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チューニング車両のキャブセッティング 2

2016年 08月27日 02:08 (土)

松山は連日の猛暑です。
一昨日はこの夏の最高気温36.4度を記録したそうです。
関東は雨が多いようですが、松山はここ1か月まとまった雨が降っていないんですよ~
梅雨明けから、ず~っと30度以上の日が続いています。

ですので、お盆中に製作予定だったプーリーが出来ていません。
プーリーを作る時には、野外で長袖・長ズボン・ゴーグル・マスク・手袋と
フル装備で削りますから、この気温じゃとても無理です。
待っているお客様に申し訳ないのですが、もう少し気温が下がるまで待っていてください。

そして、メールをくれた方で返事が来てない人がいたら
再送して頂けると助かります。
実はお盆中から急にスパムメールが増えたんです。
多い時には1日500通!
参りましたよ。
出来るだけ注意していますが、見落として削除した可能性もありますからね。

お盆と正月はネットで改造パーツを物色するのが恒例なんですが、
今年は一つだけ気に成るパーツがありました。
KN企画さんの重量クラッチアウターです。
ホンダの50cc 2stスクーターに使えるアウターですね。

今になって、やっと重量系のパーツが出始めたわけです。
重さが480gって、重いの???
そこで、ジャイロ純正のアウターを計ると・・・・

160826_031848.jpg

う~ん!たった6gかぁ~
6gの差でどのぐらいの効果があるんだろう?
もう少し重ければ注文したけど、6gで8000円は厳しいので止めました。
じゃ~クラッチを買おう!ってことでSTAGE6のクラッチを見ると欠品中でした。

それでは本題です。
え~、今回はアクセル開度による適切な混合気の濃さを見極める方法ですね。
2st原付スクーターの適切な混合気の濃さですが、車種や二次圧縮の高さによって異なります。
それは冷却を最優先するからです。

水冷エンジンはシリンダーを水によって冷やします。
4stエンジンはクランクケースに満たされたエンジンオイルによってピストンを冷やします。
両方を兼ね備えた4st水冷エンジンは水と4stオイルの両方で冷やされる訳ですね。

ところが、空冷2stスクーターはフライホイールに着けられたファンからの空気で
シリンダーを冷やします。
水と空気では、例えるとクーラーと扇風機ぐらい冷え方が違いますね。
そして、ピストンはキャブレター側から送られた混合気で冷やします。
キャブからの混合気とケースにタップリと入れられたオイルとでは・・・
これもかなり違いますよね。

ということで、2stスクーターのキャブセッティングはピストンの冷却優先と成る訳です。
ではピストンをどのぐらい冷やすのか?

鉄製のシリンダーでは焼付かない温度。
アルミ製のピストンは温度が上がると膨張してシリンダーとのクリアランスが狭く成ります。
このクリアランスがゼロに成ると焼付きます。
つまり、ピストンとシリンダーのクリアランスが広ければ温度が上がっても焼けないんです。
でも、クリアランスが大きいほどリング鳴りやピストンの首降り音などエンジンノイズが出ます。
ですので、大きければ良いってもんじゃないですよね。
ちなみに、レーシングシリンダーメーカーのマロッシの市販シリンダーキットは
ピストンクリアランスを8/100mmにしてありますね。
純正シリンダーは4/100~6/100mmってところです。

そして、アルミシリンダーの場合はピストンが溶けない温度です。
アルミシリンダーはピストンとシリンダーが同じ素材ですから、
温度上昇による膨張率はほぼ同じ。
つまり、温度が高く成ってもクリアランスが狭く成らないんです。

じゃ~鉄製シリンダーよりもアルミシリンダーを使った方がセッティングが楽ジャン!
ってことに成りそうですが、鉄製シリンダーが焼き付く温度とアルミシリンダーで
ピストンが溶けだす温度って、そんなに大きい差が無いんですよ。
ピストンが溶けるとシリンダーの内壁に着いたり、腰下にも落ちてしまいます。
つまり、鉄製シリンダーよりもダメージが大きく成る可能性も高いんです。

さて、シリンダー内及びピストンの温度は圧縮の高さによっても異なります。
高圧縮で組んだ方が、より高温に成ります。
よって、高圧縮エンジンほど冷やしてあげないといけない訳ですね。

チューニングショップでジャイロにマロッシボアアップキットを組んでもらうと
ほとんどのショップが8kg/㎠ぐらいで組みます。
ジャイロに強いショップでも8.5kg/㎠を超えることは、ほとんど無いですね。
つまり、個人でのチューニングでは純正の2次圧縮より0.5kg/㎠低く組むのが
安全ってことです。
キャブセッティングに慣れていて自信があれば純正と同様で組むのが安全。

でも、それじゃ~面白くないでしょ。
二次圧縮を高く組めれば、パワーアップ出来ることは知ってますからね~
つまり、焼付かない温度まで下げられるキャブセッティングが出来れば
10kg/㎠でも、12kg/㎠でもOKってことです。

