AF28スーパーディオZXのチューニングに向けてのレストア
2018年 08月12日 13:53 (日)
灼熱の日本列島ですが、お盆に突入しましたね。
マロッシシリンダーを焼付かせて2stオイルの性能の違いを検証するテストですが
この暑さで延期しています。
車体を停止させた状態で焼き付きが起これば問題が無かったのですが、
エンジンに負荷を掛けなければ焼けないことが判りましたので実走行でのテストに成ります。
焼付く時の速度は80km/hを超えると思われますので、転倒することも考えると
半袖・半ズボンじゃ危険です。
長袖・長ズボンはもちろん、グローブや肘と膝のプロテクターぐらいは装着しておきたい。
そして焼付いたら持参した予備の腰上にその場で交換してから帰宅します。
炎天下でその作業をするんですから、今行うと熱中症に成る危険性があります。
もう少し気温が下がらないと出来ません。
そのテストの為にエンジンを載せ替えた訳ですが、今回は仕様の詳細を書きたいと思います。
まず腰下ですが、クランクは芯出し済みの純正、フリクションロスを低減させるために
オイルポンプを外してあります。
参考記事はこちらです。
腰上は素マロをノーマルヘッドと合わせて組んであります。
圧縮調整は行わず、シリンダーキットのガスケットをそのまま使いましたので
二次圧縮は10.5kg/㎠程度ですから中圧縮ですね。
この程度の圧縮では燃料はレギュラーガソリンで十分です。
ハイオクガソリンで効果があるのは12kg/㎠を超える圧縮です。
クーリングファンは純正、ピストンが純正より重いので振動が出るのと、
クランクマスが足りないので高回転が回らなく成りますから、それを補うために
175gのフライプレートを装着、穴あけ加工でバランス取りを行って振動を低減しました。
プラグはBR6HS。
点火時期はフライホイールで4度進角してCDIは純正。
マフラーはハイパーリバイブです。
吸気系はライブディオ中期キャブレターにジャイロX純正のエアクリBOXを組み合わせて
フィルターのみデイトナのターボフィルター(黄色)に変えてあります。
インマニとリードバルブはディオポンプを使うために負正圧加工&ニップル追加、
さらに拡大加工を行ってディオキャブの性能を100%出せるようにし、
カーボンリードバルブに変えて高速域の混合気量を吸えるようにしました。


この仕様でキャブセッティングはMJ85番、SJ42番です。
ディオキャブに着いていたジェットは80番と40番ですから、ここまでやっても
それほど吸気量は変わらないんです。
速度は80km/hはオーバーしますので、一度参考動画を撮りましょうね。
駆動系は当店の大口径チューニングプーリーに純正ベルト、セカンダリーは
KN補修用にRRカムをクレアセンターSP(紫バネ)に合わせました。
クラッチはライブディオの純正クラッチで、クラッチインが5000rpm手前ぐらい。
クラッチミートは6000rpmぐらいですので、素マロ&ハイパーリバイブには丁度良いですね。
当店のチューニングプーリーだとRRカムにはクレアSPが良い感じです。

