2017年 08月29日 23:30 (火)
コメントで頂いたスクーターの駆動ベルトについて少し書きますね。
まずファンベルトの形状ですが、下記の写真のように薄くて断面は長方形のベルトです。

これはベルトの内側の面がプーリーに接触するベルトです。
自動車のファンベルトは溝の有るプーリーでベルト側にも、
その形状に合わせて溝があります。

対して、スクーターのドライブベルトは厚みが有り、断面は台形をしています。
プーリーと接触するのは面では無く、ベルトのサイドウォール両面に接触します。
ですので、スクーターのベルトはサイドウォールの材質や角度が重要に成ります。
そして、内側の波を打っている形状ですが、スクーターの駆動系は
発進時にはプーリー側が、最大変速時にはセカンダリー側が小径回転します。
小径回転時にはベルトの接触面が減ってグリップを失いやすく成るので
より追従性の良いベルトが求められます。

これは純正ベルトですが、波が細かいほど最小径が小さく成るので追従性は良いですね。
社外ベルトは純正よりも波が大きい。
ですので、プーリーの落とし込みを行ったり、セカンダリーの最大変速を増やしたりして
ノーマルよりも小径の稼働を考えると波の細かい純正ベルトが良いわけです。
私のジャイロですが、75マロについて質問がありました。
「同じ75マロを使っていますが速く成りません。何か違いがありますか?」
私の75マロは中古のマロッシシリンダーを加工して作って頂きました。
実は素マロではありません。
ベースはモトリペアさんのポート加工済みのマロッシシリンダーです。
このシリンダーの残留応力を抜いてボーリングして各ポートや
ピストンクリアランスをリチューンしたシリンダーです。
現在、点火系のセッティングを行っている途中ですが、春にスリミ参加した時より
加速性能が良く成ったのでSS1/32マイルなら5秒を切ると思いますし、
最高速も大台の100km/hに乗りました。
後は微調整で90km/hの巡航が可能に成れば完成ですね。
点火系のチューニングでフライホイールやCDIを変更して各部のセッティングも
かなり変わりましたので、近いうちに記事で書きますね。
それでは本題です。
まずファンベルトの形状ですが、下記の写真のように薄くて断面は長方形のベルトです。

これはベルトの内側の面がプーリーに接触するベルトです。
自動車のファンベルトは溝の有るプーリーでベルト側にも、
その形状に合わせて溝があります。

対して、スクーターのドライブベルトは厚みが有り、断面は台形をしています。
プーリーと接触するのは面では無く、ベルトのサイドウォール両面に接触します。
ですので、スクーターのベルトはサイドウォールの材質や角度が重要に成ります。
そして、内側の波を打っている形状ですが、スクーターの駆動系は
発進時にはプーリー側が、最大変速時にはセカンダリー側が小径回転します。
小径回転時にはベルトの接触面が減ってグリップを失いやすく成るので
より追従性の良いベルトが求められます。

これは純正ベルトですが、波が細かいほど最小径が小さく成るので追従性は良いですね。
社外ベルトは純正よりも波が大きい。
ですので、プーリーの落とし込みを行ったり、セカンダリーの最大変速を増やしたりして
ノーマルよりも小径の稼働を考えると波の細かい純正ベルトが良いわけです。
私のジャイロですが、75マロについて質問がありました。
「同じ75マロを使っていますが速く成りません。何か違いがありますか?」
私の75マロは中古のマロッシシリンダーを加工して作って頂きました。
実は素マロではありません。
ベースはモトリペアさんのポート加工済みのマロッシシリンダーです。
このシリンダーの残留応力を抜いてボーリングして各ポートや
ピストンクリアランスをリチューンしたシリンダーです。
現在、点火系のセッティングを行っている途中ですが、春にスリミ参加した時より
加速性能が良く成ったのでSS1/32マイルなら5秒を切ると思いますし、
最高速も大台の100km/hに乗りました。
後は微調整で90km/hの巡航が可能に成れば完成ですね。
