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AF35ライブディオZX前期エンジンのレストア 2

2016年 02月01日 23:20 (月)

え~ジャイロの仕様でしたね。
前回の仕様はマロッシシリンダーにマロッシ付属のベースガスケットで
二次圧縮が9.5kg/㎤という高圧縮で、ディオキャブ、太エキパイに
台湾マフラーという組み合わせでした。
キャブセッティングで、かなりトルクは出たのですが平地で7800rpmが一杯で、
速度も65km/h程度です。
大口径プーリーを着けていることも要因の一つですが、
やはり台湾マフラーでは高圧縮にしても極端に上が回らないんです。

圧縮を落としてフライホイールを進角した物に変えれば8000rpm以上回るのは解っていますが、
それじゃ~つまらないので、1mmのアルミガスケットに変えて
ポートを全体的に0.5mmほど上げました。
前々回の仕様と一緒ですが、ピストンクリアランスが違います。
排気ポートを加工して0.5mm上げることも考えましたが、
マフラーを変えた時に合わせたいんですよね。

たとえば、台湾マフラーとリバイブとチャンバーでは、ベストなポートタイミングは違います。
チャンバーが一番低くて、次がリバイブ、台湾マフラーの順に成ります。
チャンバーはガス交換の効率が良いのでポートが低くても高回転が回るんです。
台湾マフラーはガス交換の効率が悪いので早く排気を始めて、遅く閉じる必要があるんですね。
そうしないと高回転でのガス交換が追い付かず高回転が回らなくなるって訳です。

チャンバー仕様で不用意に排気ポートを上げてしまうと下のトルクが
全く無くなってしまうので注意しなくてはなりません。

組み付けは終わっているのですが、実はまだ試乗してないんです。
ドライコーティングをピストンとシリンダーにしたため、馴染むのにアイドリングで
1時間ほどエンジンを回さなければ成りません。
ピストンクリアランスが変わってますからね。
30分ほどはアイドリングさせたのですが、もう少し必要ですね。

エンジンを掛けた印象ですが、ピストンの首降り音がします。
もう少し厚く塗っても良かったようです。
前々回の時はクリアランスが狭すぎたので少し加減したのですが・・・・・
何せ、どのくらい塗って焼くとどのぐらいの厚みに成るのか要領が判りません。
塗った時に、こんな感じで良いなと思っても、焼くと厚みが変わりますからね。
まあ、初回なので、これで少し走ってみますね。

アイドリング1時間で初期馴染みが終わったら、二次圧縮を調整して
セッティングに入ろうと思います。

それでは本題です。
まずはベアリングをケースに挿入するところからです。
バーナーでベアリング挿入部を温めて入れるだけですが、
「上手くいかない」って声もありますので動画を撮ってみました。
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片手だとやりづらいですね。温度ですが、140~160℃ですね。
ベアリングの耐熱温度が120℃なので、冷凍しておいたベアリングを入れてもこの範囲なら
耐熱温度を超えることは無いと思います。
上手くいかない時には、少し高めの温度まで熱して、ベアリングを入れたらボール部を
パーツクリーナーで冷やせば大丈夫です。
冷えていく過程で、ベアリングが浮いてきてしまいますから、
アウターレースを小突いて浮かないようにしてくださいね。

DVC00206.jpg

そして、埃が入らないようベアリングを包んでいたラップを被せて冷めるまで待ちます。
ラップが溶けるようだとケースを暖め過ぎですね。

次にクランクの準備です。
ベアリング装着部を青棒で磨くところまでは説明しましたね。

DVC00220.jpg

オイルポンプのギア部にモリブデングリスを塗っておきます。
ベアリング装着部にはCRCなどの潤滑剤を薄く塗っておくとクランクを引く時にスムースです。

DVC00221.jpg

クランクを駆動系側のケースにセットします。
コンロッドは写真のように輪ゴムで固定しておけば、作業に集中できます。
コンロッドが他の部分に引っかかったまま引いてしまうと
クランクが曲がってしまうので注意してくださいね。

DVC00222.jpgDVC00223.jpg

インストーラーをセットしてクランクを引きこんでいきます。
右の写真の赤い隙間に注意してくださいね。

DVC00224.jpgDVC00225.jpg

クランク外径部に合わせてシックネスゲージに印を付けておきます。
0.15mmのゲージが上記の隙間に入らなくなるまでクランクを引き込んでいきます。
ここで練習の成果が出ますよね。
0.15mmのゲージは入らないけど、0.10mmのゲージがクランクの軸に届くところまで来たら
駆動系側の引き込みは完了です。
もし、引き過ぎてしまったら0.05mmのゲージが入ればセーフです。
入らなければベアリングの遊びを確保できないので、新しくベアリングを買い直して
やり直しです。
お金が無駄に成らないように古いベアリングで練習してからトライしましょう。

DVC00225.jpgDVC00227.jpg

一応、写真に撮りましたが解かるかな?