そして、ギアは今までは2丁UPのハイギアが入っていましたが、純正に戻しました。
ハイギアだと高回転まで回らないので焼き付きづらいからです。
ギア比が低く成ったので発進が今までのセッティングではローギアすぎます。
プーリーボスのシムを抜いたら発進も良く成りました。
今回のシリンダーは、わざと熱を入れて焼付かせようとしたので
ほぼ慣らしが終わってしまっています。(結構、毎日走ってます)
ですので、このシリンダーは次のテストには使わずに新しいシリンダーを使います。
慣らしが終わったこいつはフルポート&コーティングして販売しようかな?
それでは本題です。
マロッシシリンダーを焼付かせて2stオイルの性能の違いを検証するテストですが
この暑さで延期しています。
車体を停止させた状態で焼き付きが起これば問題が無かったのですが、
エンジンに負荷を掛けなければ焼けないことが判りましたので実走行でのテストに成ります。
焼付く時の速度は80km/hを超えると思われますので、転倒することも考えると
半袖・半ズボンじゃ危険です。
長袖・長ズボンはもちろん、グローブや肘と膝のプロテクターぐらいは装着しておきたい。
そして焼付いたら持参した予備の腰上にその場で交換してから帰宅します。
炎天下でその作業をするんですから、今行うと熱中症に成る危険性があります。
もう少し気温が下がらないと出来ません。
そのテストの為にエンジンを載せ替えた訳ですが、今回は仕様の詳細を書きたいと思います。
まず腰下ですが、クランクは芯出し済みの純正、フリクションロスを低減させるために
オイルポンプを外してあります。
参考記事はこちらです。
腰上は素マロをノーマルヘッドと合わせて組んであります。
圧縮調整は行わず、シリンダーキットのガスケットをそのまま使いましたので
二次圧縮は10.5kg/㎠程度ですから中圧縮ですね。
この程度の圧縮では燃料はレギュラーガソリンで十分です。
ハイオクガソリンで効果があるのは12kg/㎠を超える圧縮です。
クーリングファンは純正、ピストンが純正より重いので振動が出るのと、
クランクマスが足りないので高回転が回らなく成りますから、それを補うために
175gのフライプレートを装着、穴あけ加工でバランス取りを行って振動を低減しました。
プラグはBR6HS。
点火時期はフライホイールで4度進角してCDIは純正。
マフラーはハイパーリバイブです。
吸気系はライブディオ中期キャブレターにジャイロX純正のエアクリBOXを組み合わせて
フィルターのみデイトナのターボフィルター(黄色)に変えてあります。
インマニとリードバルブはディオポンプを使うために負正圧加工&ニップル追加、
さらに拡大加工を行ってディオキャブの性能を100%出せるようにし、
カーボンリードバルブに変えて高速域の混合気量を吸えるようにしました。


この仕様でキャブセッティングはMJ85番、SJ42番です。
ディオキャブに着いていたジェットは80番と40番ですから、ここまでやっても
それほど吸気量は変わらないんです。
速度は80km/hはオーバーしますので、一度参考動画を撮りましょうね。
駆動系は当店の大口径チューニングプーリーに純正ベルト、セカンダリーは
KN補修用にRRカムをクレアセンターSP(紫バネ)に合わせました。
クラッチはライブディオの純正クラッチで、クラッチインが5000rpm手前ぐらい。
クラッチミートは6000rpmぐらいですので、素マロ&ハイパーリバイブには丁度良いですね。
当店のチューニングプーリーだとRRカムにはクレアSPが良い感じです。

そして、ギアは今までは2丁UPのハイギアが入っていましたが、純正に戻しました。
ハイギアだと高回転まで回らないので焼き付きづらいからです。
ギア比が低く成ったので発進が今までのセッティングではローギアすぎます。
プーリーボスのシムを抜いたら発進も良く成りました。
今回のシリンダーは、わざと熱を入れて焼付かせようとしたので
ほぼ慣らしが終わってしまっています。(結構、毎日走ってます)
ですので、このシリンダーは次のテストには使わずに新しいシリンダーを使います。
慣らしが終わったこいつはフルポート&コーティングして販売しようかな?
それでは本題です。
今回、入ってきたエンジンはAF28スーパーディオZXです。
なんと!富山県からはるばる車で持って来て頂きました。
愛媛までは下道で13時間?掛かったそうです。
話しを聞いてみるとエンジンが吹けないそうです。
持ってきたエンジンには純正マフラーが着いていましたので、
たぶん原因はマフラーの詰まりだと伝えてエンジンをお預かりしました。
今回のエンジンはマフラーはもちろん、キャブからエアクリまで着いているので
状態や不調の原因まで特定しやすいです。
さくさくバラしていくと、恐らく不調の原因と伝えたマフラーは案の定詰まっています。
かろうじて排気口から排ガスは出るでしょうが、駄目ですね。
純正マフラーの触媒は内部が複雑でパイプ洗浄剤で洗ったり、焼いたりしても
多少良く成る程度、本来の性能には戻りません。
こう成ってはゴミです。
駆動系はフルノーマルでした。
ベルトは17mmまで摩耗していますので、プーリーやWRと一緒に新品に変えてあげて下さい。
駆動系はご自身で行うとのことで細かくチェックしてませんが
セカンダリーも交換した方が良いでしょう。
腰上はいくらも走っていないと思われるボアアップキットが入っていました。
熱が入っていないので慣らしも終わっていない状態です。
ピストントップとシリンダーヘッドは黒くてザラザラベトベトです。
マフラーの詰まりで排気ガスが抜けていないんですね。