点火系のチューニングでフライホイールやCDIを変更して各部のセッティングも
かなり変わりましたので、近いうちに記事で書きますね。
それでは本題です。
2017年 08月23日 22:08 (水)
8月21日に高速主体のツーリーングに行く予定でしたが、断念しました。
前半は断念した理由についてと後半のカワサキのマッハについて少し書きますね。
PE20&75マロの仕様で高速走行にチャレンジする予定でした。
駆動系はステージⅤとKNトルクカム直線立ち溝の組み合わせで
7600rpmでプーリーを端まで使い切れるセッティングを出しました。
計算上では7600rpmで95km/h出る計算です。
ちょっと控え目ですが「PE20ならこのぐらいが限界かなぁ~」なんて考えたのが甘かったです。
キャブセッティングしてテスト走行に出るとヘッド温度計の数値は安定しています。
一般道や峠道では上がっても160℃ぐらい。
ところが、高速走行でアクセルを全開に固定すると温度上昇が止まらない。
180℃付近でエンジン音が変わったのを確認してアクセルを戻しました。
帰ってからキャブセッティングを変更して、どの領域でも気持ちボコ付く程度まで
ガスを濃くして再チャレンジしました。
結果は変わらず180℃を超えた時点で断念です。
ガスの濃い、薄いじゃ無くて混合気量が足りないんですね。
今の仕様ではPE20で90km/hの巡航は難しいと判断して中止にしました。
今後はエアクリの改造や点火時期の見直しをしてみる予定です。
点火時期と言えば、社外CDIをいろいろ試してみたのですが、
純正より遅いCDIは見つかりませんでした。
ジャイロの純正CDIは元々、縦ディオや横ディオよりも点火時期が早いんです。
純正の点火時期で丁度良いのは圧縮10kg/㎠ぐらい。
12kg/㎠を超える圧縮では少し早いんですね。
そこで点火時期を遅らせるパーツを注文済みです。
上手くいけば12~14kg/㎠の高圧縮に丁度良い点火時期に成るはずです。
結果はそのうち記事で書きます。
そして、今回のテストから初めて燃料をレギュラーからハイオクに変更しました。
今までは高圧縮でも問題無いから別に気にしなかったのですが、old_kp氏から
デトネしづらく成り、吹けも良く成るとアドバイスを頂いたからです。
でも10kg/㎠以下の圧縮では効果無いそうですよ。
ハイオクに変えて変わったことは、今まで吹けきらなかった番手のジェットでも
綺麗に回るように成ったことです。
old_kp氏といえば、新しい仕様で22日に栃木まで高速主体のツーリングに行ったらしい。
どんな仕様なのか?と結果が気に成りますね~
ブログに書くかな~? 後でコッソリ聞いてみよう。
話しは変わりますが、ここ数か月カワサキの旧2stの記事が多いと思います。
「原チャリブログなのに何故?」って思った方も多いはずです。
理由を説明しますね。
2サイクルのエンジンチューニングの原点はこのカワサキのシリンダーを
元にして行われてきたからです。
カワサキのマッハ750は当時、世界最速のバイクでした。
私は、この「最速」って言葉が好きなんですよね~
この世界最速のシリンダーは、クランクストロークの違いでポートの高さこそ違いますが
400ccまで同じデザインで作られています。
つまり、後半記事で紹介するシリンダーは40年前の世界最速のシリンダーってことです。
たとえば、2stシリンダーの排気ポートを広げるなんてチューニングは10年ほど前まで
盛んに行われていました。
排気ポートの大きさの限界は、シリンダー径の67%って聞いたことがある人も多いでしょう。
その数値は何が基準に成っていたか?知ってる人は少ないと思います。
実はこのカワサキのマッハの排気ポートは純正で67%あります。
2stのポート加工の限界はマッハのシリンダーを元にしてあるんです。
ポートの大きさだけでは無く、形状やポート内部までマッハを手本に
行われていたんです。
今はチャンバーの性能が上がって排気効率が良く成ったので
排気ポートを広げるチューニングは私は行いませんが、
それまではマッハのシリンダーを参考にチューニングされていたんですね~