次はフライホイール側のケースです。
同じようにインストーラーをセットして引いていきます。

DVC00232.jpg

注意点は写真中央の隙間が常にどの場所も同じように成るよう気を付けてください。
この隙間が前方が狭く、後方が広いなんて状態だと真っ直ぐ引けていないってことですからね。

DVC00233.jpgDVC00234.jpg

隙間が髪の毛1本分ぐらい(写真では0.30mmのゲージにしました)に成ったら
インストラーを一旦止めてケースのボルトを締めます。

DVC00228.jpgDVC00235.jpg

ボルトは予め綺麗に掃除して、ネジ山がしっかりしていなければ、
ネジを切り直してくださいね。
先端1cmほどは緩み防止剤を塗って手締めします。
手締めでケースの隙間が空いているようなら、インストーラーで
ほんの少し入れてから、また締めるようにしてください。
隙間が閉じたら、工具で軽く締めます。

そして、今のクランクはこんな状態です。

ベアリング到着2

ちょっと内輪が外側に引っ張られている状態です。
ここから、ほんの少しインストーラーでクランクを引き込むとクランクが軽く回る状態に
成ります。
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これで、軽く回るように成りましたね。
でも、ベアリングの遊びは2/100mmしかありません。
まだ、センターに行ってないんです。
でもDIYなら、ここまでで十分です。
ここでクランクインストール完了すれば調子の良いエンジンに成ります。

私の場合は、ここからケースのズレを修正する作業に入ります。
ダイヤルゲージを軸の側面に当たるようにセットしてから、クランクを回して
振れを確認します。
ケースのボルトを緩めて、フライホイール側のケースをプラハンで小突いて
ダイヤルゲージが一番振れない位置を探します。
ダウエルピンが入っていますので動くのは1/100~2/100mm程度です。

位置が決まったらボルトを再び締めてから、ベアリングの遊びを増やす為
再度、インストーラーでクランクを引き込みます。
先ほどは2/100でしたから後8/100mm遊びを増やす訳です。

それで完成した腰下の状態がこれです。
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クランクの振れが4/100ですね。
入れる前のクランクは「修正後のクランク」で紹介しましたよね。
卓上で計ったままの精度でクランクがインストール出来たってことです。

これってかなり難しいことなんです。
ほとんどはクランク単体で計った時よりもケースに収めるとクランクの振れは大きく成ります。
ケースはズレがあったり、歪んだりするので当然ですよね。
クランク単体で、1000分の数mmなんて動画はありますけど、
そのクランクをインストールした後の動画って見ないですよね。
ズレや歪みの分、数字が大きく成ってしまうからなんですよ。

私も毎回、卓上の計測と同じように組める訳ではありません。
出来るだけ近く成るように修正しますが、歪みやズレが大きいと
やっぱりクランクの振れも大きく成ります。
今回はケース自体も良かったってことです。
俗に言う当たりエンジンですが、これだけケースが良いとマロッシクランクでも良かったですね。

長く成ったので次回に続きます。

テーマ : カスタム
ジャンル : 車・バイク

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No title

2016年02月02日 02:14

やんちゃ親父さま、こんばんは!

台湾マフラー回りませんか?
私、デイトナプーリー太エキパイのみの
完全ノーマル50ccで8300回ってましたよ。
マロ+チューンドリバイブ+デイトナプーリーでは
MAX9800回しました。
私は、相変わらずドッカン加速が好みなので
どうしてもエンジンを回す仕様になってしまいます。
おかげで焼き付きとは背中合わせです。(笑)

今はマロ+ハイリバで8500あたりにセッティングしています。

クランク

2016年02月02日 06:29

お疲れ様です。
クランクインストールの作業内容、非常に参考になります😄
企業秘密満載の内容ですが、皆さんの参考になり2サイクルがこれからも残っていく為には良い事だと思います。

こんばんは~

2016年02月02日 22:29

GUCCIさん

台湾マフラーでも回りますよ。
純正シリンダーの時は10000rpm近くまで回してましたからね。
でも、8000rpm以上は力無いですね。

今は一次、二次共に圧縮が高いのと、エキパイの排気漏れで回らないだけです。
マフラーによってトルクが太いところが違いますから、そこを上手く使えば
回転を上げなくても快適に乗れますからね。


Redbom3223さん

別に企業秘密では無いですよ。
自分のスキルが分かっていれば、出来そうなことと、無理そうなことは判ると思います。
でも、自分のスキルを分かっていないと取り返しがつかないことにも成りかねないので
あまり記事で書かないだけです。

そうそう、ホンダ2stの寿命が延びるかも知れません。
詳細は記事にて

参考になります!

2020年06月18日 12:28

はじめまして!コメント失礼します。
クランクの合わせ面にガスケットは必要ありますか?
動画では塗布していないように見えました。
ご返信お待ちしております。

Re: 参考になります!

2020年06月18日 22:17

sugasawaさん、初めまして。

クランクケース合わせ面には一時圧縮漏れ防止に液体ガスケットが必要です。
本組みする前に仮組みしてケースを太陽にかざします。
光が漏れなければ、液体ガスケットは薄付け。
一部光が漏れるようなら、その部分だけ多めにガスケットを塗ります。
基本は薄付けです。