それには、キャブセッティング中にピストンの温度を知る必要がある訳です。
もちろん、私たちの原付はF1マシーンじゃないですから、温度計を着けるのは
不可能ですし、実際に何度なら安全で、何度なら注意、何度なら危険なんて
分からないですよね。
そこで、私のキャブセッティング方法を紹介します。

前回、ブログで紹介した私のジャイロXは75マロシリンダーを11kg/㎠で組みました。
2.5丁UPのハイギアを使える仕様にするためです。
一番重要なのは、キャブセッティングに集中出来るようにするための準備です。
たとえば、2stオイルもチューニングレベルに合った物に変えたり、エアクリーナーの
容量を大きくしたりです。

準備が出来たら、まずSJ(スロージェット)を決めます。
番手の大きい物から下げていって、1分以上の長い信号待ちからの発進で
カブらなければOKです。

次に一番重要なMJ(メインジェット)です。
この決め方ですが、番手の大きい物から順番に下げていく訳ですが、
エンジンの回転数ごとにデータを取ります。
今回は5000、6000、7000、7500rpmの各回転数で走行後、アイドリングの
高さを計ります。

今回75マロの場合、SJは45番に決まりました。
そして、MJも105、102、100番辺りが良さそうでした。
105番では出足で僅かにカブりが出たので102番か100番が良さそう。
通常のセッティングならこれでOKですが、今回は高圧縮なので少し異なります。

そこで本格的なセッティングです。
十分な暖気走行後のアイドリング回転数は1500rpmでした。
5000と6000rpmで1kmほど走行後停止直後のアイドリングは1400rpmほどです。
つまり、シリンダー内の温度は高くない状態と言うことが分かります。

でも、7000と7500rpmで1kmほど走行した直後は1800rpm。
そして、10秒ほど経過すると2000rpmを超えました。
その後アイドリングが1500rpmに落ちるまでに3分ほど掛かりました。
停止時はファンの回転数が低く成りますから停止時に温度が急激に
上がるためにこのような状態に成るんです。
つまり、シリンダー内の温度は高い状態で、このMJで決定していたら
焼付いていたところです。

上記は100番、102番とも同様でしたのでハーフスロットル走行の7000rpm以上が
薄くなって温度が上がってしまうってことですね。
この部分を濃くするには108番もしくは、110番ぐらいが必要に成ります。
でも、今回は105番でも発進時のカブリがあった訳ですから108や110番では
アクセル開けはじめが濃くなって当然カブります。
そこで、MJの番手はそのままで、二ードルを2番細くしたって訳です。

その後はハーフスロットル走行後、アイドリングが1700rpmを超えることは無くなりました。
通常のセッティングの場合、8000rpm以上も同様のテストをしてセッティングしますが、
私の場合、8000rpm以上はPJ(パワージェット)の領域に成るので、
PJも同様にセッティングします。
まあ、今回はハイギアが入っているので一般公道ではセッティングが出来ません。
そのうちハイウエイセッティングに出かけなければ成りませんね。

ここからは補足に成りますが、エンジンはボコついているのにアイドリングが下がらない
なんてこともあり得ます。
そんな時はプラグの番手を下げたり、IGコイルの強化なんてセッティングもあります。
ニードルの高さ調整も有りです。
大事なのは温度が高く成る領域を作らないことです。

そして、注意してほしいことがもう一つ!
二次エアを吸わないよう、ジェット交換時に注意して組み付けること。
二次エアを吸っているとアイドリングが安定しないどころか、
どんなセッティングでも焼付きますからね。

私流の高圧縮のキャブセッティングは走行後のアイドリング回転数が高く成らない
ことで、シリンダー内の温度管理をしているってことです。
これなら、季節が変わってセッティングがズレてきても気が付きますよね。

テーマ : カスタム
ジャンル : 車・バイク

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キャブセッティング

2016年08月27日 08:44

こんにちは。
コメントは、初めましてですけど、メールでアドバイスして頂いてましてお世話になっております。インマニ、リードバルブの拡大をしてる過程ですが、吹けは拡げるほど、良くなってきています。キャブセッティングは今の課題になっているので、今回のブログはとても参考になります。
 ディオキャブでのセッティングになるのですが、オートチョークは正常なのですが、今後のキャブセッティングの事も考え、手動チョークに加工したいのですが経験、御有りですか?
ma-na1003 O

No title

2016年08月27日 18:42

興味深い内容ありがとうございます。
参考にさせてもらってキャブセッティングを詰めようと思います。

ところで質問なんですが、タコメーターが付いていないので回転数は分からないいんですけど70kmを超えた辺りからエンジンがうなり出します。
そして振動も増えて来て
うなりながら80kmまで伸びて行って頭うちって感じです。