本当は皆さんに実物に触れて、観て欲しかったのですが、不可能ですから
出来るだけ多くの写真をアップしますのでチューニングの参考にしてほしいですね。
それでは本題です。
前半は断念した理由についてと後半のカワサキのマッハについて少し書きますね。
PE20&75マロの仕様で高速走行にチャレンジする予定でした。
駆動系はステージⅤとKNトルクカム直線立ち溝の組み合わせで
7600rpmでプーリーを端まで使い切れるセッティングを出しました。
計算上では7600rpmで95km/h出る計算です。
ちょっと控え目ですが「PE20ならこのぐらいが限界かなぁ~」なんて考えたのが甘かったです。
キャブセッティングしてテスト走行に出るとヘッド温度計の数値は安定しています。
一般道や峠道では上がっても160℃ぐらい。
ところが、高速走行でアクセルを全開に固定すると温度上昇が止まらない。
180℃付近でエンジン音が変わったのを確認してアクセルを戻しました。
帰ってからキャブセッティングを変更して、どの領域でも気持ちボコ付く程度まで
ガスを濃くして再チャレンジしました。
結果は変わらず180℃を超えた時点で断念です。
ガスの濃い、薄いじゃ無くて混合気量が足りないんですね。
今の仕様ではPE20で90km/hの巡航は難しいと判断して中止にしました。
今後はエアクリの改造や点火時期の見直しをしてみる予定です。
点火時期と言えば、社外CDIをいろいろ試してみたのですが、
純正より遅いCDIは見つかりませんでした。
ジャイロの純正CDIは元々、縦ディオや横ディオよりも点火時期が早いんです。
純正の点火時期で丁度良いのは圧縮10kg/㎠ぐらい。
12kg/㎠を超える圧縮では少し早いんですね。
そこで点火時期を遅らせるパーツを注文済みです。
上手くいけば12~14kg/㎠の高圧縮に丁度良い点火時期に成るはずです。
結果はそのうち記事で書きます。
そして、今回のテストから初めて燃料をレギュラーからハイオクに変更しました。
今までは高圧縮でも問題無いから別に気にしなかったのですが、old_kp氏から
デトネしづらく成り、吹けも良く成るとアドバイスを頂いたからです。
でも10kg/㎠以下の圧縮では効果無いそうですよ。
ハイオクに変えて変わったことは、今まで吹けきらなかった番手のジェットでも
綺麗に回るように成ったことです。
old_kp氏といえば、新しい仕様で22日に栃木まで高速主体のツーリングに行ったらしい。
どんな仕様なのか?と結果が気に成りますね~
ブログに書くかな~? 後でコッソリ聞いてみよう。
話しは変わりますが、ここ数か月カワサキの旧2stの記事が多いと思います。
「原チャリブログなのに何故?」って思った方も多いはずです。
理由を説明しますね。
2サイクルのエンジンチューニングの原点はこのカワサキのシリンダーを
元にして行われてきたからです。
カワサキのマッハ750は当時、世界最速のバイクでした。
私は、この「最速」って言葉が好きなんですよね~
この世界最速のシリンダーは、クランクストロークの違いでポートの高さこそ違いますが
400ccまで同じデザインで作られています。
つまり、後半記事で紹介するシリンダーは40年前の世界最速のシリンダーってことです。
たとえば、2stシリンダーの排気ポートを広げるなんてチューニングは10年ほど前まで
盛んに行われていました。
排気ポートの大きさの限界は、シリンダー径の67%って聞いたことがある人も多いでしょう。
その数値は何が基準に成っていたか?知ってる人は少ないと思います。
実はこのカワサキのマッハの排気ポートは純正で67%あります。
2stのポート加工の限界はマッハのシリンダーを元にしてあるんです。
ポートの大きさだけでは無く、形状やポート内部までマッハを手本に
行われていたんです。
今はチャンバーの性能が上がって排気効率が良く成ったので
排気ポートを広げるチューニングは私は行いませんが、
それまではマッハのシリンダーを参考にチューニングされていたんですね~
本当は皆さんに実物に触れて、観て欲しかったのですが、不可能ですから
