忙しいと思いますが、今後もブログ継続の程、宜しくお願い致します。

こんばんは~

2017年05月24日 20:47

GUCCIさん

パワーバンドや変速回転数は仕様によって違うので気にする必要は無いですよ。
ハイギアでUPがどう変わるか楽しみですね。
阿波三輪改の皆さん全員マロッシ入れたみたいですので次に会うのが楽しみです。


戸塚のdioさん

ツバ管はプラサフを噴いてから塗ると塗料が剥げないとの情報があったので
私も試してみる予定です。

帰ってから忙しくてブログどころか免許の更新も行けていない状態ですw
頑張って更新しますね。