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ジャイロの箱根越え

2019年 05月26日 15:45 (日)

ここ1年ほど68ccのマロッシシリンダーを装着していましたが、
今年はロングツーリングを主体にデータ取りをしたいので
久しぶりに75マロを装着しました。

と言っても今回取った1500kmの結果と比較したい部分もあるので
68マロにポートの高さ(クランク角)を近づけるため、ベースガスケットは
2mm、ヘッドガスケットはデータ取りを行った68マロと同じ11kg/㎠に成るよう
調節しました。

P_20190524_130137.jpg

写真では9kg/㎠弱を指していますが、装着しているヘッドはロングリーチプラグヘッドで
計測しているコンプレッションゲージはショートプラグ用なので2kg/㎠低く表示されます。

普通に取り付けた場合、68マロよりも75マロの方がツーリング燃費が良いんです。
これはポートの高さが低いからです。
ポートが低いと1回の爆発でピストンを押し下げている時間が長く成ります。
1回の爆発で、より大きなエネルギーを出せているので排気量が上がっても
燃費が良く成るんです。

昔のチューニングはポート加工っていうと排気ポートを上げるのが主体でした。
でも、1回の爆発でピストンを押している時間が減るので燃費が悪く成ります。
じゃ~下げれば良いんじゃん!って考え方に成るのですが、ポートを下げると
高回転が回らなくなって最高速が落ちるんです。
だから、ポートを下げても高回転が回るようにするのが現代チューニングですね。

ベルトは新品に交換し、クラッチのセッティングを行いました。
ステージ6のクラッチが破壊されてしまったので、KNの補修用を使っていたのですが
クラッチインのエンジン回転数が5000rpm強、クラッチミートが6500rpmぐらいなんです。
乗った感じでは4000rpm前後でクラッチインして5000rpmぐらいでミートするように
セッティングしたいと思いました。

主にクラッチインの回転数を決めるのはクラッチスプリングです。
そして、クラッチシューはクラッチインからミートまでの長さ、
つまり半クラッチの長さを決めます。
通常クラッチシューは重いほど半クラが短いのですが、このクラッチは
喰いつきがイマイチで半クラが長いんです。
ブレーキーシューと同じでシューの材質によってもクラッチの効きが違います。

P_20190524_114159.jpg

今回はクラッチスプリングを柔らかくして、クラッチシューを削って
面積を落した物に交換しました。
クラッチベルに当たるシューの面積を小さくすることで面圧を上げて
半クラッチを短くしたんです。

P_20190524_112941.jpg

そして、エアクリBOXの筒の長さを20cmにしました。
1500kmのデーター取りの時は30cmです。
クーリングファンからの吸気が安定するように容量を大きめに取ったんです。
ちなみに去年、40km/Lの燃費を記録した時は25cmでした。
これで、セッティングや燃費、走りにどう影響があるのか?データを取ります。

吸気口ですが、今回はかなり絞っています。

P_20190524_125605.jpg

3つを残して塞ぎました。
供給される空気は純正+αってところです。
1500kmツーリングの時は2つ塞いで5個の吸気でした。

キャブセッティングを行うとスロージェットは変えるほどの必要は無く
パイロットスクリューを回しての微調整で済んだのですが、メインジェット(以下MJ)が
10番以上下がりました。
これだけ空気を絞ったので、腰上の温度上昇が心配でしたが意外なことに
前回よりも温度が低い。
それにセッティングも出しやすいんです。
ただし、発進加速は遅くなりました。
後は巡航や高速域での走行ですね。

今のところ判っているのはキャブレターは、気圧とイコールもしくは負圧でないと動作しない。
発進加速は直キャブやファンネルのように外気圧とイコールの方が速い。
エアクリBOXを使いキャブに送る空気が大気圧より低いと腰上の温度は安定する。
高速での巡航もエアクリBOXの方が安定して、燃費も良い。
まだまだありますが、BOXの容量と負圧はやってみないと判らないことが
沢山あると思いますので、断言するにはもう少し掛かりそうです。

それでは本題です。

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スリミロングツーリングの吸気系

2019年 05月22日 01:14 (水)

スリミに向けての吸気系ですが、まだ続きます。
春からずっと実験、データ取りをしていたのでブログがおろそかに成ってしまったので
書くことが溜まってしまいました。

え~と、何を書かないといけないんだっけ?
そうそう!クランク左右のオイルシール交換です。
オイルシールはゴム製で劣化すると一時圧縮は減ってエンジンのパワーは減り
焼き付きの原因にも成りますからね。
経年劣化を考えると最低でも10年に一度、走行距離なら2万kmぐらいで交換したいです。