出来るだけ多くの写真をアップしますのでチューニングの参考にしてほしいですね。
それでは本題です。
2017年 08月20日 04:42 (日)
まず、前回のリードバルブの続きです。
2stのエンジン特性はポートタイミングとマフラーの性能で変化します。
純正の2stスクーターは乗り易く、扱い易く造られています。
ところが、チューニングが進むにつれて乗りにくい車両に成っていきます。
これはエンジン特性が変わってくるからです。

青い線が純正の出力特性、赤い線がチューニングした後の出力特性です。
赤い線は途中でパワーの谷が出来ていますね。
これが2stエンジンを乗りづらくする原因なんです。
そして、緑の〇はリードバルブが作動して一次圧縮で吸気を行っている回転域です。
黄色い〇がチャンバーやポート加工でパワーアップする領域です。
ですので、パワーバンドを高回転にするほど、この谷は大きく成ります。
この谷を出来るだけ小さくしてあげて純正の出力曲線に近い形にすれば
乗り易くチューニング出来る訳です。
その為には、緑の〇を少しでも高回転寄りに広げてあげて
黄色い丸に近づけてあげるれば良いですよね。
今までの樹脂製リードバルブは大きくは開きますが、追従性が悪く
5000rpmぐらいで開きっぱなしに成り、一次圧縮に頼る吸気は
パワーバンドが上がったエンジンでは出力特性に谷が出来ていました。
ノーマルエンジンのパワーバンドは6000rpmぐらいからで谷は殆ど感じられませんが、
私のエンジンはハイリバと75マロでパワーバンドは7000rpmからです。
樹脂製リードバルブでは谷が出来てしまいます。
このリードバルブをカーボンにして一次圧縮に頼る吸気を500rpmでも、1000rpmでも
上げてやればパワーの谷が出来ずに純正に近い扱いやすいエンジンに成る訳です。
これで解かったと思いますが、私がカーボンリードバルブに拘る理由は
高回転での吸気量を落とさずに一次圧縮が機能する回転域を上げるためです。
もちろん、耐久性は純正の樹脂製に劣ると思います。
ですが、今回の破損はバックファイヤーによるもので、樹脂製であっても
恐らく壊れていたと思われます。
本来の耐久性はまだ未知数ですが、ショッピングサイトで今年販売を始めてから
今まで破損の報告はまだありませんね。
データが欲しいので壊れた人は報告して貰えれば助かります。
このカーボンリードバルブですが、ストリートでは、今のところ絶賛いただいています。
一部の車種用にはショッピングサイトで販売していますが、
リードバルブベースに合わせて作ることも可能ですので興味があれば
ご相談ください。
今後はシンコーメタルに送って競技車両で試してもらいたいと考えてます。
そのバックファイヤーの原因ですが、高圧縮チューニングに合う点火時期を
探るために社外CDIをテストしています。
テストした点火時期が、二次圧縮14.5kg/㎠には早すぎたってことですね。
テスト結果ですが、別の機会にブログで書く予定です。
それでは本題です。
2stのエンジン特性はポートタイミングとマフラーの性能で変化します。
純正の2stスクーターは乗り易く、扱い易く造られています。
ところが、チューニングが進むにつれて乗りにくい車両に成っていきます。
これはエンジン特性が変わってくるからです。

青い線が純正の出力特性、赤い線がチューニングした後の出力特性です。
赤い線は途中でパワーの谷が出来ていますね。
これが2stエンジンを乗りづらくする原因なんです。
そして、緑の〇はリードバルブが作動して一次圧縮で吸気を行っている回転域です。
黄色い〇がチャンバーやポート加工でパワーアップする領域です。
ですので、パワーバンドを高回転にするほど、この谷は大きく成ります。
この谷を出来るだけ小さくしてあげて純正の出力曲線に近い形にすれば
乗り易くチューニング出来る訳です。
その為には、緑の〇を少しでも高回転寄りに広げてあげて
黄色い丸に近づけてあげるれば良いですよね。
今までの樹脂製リードバルブは大きくは開きますが、追従性が悪く
5000rpmぐらいで開きっぱなしに成り、一次圧縮に頼る吸気は
パワーバンドが上がったエンジンでは出力特性に谷が出来ていました。