腰下を割る前にクランクの振れをチェックしたところ、左が40/100なのに
右は全然振れてません。
クランクは芯がズレると左右共に振れるはずなんです。
片側だけってことはシャフト自体が曲がっています。
シャフトの曲がる原因の多くは社外ベルトを使って無理な変速を行っている
車両が多いのですが、このエンジンの駆動系は純正です。
原因は他にあるはずなので、バラして診ることにしました。
作業をしているうちに気が付いたのですが、腰下はバラした形跡があります。
それも素人が行っていますね。
ボルトやナット類が違う物が使われていたり、ネジが馬鹿に成っている物もあります。
フライホイールを留めるセンターナットも違うナットでねじ切れているし
不要なワッシャーも入っています。
クランクケースを割ってみるとオイルと排気ガスの逆流で中は真っ黒です。
オイルを触ると、マフラーのカーボンでザラザラしています。
このカーボンで新品のシリンダーも多数の傷が入っていました。

さて、肝心のクランクシャフトが曲がった原因ですが、クランクを掃除して綺麗にしてみると
見慣れない傷が入っていました。

オイルポンプのギアと同じ角度と間隔で傷が有りますよね。
これはオイルポンプを着けたままでクランクを抜いた、もしくはインストールした。
このどちらかですね。
プロでは有りえないミスなので、ネットの情報などを参考に素人が作業したと思われます。
当然、クランクは終了です。
AF28ZXの純正クランクはまだ入手が可能ですが、今回は社外品を使いました。
KNさんの補修用スタンダードクランクです。
純正と比べてみると各部のサイズはほぼ同じ。
重さは若干軽いですね。

ボアアップするならフライプレートを入れたいところです。
ちなみに純正は1080gでした。
バランスは純正とほとんど変わらないので振動は大きく成らないと思います。
これ、AF28なら良いですよ~
腰下を組む前にボアアップキットを診てみましょう。

排気ポートの高さは約30mm、掃気ポートは35mmです。
ストロークを考えてクランク角を推測すると排気ポートが低すぎですね。
修正するなら排気ポートを1.5mm上げてベースガスケットを2mm厚くする。
そうすると二次圧縮が低く成り過ぎるので、シリンダー上部を2.5mm程度面研すれば
何とか走るようには成りそうですが、ポート加工と面シートカットで2~3万は掛かるので
買い直した方が良いですね。

見た目は凄く良いんですよ。
いかにも吸気をぶち込めそうな第三ポート口ですよね。
でも、AF18系の第三ポートは吸気できません。

赤丸部分にはシリンダーのスリープ部が入ります。
ベースガスケットを載せてみると大きなポート口に対してケース側はこんなに小さい
吸気溝があるだけです。
このエンジンの欠点ですね。
第三ポートは排気ガスを追い出すのと、ヘッドを冷やすという2つの役割りがあります。
ここを拡大しない限り、ボアアップしてもエンジンのパワーは上がらないんです。
冷やせないので焼き付きリスクだけが大きく成ります。
普通は使うシリンダーの吸気口に合わせてケース側を拡大するのですが・・・・・
後で詳しく書きますが、このシリンダーは使えないことが判ったので、
今回は1mmだけ拡大しました。
この加工は腰下オーバーホール時にしか出来ません。

この写真はすでにクランクをインストールした後ですが、拡大しても第一、第二と比べて
かなり小さい吸気口なのが解かると思います。
使うシリンダーに合わせればもっと大きく削りますが、大きくすると一時圧縮が
その分下がります。
そうすると、純正の吸気では間に合わなくなるので、削った容量分を第一第二の
吸気口側面をパテ埋めする必要があります。
ですので、AF18系エンジンをオーバーホールする際には、同時にチューニングも
相談してくださいね。
シリンダーの話しに戻ります。
先ほどのシリンダーを下方向から写した写真を観てください。
当たりが強い部分と弱い部分が見えますね。
当たりが強い部分はクロスハッチが消えてツルツルに成っています。
そこで、ボアゲージを使って内部を計測してみることにしました。