これって高回転域で燃料が薄いんですか?
70kmまでは振動もうなりも全然無いんですけど・・・

ノーマルマフラーじゃぁこんな感じなんですかねぇ。
ちなみにパワージェットは導入してません。

Re: キャブセッティング

2016年08月28日 01:04

ma-na1003さん

インマニは横ディオ系の欠点ですから広げるほどパワーアップが
体感できると思います。

キャブセッティングですが、あれはハイチューニング仕様でのセッティング方法ですので
横ディオならあそこまで必要無いですよ。

純正で10kg/㎠オーバーのホンダ2st原付はAF34Eだけです。
縦ディオは3kg/㎠、ジャイロは2kg/㎠も低い圧縮ですから、
いかに冷却効率が良いか分かりますね。

手動チュークですが、私の所では例が無いです。
そこまで手を掛けるなら、ビッグキャブを入れた方が効果がありますからね。


MKさん

確か車両はジャイロXですね。
ジャイロのギア比を考えると80km/hで頭打ちならOKですよ。
70km/h以上はオーバーレブ領域なので、そこから先はエンジンが
無理をしながら伸びていると思います。

今以上を求めるなら、チャンバーを入れて高回転を回せるようにするか、
ハイギアでトルクを太らして走らせるかの選択に成ります。
足回りやブレーキの強化も考えると出費覚悟ですね。

2016年08月28日 14:48

クラッチアウターは6gだけじゃなくて重量を500とかにすると効果ありそうですね。

Re: タイトルなし

2016年08月29日 00:50

大和さん、こんばんは。

う~ん、6gでどれぐらい効果があるんでしょうね?
最高速UPって、せめて5km/hぐらい違えば価値はありますけどね。

アウターは軽い方がクラッチが繋がる初期の滑りは少ないので、
重くし過ぎると初期滑りが増えるのかも知れませんね。

私の仕様ではアウターを重くするより、クラッチを重くしたいです。

重クラッチ

2016年08月29日 21:53

やはりstage6の重量調整式クラッチですか?
クラッチスプリングもバネレート調整式でしたよね♪
確かにあのパーツは気になってました。

ウェイト全付けで試してみたいですね(^-^*)




ディオキャブの手動チョーク化

2016年08月29日 23:54

デロルトというキャブの型式PHVBの手動チョークが同じサイズで使えます、ヤプオクでも入荷可能です
が!
チョークに針がないタイプなのでチョークするとガソリンがドバドバっと出てカブり、エンジンかけにくくなります(笑)
対策としてはキャブ内部のガソリン通路を狭めることになります
(^_^;)

型式PHVBにはワイヤー引きのチョークもあります
それも針がありません…

重アウター
自分も気になりましたが6g差とは(笑)
純正だと初期アップのアウターが少し重たかったと記憶しています
クラッチはKN補修用の安いクラッチがわりと重たくて安いし、自分には良い感じです
♪( ´▽`)

こんばんは~

2016年08月30日 00:32

杏さん

私のジャイロは、いろんな実験でしょっちゅう仕様を変えますから、
ステージ6のクラッチは欲しいですね~

釣りの重りを溶かして重量クラッチを作っても良いのですが、
戻すのが大変そうでw


ぇっちんさん

デロルトのチョークはサイズはピッタリですが、たしかそのまま使うには
針を移植する加工が必要なんですよね。
私がチョークを手動にするなら、高負担時の保険でヤバいと思った時に使いたいので
手元で操作出来るように加工したいですね。
まさに、そのワイヤ付きを使って!
でもかなりの加工が必要なので大変ですw

アウターも6gじゃ~私のお財布が許しませんw

えっちんさん、2丁アップ早く入れたいなら送りましょうか?
このギア、多摩ピットの最後の在庫だったみたいですね。

ハイギア

2016年08月30日 17:16

急ぎませんので今のところは大丈夫です!
ありがとうございます〜♪( ´▽`)
急ぐようになったら?ご連絡致しますw

手元チョーク
自分はドゥカティのチョークレバー?使ってます
ハンドルのとこに挟み込むようなタイプです
(ヤプオクで検索して見て下さい)
ワイヤーは自転車シマノのシフト用ワイヤーが長くても安くてステンレスで良いです

チョークレバーはヤマハの2スト250あたりのも2本引き用ですが使えます(BW'sはこっちでやってます)

デロルトのはデロルトキャブでもガバガバとガソリンを出すので最初から針付きだといいんですけどね…
(^_^;)

追記

2016年08月30日 17:20

ケイヒンPEとかPWKとかのチョークノブを使って、ホンダオートチョークの先端を接着剤等で固定して、無理くり手動化することも可能です

たしか専用?のアルミ削りだしの部品も売ってたりしますが
創意工夫で、なんとでもなりますね
♪( ´▽`)

Re: ハイギア

2016年08月31日 22:26

ぇっちんさん、こんばんは。

ハイギアの件、了解です。

手動チョークはアイデアしだいですね。

手動チョーク

2016年09月02日 06:51

手動チョークでの沢山の情報有り難うございました。