ノーマルエンジンのパワーバンドは6000rpmぐらいからで谷は殆ど感じられませんが、
私のエンジンはハイリバと75マロでパワーバンドは7000rpmからです。
樹脂製リードバルブでは谷が出来てしまいます。
このリードバルブをカーボンにして一次圧縮に頼る吸気を500rpmでも、1000rpmでも
上げてやればパワーの谷が出来ずに純正に近い扱いやすいエンジンに成る訳です。
これで解かったと思いますが、私がカーボンリードバルブに拘る理由は
高回転での吸気量を落とさずに一次圧縮が機能する回転域を上げるためです。
もちろん、耐久性は純正の樹脂製に劣ると思います。
ですが、今回の破損はバックファイヤーによるもので、樹脂製であっても
恐らく壊れていたと思われます。
本来の耐久性はまだ未知数ですが、ショッピングサイトで今年販売を始めてから
今まで破損の報告はまだありませんね。
データが欲しいので壊れた人は報告して貰えれば助かります。
このカーボンリードバルブですが、ストリートでは、今のところ絶賛いただいています。
一部の車種用にはショッピングサイトで販売していますが、
リードバルブベースに合わせて作ることも可能ですので興味があれば
ご相談ください。
今後はシンコーメタルに送って競技車両で試してもらいたいと考えてます。
そのバックファイヤーの原因ですが、高圧縮チューニングに合う点火時期を
探るために社外CDIをテストしています。
テストした点火時期が、二次圧縮14.5kg/㎠には早すぎたってことですね。
テスト結果ですが、別の機会にブログで書く予定です。
それでは本題です。
2017年 08月18日 23:24 (金)
コメントを頂いた「何故、私がカーボンリードバルブに拘るのか?」ですが、
その前にカーボンという材質について説明しますね。
カーボンは強くて軽いということで、テニスラケットやゴルフクラブを始め、
多くの商品に使われています。
モータースポーツでもF1などは、ボディからサスペンションまでカーボン素材で作られています。
カーボン素材の整形はドライカーボンとウエットカーボンが一般に知られていますね。
製法や違いは、こちらのページを参考にして頂ければと思います。
リードバルブに使用されるカーボンですが、old_kpさんのブログで検証した通り、
ドライカーボンはすぐにササくれてしまって使えません。
そしてウエットカーボンですが、ドライカーボンよりはマシ。
マロッシのカーボンリードバルブも、このウエットカーボンで使えるのは短期使用。
ササくれたり、ガソリンが染み込んで反ってきてしまいます。
じゃ~カーボンリードバルブは使えないの?ってことですが、
調べてみるとホンダとカワサキが純正部品で出していました。
どちらも競技仕様のモトクロス車両用で価格も高価です。
ブログでも紹介しましたが、私はホンダCR250の純正カーボンリードバルブを
入手して検証しました。
ドライともウエットとも異なる製法で、カーボン繊維を耐油性のフィルムで
挟み込んだ物でした。
これなら反ることも、ささくれることもありません。
もし、割れても柔軟性のあるフィルムで、クランクケースへの欠落を防げます。
ところが、CR250はモトクロスですからアクセルレスポンス重視のため
リードバルブが硬いんです。
そこで、今のリードバルブに行きついた訳ですが、
フィルムでのサンドイッチ製法のカーボンでも欠点が有ります。
これも前に説明しましたね。読んで思い出してください。
「エンジンの仕組みから考えるチューニング 4」
純正に使われているリードバルブは金属リードバルブ、または樹脂リードバルブです。
金属リードバルブは追従性が良いのでレスポンスが良いのがメリットですが、
硬いので大きく開かない。
つまり、高回転が苦手なんです。
樹脂製リードバルブは金属リードバルブの逆でレスポンスはイマイチですが、
大きく開くので高回転が良い。
つまり、最高速が伸びるんです。そして、樹脂ですから熱に弱い。
ジャイロの純正リードバルブは確か、前・中期が樹脂で後期が金属でしたね。
何故、後期が金属に変更されたか?