シリンダー上部の縦方向を基準にするためにゲージの目盛を0に設定しました。
横方向は0ですので良い精度で掘れていますね。


シリンダー下部横方向は1/100mm小さく、縦方向は4/100mm以上小さいです。
これじゃ~温度が上がればすぐに焼付きますね。
オーナーさんに聞いたところ、確かアマゾンで適当にポチッたと聞いたような・・・・
多分、中華か台湾製のシリンダーでしょう。
私なら計測してすぐに返品です。
計測機具を持っていない人は信頼できるメーカーの物を購入してくださいね。
続いてギアボックスのオーバーホールですが、開けてみたら結構ギアが減っています。
まあ、程度の良いAF18は殆ど残っていないので仕方ないですね。
本来なら各シャフトとギアの交換がお勧めですが、オーナーさんはジャイロをも
所有しており、そっちを本格的にチューニングしたいと言っていましたので無交換、
そしてハイギアを入れることに成りました。

これ、安いんですよ。
圧入費用も入れても5000円で入ります。
ホンダ系汎用ですが、AF18はポンで入ります。
AF34の中期以降は薄いギアを使っているので加工・調整が必要です。
とは言っても、車両によっては微調整しないと回りが鈍い場合があるので
オーバーホール時に依頼するのが良いと思います。

これはカウンターシャフトですが、下の純正はギアが減って
歯が鋭くなっているのが解かると思います。

ファイナルギアは厚みを撮影したのですが、済みませんピンボケで観にくいです。
このギアを回しきるには純正シリンダーでは難しいかも知れません。
マフラーも購入して駆動系まで手を入れ、シリンダーも変えると成ると・・・・・・
旧車はお金掛るんです。
なんと!富山県からはるばる車で持って来て頂きました。
愛媛までは下道で13時間?掛かったそうです。
話しを聞いてみるとエンジンが吹けないそうです。
持ってきたエンジンには純正マフラーが着いていましたので、
たぶん原因はマフラーの詰まりだと伝えてエンジンをお預かりしました。
今回のエンジンはマフラーはもちろん、キャブからエアクリまで着いているので
状態や不調の原因まで特定しやすいです。
さくさくバラしていくと、恐らく不調の原因と伝えたマフラーは案の定詰まっています。
かろうじて排気口から排ガスは出るでしょうが、駄目ですね。
純正マフラーの触媒は内部が複雑でパイプ洗浄剤で洗ったり、焼いたりしても
多少良く成る程度、本来の性能には戻りません。
こう成ってはゴミです。
駆動系はフルノーマルでした。
ベルトは17mmまで摩耗していますので、プーリーやWRと一緒に新品に変えてあげて下さい。
駆動系はご自身で行うとのことで細かくチェックしてませんが
セカンダリーも交換した方が良いでしょう。
腰上はいくらも走っていないと思われるボアアップキットが入っていました。
熱が入っていないので慣らしも終わっていない状態です。
ピストントップとシリンダーヘッドは黒くてザラザラベトベトです。
マフラーの詰まりで排気ガスが抜けていないんですね。

腰下を割る前にクランクの振れをチェックしたところ、左が40/100なのに
右は全然振れてません。
クランクは芯がズレると左右共に振れるはずなんです。
片側だけってことはシャフト自体が曲がっています。
シャフトの曲がる原因の多くは社外ベルトを使って無理な変速を行っている
車両が多いのですが、このエンジンの駆動系は純正です。
原因は他にあるはずなので、バラして診ることにしました。
作業をしているうちに気が付いたのですが、腰下はバラした形跡があります。
それも素人が行っていますね。
ボルトやナット類が違う物が使われていたり、ネジが馬鹿に成っている物もあります。
フライホイールを留めるセンターナットも違うナットでねじ切れているし
不要なワッシャーも入っています。
クランクケースを割ってみるとオイルと排気ガスの逆流で中は真っ黒です。
オイルを触ると、マフラーのカーボンでザラザラしています。
このカーボンで新品のシリンダーも多数の傷が入っていました。

さて、肝心のクランクシャフトが曲がった原因ですが、クランクを掃除して綺麗にしてみると
見慣れない傷が入っていました。

オイルポンプのギアと同じ角度と間隔で傷が有りますよね。
これはオイルポンプを着けたままでクランクを抜いた、もしくはインストールした。
このどちらかですね。
プロでは有りえないミスなので、ネットの情報などを参考に素人が作業したと思われます。
当然、クランクは終了です。
AF28ZXの純正クランクはまだ入手が可能ですが、今回は社外品を使いました。
KNさんの補修用スタンダードクランクです。
純正と比べてみると各部のサイズはほぼ同じ。
重さは若干軽いですね。

