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ライブディオZXをチューニングで速くするために

2015年 08月30日 19:03 (日)

面白かった世界陸上も終わっちゃいましたね。
自分で走るのは苦手なんですが、やっぱり競争が好きなんですよ。
おかげで、ブログの更新が大幅に遅れてしまいました。

遅れていると言えば、多摩ピットさんに注文したパーツが届かないので、
今日はキャノピーのチューニングの記事はお休みです。

代わりにライブディオZXの記事を書こうと思っていたら、
ろぷろすさんから、ZXの駆動系についての貴重なデータを
提供して頂けたので紹介しますね。

デイトナでのプーリーの性能計測値

データはパーツメーカーのデイトナでの計測結果ということなので、
速度計も正確な物を使用していると思われます。

純正CDIですと、8000rpm以上は回転リミッターが掛かりますから、
デイトナのプーリーで実測78km出るということですね。
純正のスピードメーターは、ハッピーメーターで数km/h速く表示されますので
メーター読みでは80km/h出るのでは?って思います。

データでは9500rpmまで記載があるのでデイトナのCDIに交換すれば、
そのくらい回るのでしょうね。
8000rpmの時にメーター読みで80km/hなら、9500rpmで95km/hのはずですよね。
でも、チューニングしてあっても95km/h出る車両は滅多に無いんですよ。

ジャイロでさえチューニングすれば10000rpmまで回るのに、
パワーが有るZXが9500rpmまで回らないのは変だと思いませんか?
駆動系が、ヘタっていてもエンジンが正常なら純正CDIでも8000rpmまで回ります。
逆に考えれば、点火系がノーマル状態で8000回転まで回らない車両は、
社外CDIを取り付けても速くならないってことです。

問題は、純正車両にはタコメーターが付いていないってことですね。
回らないエンジンに乗っていても気づかない方がほとんどです。
今はポン付け出来るタコメーターが売っていますから、改造する前に
タコメーターを取り付けることが先決ですね。

今日は、8月最後に入庫した、Yさんのエンジンのオーバーホールを紹介しながら
速くするために必要不可欠な高回転まで回るエンジンの造り方です。
YさんのZX中期のエンジンは駆動系や腰上は外してありましたが、
第一印象は、綺麗に掃除してあって、しっかりメンテしてあるエンジンで
チューニングも結構しているなぁ~って印象です。

車両に装着している状態で、クランクの振れをダイヤルゲージでチェックしたところ、
20/100ぐらい針が振れていました。
振れは、この1/2の値ですから、10/100mmのクランク精度です。

本人にメールで伝えたところ、「そんなに振れているとは思っていなかった」
とのことです。
まあ、街中で走っている90%以上は、このくらいの精度です。
これじゃ~社外CDIを入れても効果は無かったでしょうね。

次にクランクをケースから外して振れを計測してみました。
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ベアリングは付いたままで、Vブロックを使って卓上計測なので
正確な値ではありませんが、15/100ぐらいの振れですね。

車両に付いている時よりも振れが小さいってことは、クランクケース自体が
歪んでいるってことなんです。
ケースの歪みを直してからでなければ、どんなに精度の良いクランクを入れても
高回転は回らないんです。

じゃ~ケースはどんな風に歪んでいるのか?
見た目じゃ分かりません。基準も分かりません。計測機器もありません。

前に、クランクの交換について記事を書きましたよね。
憶えている方がいれば良いのですが、
私はクランクを外す時にも、ケースを温めて熱膨張を利用してクランクを抜きます。
ですので、外したクランクにベアリングが、装着時の状態のまま付いています。

Yさんの外したクランク

この状態ですね。
この状態から、どういう風に歪んでいるか推測するんです。

シックネスゲージクランクまでの距離

これは厚みが0.05mmのシックネスゲージです。
分かり易いようにベアリング外周からクランク軸までの位置に
マジックで印を書きました。

フライホイール側計測駆動系側計測

左がフライホイール側、右が駆動系側です。
どちらも、クランク軸までゲージが届いていないことが解りますね。
このゲージって5/100mmですよ~
それが、入らないってことは、目一杯クランクを引いてインストールしたってことで、
クランクとベアリングのクリアランスはゼロってことです。

ベアリングはケースにしっかり入っていますから、ベアリングの内輪は内側に、
ベアリングの外輪は外側に引っ張られて組まれたことになりますよね。
それでクランクを高回転で回す訳ですから、ケースは内側に引っ張られて
歪んでいるって推測できますよね。

つまり、ケースのベアリング装着部を外側に開くように修正してあげれば歪みが治る訳です。
ケース修正については割愛しますが、ケースが歪んでいるとある回転数で異音が出たりします。
当然、高回転まで回りません。
街のバイク屋さんで、クランクベアリングの交換を頼むと、こんな組み方で、
こういう歪み方をしてしまうんです。

個人で交換した場合は、逆側に歪んでいる場合が多いですね。
内輪が外側に、外輪が内側に引っ張られて組まれて、
ケースが外側に膨張するように歪みます。

今回は、ケースを修正した後に台湾製クランクを組みました。
台湾クランクは、箱出しで1/100~3/100mm程度の精度です。
ケースの歪みを修正してから、1/100mm精度で
クランクベアリングのセンター出しを行います。
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ZXのエンジンは軽くて片手だと動いてしまって、
動画だと分かりにくいのですが、今回も10/100mmの遊びをしっかり確保して、
1/100mm精度でセンター出しをしました。

そうすると、組んだクランクの振れは、このようになります。
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どうですか?ほぼ、0です。
しっかりした技術で組まれたクランクは、外した時の方が振れが大きいはずなんです。
クランクの振れをベアリングの遊びが吸収してくれるんですね。
これなら、9500rpmどころか、12000rpmまで回せるエンジンです。

私のところで組んだエンジンは、全てこの精度で組まれていますので、
駆動系だけしっかりやれば80km/h、リミッターカットで90km/hオーバー、
チャンバーやポート加工などのエンジンチューニングで120km/hまで目指せるってことです。

ZXのチューニングをするには、クランクが組み上がった状態で
どのくらいの精度が出ているかで大きく差が出て来るってことです。

チューニングの近道は、まずタコメーターを入れることですね。
駆動系やキャブセッティングの目安にも使えますし、もちろん
クランクが振れているかも、推測できます。

テーマ : カスタム
ジャンル : 車・バイク

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さっそく

2015年08月31日 12:48

データ、役にたったようで(笑)

このデータはシャシダイナモ上での測定値なので実走データとは違ってくると思いますが……

もう1つの方もネタとしては面白いかと。
自分もそうでしたが、ドリブン側って一般の人は見落としやすいと思いますし、正常な場合との差がはっきり判りますから。