ジャイロの後期車両は排ガス規制をクリアするため、マフラー内で残った
不燃焼ガスを再燃焼させる仕組みに成っています。
つまり、強制的にバックファイヤーを起こしているので熱に強い
金属リードバルブに変わったんです。
じゃ~何でカーボンリードバルブに拘るのか?
樹脂リードバルブと具体的に何が変わるのか?
長く成ったので次回書きますね。
それでは本題です。
その前にカーボンという材質について説明しますね。
カーボンは強くて軽いということで、テニスラケットやゴルフクラブを始め、
多くの商品に使われています。
モータースポーツでもF1などは、ボディからサスペンションまでカーボン素材で作られています。
カーボン素材の整形はドライカーボンとウエットカーボンが一般に知られていますね。
製法や違いは、こちらのページを参考にして頂ければと思います。
リードバルブに使用されるカーボンですが、old_kpさんのブログで検証した通り、
ドライカーボンはすぐにササくれてしまって使えません。
そしてウエットカーボンですが、ドライカーボンよりはマシ。
マロッシのカーボンリードバルブも、このウエットカーボンで使えるのは短期使用。
ササくれたり、ガソリンが染み込んで反ってきてしまいます。
じゃ~カーボンリードバルブは使えないの?ってことですが、
調べてみるとホンダとカワサキが純正部品で出していました。
どちらも競技仕様のモトクロス車両用で価格も高価です。
ブログでも紹介しましたが、私はホンダCR250の純正カーボンリードバルブを
入手して検証しました。
ドライともウエットとも異なる製法で、カーボン繊維を耐油性のフィルムで
挟み込んだ物でした。
これなら反ることも、ささくれることもありません。
もし、割れても柔軟性のあるフィルムで、クランクケースへの欠落を防げます。
ところが、CR250はモトクロスですからアクセルレスポンス重視のため
リードバルブが硬いんです。
そこで、今のリードバルブに行きついた訳ですが、
フィルムでのサンドイッチ製法のカーボンでも欠点が有ります。
これも前に説明しましたね。読んで思い出してください。
「エンジンの仕組みから考えるチューニング 4」
純正に使われているリードバルブは金属リードバルブ、または樹脂リードバルブです。
金属リードバルブは追従性が良いのでレスポンスが良いのがメリットですが、
硬いので大きく開かない。
つまり、高回転が苦手なんです。
樹脂製リードバルブは金属リードバルブの逆でレスポンスはイマイチですが、
大きく開くので高回転が良い。
つまり、最高速が伸びるんです。そして、樹脂ですから熱に弱い。
ジャイロの純正リードバルブは確か、前・中期が樹脂で後期が金属でしたね。
何故、後期が金属に変更されたか?
ジャイロの後期車両は排ガス規制をクリアするため、マフラー内で残った
不燃焼ガスを再燃焼させる仕組みに成っています。
つまり、強制的にバックファイヤーを起こしているので熱に強い
金属リードバルブに変わったんです。
じゃ~何でカーボンリードバルブに拘るのか?
樹脂リードバルブと具体的に何が変わるのか?
長く成ったので次回書きますね。
それでは本題です。