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ベスパ V50Sのレストア&チューニング(part2)

2017年 03月23日 01:52 (木)

本題に入る前に今回オーバーホール&チューニングで入ってきたベスパについて
少し書きますね。
今回入ってきたベスパのエンジンは50Sと言われているエンジンで
設計自体は1960年代の物。
それを80年代にリメイクして販売された車両に成ります。
つまり、30年ぐらい前のバイクですが、設計は50年前だってことです。

スペックは、2サイクル単気筒50ccエンジンで2.2馬力?
回転数も6000rpmほどしか回らないエンジンです。
ギアはマニュアル4段変速で、外装はカウル類も全てスチール製なので車重があり
最高速は55km/h出れば調子が良い方です。

ベスパは一般のバイク屋さんでチューニングされることはまずありませんし、
ベスパ専門店では日本のスクーターをチューニングすることもありません。
それに比べて私の所では両方出来ますから、ベスパ専門店では気が付かないことも
発見できますし、優れているところも劣っているところも加味して
チューニング出来る強みもありますね。

今回はこのベスパをライブディオZXと同じぐらいのスペックに成るよう
チューニングしていきます。

それでは本題です。
P_20170322_184313.jpg

ボアアップキットが届きました。ポリーニの85ccです。
それでは純正の腰上と比較しながら見ていきましょう。

P_20170322_191643.jpgP_20170322_191752.jpg

左が純正、右がポリーニです。
純正は3ポート、ポリーニは7ポートです。
ここだけ見ても、いかに設計が古いかが分かりますね。

P_20170322_191900.jpgP_20170322_191928.jpg

今度は裏から観た画像ですが、純正には無い第三吸気ポートの吸気口があります。
第一、第二ポート用の吸気口も形が違いますね。
つまりクランクケース側をこの3つの吸気口に対応するように加工する必要があるわけです。

次はシリンダーヘッドです。

P_20170322_184556.jpg
P_20170322_184652.jpg

ヘッドの大きさ自体は大差ありません。
注目は純正ヘッドのプラグの位置です。
現在では、やっとオフセットプラグの有効性が解かって高圧縮チューニングで
使われるように成ってきましたが、ベスパは50年前にすでに行っていたってことです。
シリンダーに合わせてみると、しっかり吸気側にオフセットされていました。

スクーターレースで日本車が勝てない訳ですよ~
日本では最先端のチューニングが、イタリアでは50年前に市販車に
導入されていたんですからね~
当然、現在の市販車にはもっと進んだ技術が使われているはずですから、
日本のチューナーは海外のスクーターをバラして研究すべきですね。

話しは戻ってガスケットの確認です。

P_20170322_192023.jpg
P_20170322_192116.jpg

ベースガスケットは純正形状で第三ポートは開いていません。
通常なら作り直すのですが、アルミ製で厚さは0.25mmです。
修正して上手くいかなければ、0.3mmの紙ガスケットで製作します。

ヘッドガスケットですが、純正はガスケットレスなんです。
付属のガスケットは合わせてみると1mm以上小さい。
広げて組んでも良いのですが、実はベスパは吸気に難があるので
二次圧縮を7.5~8kg/㎠で組みたいので、素組みして二次圧縮次第で
ヘッドガスケットは自作します。

吸気の話しをしたので、ついでに書きますね。
1990年代の日本の2stスクーターはクランクリードバルブ方式の吸気方法です。
でも、ベスパはリードバルブが無く、ロータリーバルブ方式というクランクのウエイト部を
弁として利用する方法で吸気します。

このロータリーバルブ方式はリードバルブ方式より吸気効率が悪いんです。
ケースを加工してリードバルブ方式に改造することも出来ますが、
クランクも交換が必要に成ります。

そして、もう一つの弱点が長いインマニです。

P_20170323_014250.jpg

ライブディオのインマニより更に長い。
そして太さもロータリーバルブの為、太く出来ないんです。
当然、吸気量も少なく、レスポンスも悪く成ります。

今回はロータリーバルブのままでチューニングを行いますので、吸気量をあまり増やせません。
ですから、二次圧縮を上記のように低めに設定する必要があるんです。
ロータリーバルブでも出来るだけ吸気が増やせるようにクランク加工を行いますので、
詳細は次回書きますね。

ちなみにリードバルブ方式に変更するなら、オフセットされている純正ヘッドを使って
二次圧縮を11kg/㎠まで上げれば今回使うギアよりもハイギアが使えます。
最高速も3ケタは楽勝の凄いエンジンに成るんですけどね。

次回はケース&クランクの加工とローターリーバルブについて、
そして今回組み付けるハイギアについて説明しますね。

テーマ : カスタム
ジャンル : 車・バイク

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No title

2017年03月23日 12:38

やんちゃ親父さま、こんにちは!