ボアアップするならフライプレートを入れたいところです。
ちなみに純正は1080gでした。
バランスは純正とほとんど変わらないので振動は大きく成らないと思います。
これ、AF28なら良いですよ~
腰下を組む前にボアアップキットを診てみましょう。

排気ポートの高さは約30mm、掃気ポートは35mmです。
ストロークを考えてクランク角を推測すると排気ポートが低すぎですね。
修正するなら排気ポートを1.5mm上げてベースガスケットを2mm厚くする。
そうすると二次圧縮が低く成り過ぎるので、シリンダー上部を2.5mm程度面研すれば
何とか走るようには成りそうですが、ポート加工と面シートカットで2~3万は掛かるので
買い直した方が良いですね。

見た目は凄く良いんですよ。
いかにも吸気をぶち込めそうな第三ポート口ですよね。
でも、AF18系の第三ポートは吸気できません。

赤丸部分にはシリンダーのスリープ部が入ります。
ベースガスケットを載せてみると大きなポート口に対してケース側はこんなに小さい
吸気溝があるだけです。
このエンジンの欠点ですね。
第三ポートは排気ガスを追い出すのと、ヘッドを冷やすという2つの役割りがあります。
ここを拡大しない限り、ボアアップしてもエンジンのパワーは上がらないんです。
冷やせないので焼き付きリスクだけが大きく成ります。
普通は使うシリンダーの吸気口に合わせてケース側を拡大するのですが・・・・・
後で詳しく書きますが、このシリンダーは使えないことが判ったので、
今回は1mmだけ拡大しました。
この加工は腰下オーバーホール時にしか出来ません。

この写真はすでにクランクをインストールした後ですが、拡大しても第一、第二と比べて
かなり小さい吸気口なのが解かると思います。
使うシリンダーに合わせればもっと大きく削りますが、大きくすると一時圧縮が
その分下がります。
そうすると、純正の吸気では間に合わなくなるので、削った容量分を第一第二の
吸気口側面をパテ埋めする必要があります。
ですので、AF18系エンジンをオーバーホールする際には、同時にチューニングも
相談してくださいね。
シリンダーの話しに戻ります。
先ほどのシリンダーを下方向から写した写真を観てください。
当たりが強い部分と弱い部分が見えますね。
当たりが強い部分はクロスハッチが消えてツルツルに成っています。
そこで、ボアゲージを使って内部を計測してみることにしました。


シリンダー上部の縦方向を基準にするためにゲージの目盛を0に設定しました。
横方向は0ですので良い精度で掘れていますね。


シリンダー下部横方向は1/100mm小さく、縦方向は4/100mm以上小さいです。
これじゃ~温度が上がればすぐに焼付きますね。
オーナーさんに聞いたところ、確かアマゾンで適当にポチッたと聞いたような・・・・
多分、中華か台湾製のシリンダーでしょう。
私なら計測してすぐに返品です。
計測機具を持っていない人は信頼できるメーカーの物を購入してくださいね。
続いてギアボックスのオーバーホールですが、開けてみたら結構ギアが減っています。
まあ、程度の良いAF18は殆ど残っていないので仕方ないですね。
本来なら各シャフトとギアの交換がお勧めですが、オーナーさんはジャイロをも
所有しており、そっちを本格的にチューニングしたいと言っていましたので無交換、
そしてハイギアを入れることに成りました。

これ、安いんですよ。
圧入費用も入れても5000円で入ります。
ホンダ系汎用ですが、AF18はポンで入ります。
AF34の中期以降は薄いギアを使っているので加工・調整が必要です。
とは言っても、車両によっては微調整しないと回りが鈍い場合があるので
オーバーホール時に依頼するのが良いと思います。

これはカウンターシャフトですが、下の純正はギアが減って
歯が鋭くなっているのが解かると思います。

ファイナルギアは厚みを撮影したのですが、済みませんピンボケで観にくいです。
このギアを回しきるには純正シリンダーでは難しいかも知れません。
マフラーも購入して駆動系まで手を入れ、シリンダーも変えると成ると・・・・・・
旧車はお金掛るんです。
コメントの投稿
No title
2018年08月13日 00:38
突然の訪問にも対応していただきありがとうございました、初心者ですがまたアドバイスの方よろしくお願いいたします。