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クランクに負担を掛けない駆動系の調整 2

2016年 11月19日 23:56 (土)

朝起きると腰に違和感があるんです。
どうも引っ越し後から使用しているマットレスが私には柔らかすぎるようです。
ふかふかで寝る時には気持ちいいのですが、朝起きると・・・・・って感じです。

私のジャイロですが、お客様の部品到着まで時間があったので
車体にエンジンを載せました。

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もちろん、いきなりエンジンは掛けませんよ。
駆動系と腰上の状態に問題無いかチェックしてからです。
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この音、何の音だか解かりますか?
キックギアのクリアランスが無くてキックギアを引きずって音がしてるんです。
このままエンジンを掛けたらクランクが傷みますよ~

どうやら1mmのガスケットではキックギアを逃がすには不十分だったようです。
そこで急遽、1mmガスケットをもう一枚作って2mmにしました。
組み付けてチェックするもまだ駄目でした。
う~ん、これ以上は時間が無いので明日ですね。
明日は休んで釣りに行く予定でしたが、仕事しましょう。

え~リクエストがあったので私のジャイロの腰上について少し書きましょう。
今回はロンクラで別の社外ピストンの組み合わせです。
注意点は3つ。
  • ピストンリングの合口の隙間
  • ピストンとシリンダーのクリアランス
  • ポートタイミング
です。

リングの合口は実際にシリンダーにリングだけを装着して隙間を確認します。
シックネスゲージで確認しますが、私は0.15~0.2mmぐらいにしますね。

ピストンのクリアランスは、付属のピストンと今回使用するピストンの大きさの差で判断します。
計る場所はピストンの前後方向の上と下。
ピストンは円柱に見えますが、上部より下部の方が直径が大きいんです。
本来は外側マイクロゲージなどを使うのですが、かなり慎重に計っても
計るたびに数値が違うぐらい難しいんです。
だから私は1/100mmまで計れるノギスで複数回計って平均値で決めてます。

付属のピストンより大きければ、シリンダーをホーニング。
小さければコーティングを厚めにします。
大きい、小さいと言っても0.02mm~0.05mm程度ですけどね。
でも、0.02mm違うと焼き付き耐性はずいぶん変わってくるんですよ。

最後はポートタイミング。
これは純正クランク装着時の排気ポートと吸気ポートの位置をシリンダーを外す前に
フライホイールに印を付けておいて、シリンダー装着時に確認してベースガスケットの
厚さで同じように成るよう調整します。
まあ、2mmロングなら1mm厚のガスケットをプラスすれば大丈夫ですが、
ピストンハイトが違うとこれも変わってきますからね。

私の場合、紙ガスケットは0.5mmまで。
それより厚いガスケットが必要な場合はアルミガスケットを合わせて使います。
今回は紙ガスケット0.5mmとアルミガスケット1mmで合いました。
純正の紙ガスケットは少し薄くて0.4mmぐらいですね。

後はエンジンを装着して二次圧縮をヘッドガスケットで調整すればOKって感じです。
書くのは簡単なんですけどね~
素人では機材が無いので、出来ないからポン付けに成っちゃいますよね。

それでは本題です。
駆動系のチューニングでしっかり頭に入れておいて欲しいのは
ベルトは長さが決まっているってことです。
プーリー側がまだ変速に余裕があっても、セカンダリー側の変速が終わっていれば
それ以上は変速出来ません。

つまりセカンダリー側の変速が先に終わってしまうと、ベルトでクランクシャフトや
ドライブシャフトを引っ張っているだけです。
その力は普通乗用車を持ち上げられるほどの力ですから、クランクに大きなダメージを
与えるだけなんです。
そうすると、この動画みたいにベアリング装着部が痩せてクランク終了です。

逆にプーリーの変速が終わってもセカンダリー側に余裕があれば
クランクに負担は掛からないんです。

少し前までの大径プーリーは外径は大きくても実際は外側までベルトが回らない
見せかけプーリーが多かったのですが、当店のチューニングプーリーや
ステージⅤは外側まで変速します。

今回のZXの駆動系はプーリーは当店の物ですが、セカンダリーはセンターSPこそ
ジャイロ用に変えていますが、後は純正です。

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無加工では18.2mmベルトを合わせるとここまでしか変速しません。
そこでトルクカムの落とし込み加工を行います。

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溝を下側に削り込む訳ですが、削り過ぎると極端に強度が落ちます。
削るのは0.8mm~1mmまで。
それ以上削るとパワーに耐え切れずに壊れます。
今回は形状も加工しましたが、変速ムラが出来るようなら
クレアカムや直線に変更してくださいね。