ベスパと言えば、ポリーニですね!
ジャイロにもポリーニのキットがありますが、
マロッシと比較すると、どうなんでしょうね?
学生時代、友人がベスパ50に乗ってました。
ハンドチェンジで、シフトすると
クラッチレバーも一緒に動くのがカッコ悪いなぁと思ってました。
私のパッソーラよりも遅かったですw

No title

2017年03月23日 19:14

久しぶりのコメントでおじゃまします。

50ccを85ccまで排気量を上げても、クランクやベアリングなどは、大丈夫なんですか?

ベスパはそこまで頑丈に作ってあるって事なんでしょう
か?

素朴な疑問ですいません。

Re: No title

2017年03月23日 22:45

GUCCIさん、こんばんは。

ベスパは低回転エンジンですから高回転シリンダーのマロッシよりも
中回転が得意なポリーニの方が相性が良いんですね。
マロッシを装着する場合はマフラーが限られてしまいます。

ベスパもジャイロ同様遅いですが、チューニングすると化けますよ。


MKさん、こんばんは。

このエンジンのベスパは、ラインナップが50cc、100cc、125ccとあって
ベースエンジンは一緒なんです。
もちろん、ギア比やクラッチなどは異なりますが。
それを考えるとパワーの出るボアアップキットでも100ccオーバーまで耐えられ
実際にポリーニでは、このエンジン用に100ccオーバーのボアアップキットが
発売されています。

ベルトドライブだと、こうは行きませんからある意味羨ましいですね。

初めまして

2017年03月26日 18:44

初めまして、こんばんは。

無礼とは存じますが、気になる文面があり、メールさせていただきました。

>スクーターレースで日本車が勝てない訳ですよ~

鈴鹿・本コースにおいては、以上の限りでは無いと考えております(南コースでは、ジレラ・ランナーがレコード車ですが)。

そう考える理由は、私のサイト(http://cwoweb2.bai.ne.jp/~jdl19901/)を御覧いただければ、御理解いただけると思います。

私の勉強不足で、海外スクーターが、サーキットで速い例をあまり知りません。S-1GPで、某氏が某海外KITで速いのは存じておりますが・・・。具体例を挙げて頂ければ、当方も納得し易いです。

以上、ご教示よろしくお願いします。

Re: 初めまして

2017年03月28日 00:13

富村英哲さん、初コメありがとうございます。

よく読んでいただければ解かると思いますが、
日本のスクーターレースので話しではありません。
日本のミニバイクレースに海外遠征して来るチームは無いですからね。

そして、この日本車と言う表現も2st原付スクーターを指しています。
ブログ名の説明通り「今後、消えゆく運命の2st原付スクーターの改造・レストアブログです」
ですからね。

鈴鹿南コースレコードのジレラ・ランナーは原付では無いですよねw

スクーターのレースで最も盛んなのはイタリアです。
日本ではミニバイクという枠組みですが、イタリアではスクーターで枠組みが有り
カートコースやロードコースの一部を使った物では無く、スクーターレースコースがあります。
6つの都市にあるスクーター専用サーキットでレースが行われています。
有名なヨーロピアン・スクーター・トロフィを始め、チューニングメーカー主催の
ポリーニ・イタリアンカップやマロッシトロフィーなどもあります。
モトGPのライダーもイタリアのスクーターレース出身の人が居るぐらいです。
日本ではロードレースのステップが良いところですから
注目度も全然違います。

3月25日のブログでも「ブログが出来るだけ辞書に成らないよう、
読者にも考えていただけるブログにするよう努力しますね。」と書いた通り
読者には考えながら読んでほしいので新聞のように1から10までは書いていません。
「スクーターレースで日本車が勝てない」という文面の本当の意味は
「需要の多い原付スクーターもっと力を入れてくれても良いのでは?」
とうい世界のホンダやヤマハへの私なりのメッセージです。