ネットで検索してみると見つけました。



この動画で苦労しているのがオイルシールの抜き取りです。
木ネジを使うのは◎ですが、動画のようにオイルシールは固着しているんです。
ゴムは硬化していますので柔らかくすれば簡単に取れるんです。
ということで、ヒートガンやバーナーで装着部周辺を温めてあげて下さい。
温める温度ですが、10cmぐらい離れたところ位を手を置いてください。
熱くて手で持てなく成ったら十分に温まっていますので、木ネジをプライヤーで
簡単に引き抜けます。(動画では温めていないので苦労しています)
木ネジは対角線上に2本入れれば外すのも楽ですよ。

火気を使う場合は燃料コックを締めて、キャブレターとホース内のガソリンを
抜いてから作業してくださいね。
フライホイール側はフライホイールプーラーという専用工具が必要に成ります。
2,000円弱の工具ですので持っていても損は無いと思います。

装着ですが、動画は間違っています。
装着部はパーツクリーナーで脱脂してください。
そしてクランクシャフトが当たるオイルシールの内側だけグリスアップします。
使うグリスはシリコングリス又はラバーグリスです。
ゴムへの攻撃性が無いグリスを使うのが正解です。

オイルシール打ち込みは外した位置まで慎重に行えば大丈夫。
クランクシャフトを叩かないようにすれば問題無いです。
新品のオイルシールが馴染むまでは結構かかります。
走行距離で1000kmぐらい必要です。

話しは変わりまして、前回ステージ6のクラッチが破損したことを書きました。
その時に駆動系全体をチェックしたのですが、特に問題無し。
ドライブベルトは0.2~0.3mm減っていました。
(デジタルノギスが壊れてしまって正確な数値が測れませんでした)
1500kmの過激な走行でこのくらいなら1万kmは楽に持ちますね。
クラッチ以外には負担が少なかったってことです。

駆動系の負担が少ない秘密はセカンダリーに組み込まれている柔センタースプリングです。
もし純正のセンターSPを使ったらすぐに熱ダレして高速巡航が出来なくなります。
今回、スリミに持ち込まれた3台のライトチューンのジャイロXを乗った人は判ると思いますが、
50ccのエンジンでもレースが終わる頃には駆動系が熱ダレしてしまいます。
ましてボアアップして負荷を掛ければアッと言う間です。
ジャイロで強化センターSPなんか組んだら街乗りでも熱ダレします。

そして車体の方はフロントのステム部にガタが出ました。
去年、フロントをリード足に変えた時にステムベアリングを交換して規定値に
調整したのですが、今回の走行でベアリングが減ってしまったのかも?
高速での巡航は車体にも、そうとう負担が掛かるってことです。
とりあえず、増し締めしてガタの無いようにしましたが、時間がある時に
バラして点検しないといけませんね。

それでは本題です。

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行き250kmの吸気仕様

2019年 05月18日 11:33 (土)

前回の記事で書いたように予定では「帰りの走行では自動車専用道路と
高速道路合わせて10時間は走行する」を予定していました。
のんびり4日ぐらい掛けて帰ってくる予定でしたが、そう甘くはありませんでした。

現地を出発した日は雨。
ホテルの駐車場でキャブレターにエアクリBOXを到着してチェックアウト。
シンコーメタルさんでチョロっとキャブセッティングを行っての出発です。
キャブセッティングといってもジェットをとニードルを弄って試走もしないで出発です。

kpさんは心配だったでしょうねw
これから雨の中、箱根の峠を越えるのに、ろくにセッティングもしないでの出発ですから。
箱根越えは問題ありませんでしたが、雨で手足がふやけます。
濡れた手袋は一度外すと再装着できない。
体力も奪われるので初日と2日目は予定していた距離が走れませんでした。

そのしわ寄せは残り2日にのしかかりました。
世間はゴールデンウイーク真っ只中!
昼間は渋滞で走行距離を稼げないと思い、深夜に出発したんですよ。
それが間違いの元でした。
走行距離を稼ぐために自動車専用道路を主体にルートを設定したんですが、
深夜の自動車道はペースが半端無い!
深夜のR246とは比べ物に成らないくらいハイペースなんです。
自動車道の標識は70km/hですが、平地なら最低でも90km/hぐらいで走らないと
怖いぐらいです。

これを2日で約10時間、高速道路を5時間で約15時間もほぼ全開走行に成りました。
これ、書くのは簡単ですけど実行するのは本当にクレイジーですw
普通の人ならかなりの恐怖だと思うのでネットで探してみたらありました。
気まま研究所ぶろぐ
この方は原付二種ですね。
パトカーに誘導してもらっても怖かったようです。