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前回と同じ左が18.2mmベルト、右が17.5mmベルトです。
17.5mmベルトはボスタッチしていますが、0.5mm減るとベルトは
プーリーの外側まで回りませんから、ここまでは変速しないので大丈夫です。

これでクラッチを装着すると・・・・・

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落とし込みが減ってしまいます。
原因は右の写真の通り、クラッチとトルクカムがぶつかってしまい
削ったところまで開かない為です。

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そこで、トルクカムとクラッチの間にオフセットワッシャーを入れて
ぶつからないようにします。
ところが、ここでトラブル発生。
右の写真のようにワッシャーが入りません。
このワッシャーはKNセカンダリーに合わせて作っています。
純正はほんの少し外径が大きいんですね。
ヤスリで簡単に大きくしてから入れました。

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はい!これでクラッチが着いても削った分だけ変速しました。
でも、まだ終わりじゃないですよ。
次はクラッチアウターを着けて変速を確認します。

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クラッチアウターを装着すると、また落ち込みが減っちゃいました。
原因は右の写真の通り、今度はクラッチアウターとトルクカムが
ぶつかって変速を妨げています。

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クラッチアウターを外に逃がしてぶつからないよう、アウターオフセットワッシャーを
クラッチとアウターの間に入れます。

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今度はしっかりベルトが落ち込み、クラッチアウターとトルクカムの間に隙間が出来ました。
実際に装着してみると・・・・

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前回の写真と比べてみれば解かり易いのですが、ベルトがしっかりプライマリー側に
回っていますね。
写真を撮るために片手でベルトを張っているので弛みがありますが、
両手でしっかり引っ張ってプーリーの外周にベルトが回っていればOKです。
これで大径プーリーの最大変速までベルトは回るように成ります。

最後にセンタースプリングを装着してから組めば完成です。
実際に駆動系を組む時の注意点ですが、下の写真のように
セカンダリーを手で広げてベルトをしっかり落とし込んでください。
そうするとプーリー側は右の写真のようにベルトを気にすることなく
プーリー側のナットを締めることが出来ます。

161118_174339.jpg161118_174321.jpg

これをやらないと、ベルトが噛んでどんなに強く締めてもナットが緩んでしまいます。
プーリーナットは規定値以上で締めこむとボスが潰れて落とし込みが甘く成ったり
歪んで変速に支障が出ます。
ベルトが噛まない限りナットが緩むことはありませんので締めすぎないように注意が必要です。

変速拡大すると車両によってカバー側に接触します。
エンジンを掛ける前に必ず確認してくださいね。

最高速を伸ばすにはセンタースプリングを出来るだけ柔らかくすることです。
センタースプリングを縮めるために使っていたパワーをタイヤを回す為に
使ってやれば良いんです。
今回のエンジンはジャイロバネが着いていましたが、上記の仕様なら
クレアバネにしてもベルトは滑りません。

私のセンタースプリングなんか片手でセカンダリーを縮められますよ。
私なんか握力は30kg程度しか無いんですからスプリングはヤワヤワです。
キャノアさんが側で観て驚いてましたからね。
私のエンジンでもベルトが滑らないんですから、かなり柔らかくしても大丈夫です。

デメリットは柔らかいとすぐに変速が進むのでセッティングを上手くやらないと
回転下がりが出ます。
つまり、センタースプリングが柔らかいほどセッティングが難しいので
上級者向けですね。
なので、ZXにはジャイロバネを推奨しているんです。

上記のセカンダリーはショッピングサイトで購入可能です。
自分で加工できる人向けにはオフセットワッシャーセットも出しています。
もちろん、サイズを計って自分でボルト屋で購入するのも有りですが、
ドライブシャフトは毎分1万回転オーバーで回る場所ですので、
精度が良い物じゃないと駄目ですよ。

次回はボアアップキットの組み方です。

テーマ : カスタム
ジャンル : 車・バイク

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2016年11月20日 11:49

リクエストに応えて頂きありがとうございます。
仕事柄、測定器など色々持っているのですがバイクの知識が足りません。
2mmのロンクラなんで1mmのアルミベースガスケットに1mmのステンレスヘッドガスケットで取りあえず圧縮圧を1.5pa低く組んでます。

いつも色々と参考にさせて貰ってます。
これからもよろしくお願いしますね。

Re: タイトルなし

2016年11月21日 22:07

ジャビットさん、こんばんは~

ブログって初心者から上級者までいろんな人が観ますので
どのレベルで記事を書けば良いのか?いつも迷っているんです。
だから、リクエストは歓迎です。

またコメントくださいね。