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ジャイロエンジン制作 分解・加工編 part2

2021年 04月18日 14:00 (日)

え~と、ご要望が多い大口径チューニングプーリーの再販を開始しました。
本当はもっと早く再販予定でしたが、このプーリーに合わせるセカンダリーが・・・
以前はKN企画さんのセカンダリーを変速拡大加工して販売していました。
ところが、数年前に仕様が変わって不具合が見つかり加工販売を
中止したんです。

不具合はクラッチのガタつき。
グラグラとガタが大きく、使用するとクラッチの繋がりに影響が出ます。
ロットが変わるまで様子をみていたのですが、KNさんも今は
アッセンブリーとクラッチを在庫切れにしています。
ですので、この数年でKNのクラッチを購入した人はチェックしてみた方が
良いと思います。
不具合はクラッチ部分だけですので、他社製や純正を使用すれば
問題無く使えます。
お勧めは「KOSO アジャスタブルクラッチ」です。
ということで、当店のプーリーを初めて使うお客様はご注意ください。

大口径のプーリーを使う上で注意しなければいけないことは幾つかあります。
まずセンタースプリングの硬さです。
大口径のプーリーを一番端まで使うためにはセンターSPの硬さが抵抗に成ります。

加速を良いのはWRが6g×6だけど最高速が落ちる。
8g×6なら最高速が伸びるが、加速がマッタリ。
こんな話をよく耳にします。
これはセンターSPが硬くて、トルクカムの溝形状が
プーリーの特性に合っていないからです。
加速が良いWRの重量ではプーリーの外側までベルトが
引っ張りきれない時にこんな状態に成ります。
上手くセッティング出来れば加速が良いWRで最高速も出るように成ります。

少し話がそれましたが、センターSPを柔らかくするとベルトが
滑りやすく成るデメリットがあります。
そこで、プーリーにグリスを使わないことでベルトの滑りを無くすのですが、
今度はWRがすぐに変摩耗してしまうデメリットが出てきます。
まあグリスを塗っても100kmも走行すれば、遠心力で飛んでしまい
WRは変摩耗し始めるんですが。

そこで当店ではベルトに着いても滑らない乾性被膜潤滑剤を使用しています。
これなら3000km程度はメンテしなくてもWRの潤滑も可能です。

この乾性の潤滑剤ですが、私の所では駆動系以外でも大活躍しています。
例えば、ブレーキのオーバーホール時です。

P_20210415_172843.jpg

このマスターシリンダーのプラスネジってナメ易いんです。
でも、メンテ時にこの潤滑剤をネジ部にスプレーしておくだけで
次回のメンテ時に楽に外せるように成ります。
この他にも、ブレーキパッドの裏にパッドグリスの代わりに使ったり、
パットピンに使ったり重宝します。

要は潤滑が必要だけど、着いたら困る箇所や、外しづらいネジに使える。
例えばヤマハのスクーターはサイドカバーもプラスネジで
外す際はナメないように気を使いますよね。
こんな場所にスプレーするってことです。

それでは本題です。

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