もちろんエンジンへのダメージが無かったと言えば嘘に成ります。
この時は無事に帰ってくることが出来ましたが、数日後にホームセンターへ
買い物に行った帰りに動かなくなりました。
エンジンは快調に回っているのに動力が後輪に伝わらない。
家まで押して帰って駆動カバーを開けてみました。
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ステージ6クラッチのボルト3本が吹っ飛びクラッチが壊れていました。
ステージ6クラッチの耐久性が悪い訳じゃ無いですよ。
ジャイロエンジンで15時間の全開走行でどれだけ負担が掛かっていたかってことです。

吹っ飛んだボルトはクラッチベルの中に有りました。
ボルトのネジ山はこんな感じです。
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まあこんなクレイジーな全開走行は滅多にやる機会が無いですから
貴重なデータが取れました。
68マロのアクセル全開走行時の燃費は15~17km/L前後でした。
これをどうすれば伸ばしていけるか?課題の一つです。

それでは本題です。

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キャブレターの仕組みとエアクリBOX

2019年 05月14日 00:37 (火)

予定通りスリーターミーティング参加してきました!
前夜祭から参加して楽しい時間はアッと言う間に過ぎてしまいました。
そして今回は改めてジャイロチューニングの難しさを実感しました。

よく言われるのが「ジャイロは特別」ということです。
二輪スクーターをそこそこ速く出来ても、ジャイロを速くするのって難しいんです。
どのくらいのスキルが必要なのか?今回は直接old_kpさんに聞いてきました。
即答で「ss1/32mileでJOGをチューニングして3秒台前半。
3秒台中半だと話に成らない」とのことです。
つまり日本のトップレベルのチューニング技術じゃないとジャイロを速く出来ないってことです。
私のブログはよく難しいって言われますが、スキルを上げるにはもっと難しくしないと
ジャイロを速くすることは出来ないんじゃないかな?

今までジャイロに乗ったことが無い人も多いと思いますので少し説明しましょう。
ジャイロはホンダの3輪ビジネススクーターです。
スクーターとしては最遅!2馬力のチョイノリにも勝てません。
それが、簡単に改造申請して軽二輪ナンバーまで取れてしまいます。
2st原付スクーターで唯一、高速道路をノーヘルで走行可能なとんでもない車両です。
ところが、チューニングすればすぐに焼付くし、60km/h以上で巡航すれば
すぐに駆動系は熱ダレで走れなくなる。
そして車幅があるので車に煽られっぱなしです。
2輪スクーターのチューニングで少しばかり自信があっても
ジャイロをチューニングするのは難しい。
登山に例えると富士山とエベレストぐらい難しさが違うんです。

今回の私のジャイロの仕様ですが、いつもの75マロでは無く
68ccの普通のマロッシをチョイスしました。
75マロは過去2回のデータが有り完成度も高いのですが、使っている人が少ない。
そこで1500kmという長距離で多くが使っている68マロでデータを取りたかったのです。

今回のエンジンは以下を想定して部品チョイスを行いました。
・行きの250kmは新しい吸気システムを試す。
・スリミではss1/32mileで5秒を切るタイムで走りたい。
・帰りの走行では自動車専用道路と高速道路合わせて10時間は走行する。
・1500kmをノーメンテで走りきる。

つまりスタートダッシュが良くて、高速で巡航出来て、耐久性に優れたエンジンです。
レースで言うとゼロヨンと耐久レースを1台でこなすマシーンです。
それをジャイロでやるんですから大変です。
通常、ゼロヨンと耐久レースではギア比やバルブタイミング、パワー特性など全て違います。
しかも出先でエンジンの仕様を変えるのも限度があります。
そこで今回は駆動系はもちろん、エンジンにも手を加えず、吸気系の変更のみで
全てをこなすエンジンに仕上げました。

シリンダーはマロッシ68ccフルポート加工、マフラーはハイパーリバイブ、オイルポンプレス
シンコーメタルブレンドオイルを混合、フライプレート2枚175g+350g、2丁UPハイギア、
ステージⅤプーリー、DLCコーティングロングボス、KNセカンダリー、NCYトルクカム直線溝、
シンコーメタル柔センターSP、ステージ6クラッチ、ビッグカーボンリードバルブ、
ビッグキャブ用インテークマニーホールド改。
基本のベースはこんなもんかな?

それでは本題です。

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テーマ : バイクの修理・整備
ジャンル : 車・バイク