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エンジンの仕組みから考えるチューニング 2

2017年 01月08日 01:03 (日)

映画を観に行ってきました。
何と8年ぶりぐらい?
久しぶりどころでは無いですね。

「バイオハザード ファイナル」です。
字幕版は疲れるので3D吹替え版にしたのですが、専用のメガネが
こめかみに当たって痛かった。
映画の内容的には、期待してたほどでも無かったかな?

セルのオーバーホールについて詳しく教えて欲しいとのことなので少し書きますね。

P_20170107_190028.jpg

ケースを止めてある2本の+ネジを外したら、必ずピニオンギアをしっかり摘んで
ケースを外します。

P_20170107_190052.jpgP_20170107_190220.jpg

ケース側はパーツクリーナーで綺麗にした後、エアーを噴いておきます。
中心のシャフトが入る部分にはシリコングリスを塗っておきます。

本体のシャフトを抜く時はゆっくりと引き抜き、ブラシを抑えているスプリングを飛ばして
無くさないよう注意してください。
赤丸部分はブラシが当たる所ですから引き抜いた後、リューター&青棒で磨きます。
黒く炭化していなければCRCなどで磨くだけでOKです。

P_20170107_190312.jpg

ブラシも本体同様に磨いて元通り組み付けます。
ブラシはスプリングのテンションが掛かっているので、ピンセットの背部分で押さえながら
少しづつシャフトを入れていけばOKです。
慣れないと、なかなか入らないかもw

P_20170107_191734.jpg

最後にカバーを被せるわけですが、抜いた時と同様、ピニオンギアをしっかり押さえて
入れてください。
押さえが甘いとケースの磁石に引っ張られてシャフトが抜けてしまい、
やり直すことになるので注意が必要です。

そして、端子を上向きにした時に必ずケースのラベルが右側に来るように組みます。
反対に組むとモーターが逆回転に成るので注意してくださいね。

それでは本題です。
え~前回の続きです。
2stのチューニングは現在、大きく分けて2つの方向性があります。
高回転を回して馬力を出していくチューニングと、低回転からトルクを出していく
チューニングです。
レーシングカートやポケバイなど軽量車両は高回転チューニング、
車重と排気量のある車両ほどトルク型に成っています。

原付一種スクーターは?っていうと丁度中間的な存在なんです。
メーカの出している車両は90ccクラスのスクーターなら間違いなくトルク型ですが、
50ccの原付は両方混在しています。

ライブディオなどのスポーツスクーターは高回転型だし、
ジャイロのようにビジネスバイクはトルク型です。
でも、これはあくまでもメーカー製造時の仕様であって、チューニングの方向性を決めるのは
ユーザー自身です。

では、高回転型とトルク型のチューニングは何処が違うのか?
前回はチャンバー内で排気ガスが消火するところまで説明しましたね。
今回は燃焼室です。
高回転型チューニングとトルク型チューニングでは燃焼室での考え方が異なります。

高回転型は排気ポートの位置が高く、トルク型は排気ポートの位置が低い。
ライブディオとジャイロはボア径とストロークが同じです。
マロッシシリンダーの場合、排気ポートの位置はシリンダー上部から計った時に
ライブディオ用は21mmほど、ジャイロは25mmほどです。
ボアもストロークも同じなのにライブディオは4mmも排気ポートが高いんです。

排気ポートの位置が高いと、燃焼しているガスをより早くマフラーに送れます。
すると排気ガスと新気ガスの交換が早くなる為、高回転まで回ります。
逆に排気ポートの位置が低いと排気ガスが、より長い時間ピストンを押し下げるので
高トルクを得られます。

デメリットはお互い全く正反対ですね。
高回転型はピストンを押し下げる時間が短いのでトルクが少ない。
トルク型はガス交換が遅れるので高回転が回らない。

さて、上記で説明した燃焼室の考え方に行きます。
燃えている排気ガスにガソリンを霧吹きで吹くとどうなると思いますか?
答えは小学生でも判りますね。燃えてしまいます。

ですので、高回転型は排気ポートを高くして排気ガスを出来るだけ出してから
吸気を行うんです。

それに対して、トルク型は排気ポートの位置が低いので、吸気が始まる前に
排気ガスを出し切れません。
ですので、出来るだけ吸気を直線的に出して燃焼中の排気ガスに混ぜないように
燃焼室に送り込む必要があるんです。
ね、考え方が全然違うでしょ。

ついでにもう一つ。
シリンダーを組み付ける際にポートの面取りを行うことがあります。
一般には焼き付きを防止するためなんて言われていますが、
本当はチューニングの技術の一つです。

面取りされた掃気ポートは面取りされた角度に放射状にシリンダー内に吸気できます。
つまり混合気をムラなくシリンダー内に送るための技術です。
逆に面取りしていない掃気ポートは直線的に吸気されるため場所によってムラが出来ます。
つまり、面取りした掃気ポートは爆発した時に燃焼効率が良いってことですね。

使い分けは上記で説明した通り、排気を終わらせてから吸気する高回転型シリンダーなら
新気が燃える可能性が少ないので面取りの掃気ポート、
排気が残っているトルク型シリンダーなら放射状に新気を入れると燃えてしまうので
直線型の掃気ポートが合っている。

現在ではもっと研究が進んで、排気ガスが残っている掃気ポートの上部は面取り無し、
排気ガスが抜けた下部は面取りするなんてことも有る所では実験しています。
そして面取りの角度や大きさも研究しているそうですよ。

排気ポートの高さは合わせるマフラーによっても異なります。
前回説明した通り、良いチャンバーほど負圧が大きく、掃除機のようにエキパイ側から
排気ガスを引っ張ってくれます。
つまり、排気ポートを上に上げなくても早く排気ガスを出すことが出来るんです。
排気ガスを燃焼室から早く出せればガス交換が早くなり高回転が回るように成りますので
高回転とトルクの両立が可能に成ってくる訳です。

続く

テーマ : カスタム
ジャンル : 車・バイク

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No title

2017年01月09日 03:01

やんちゃ親父さま、こんばんは!

世間は3連休ですが、私は稼ぎ時(笑)

やはりトルクに惹かれています。
向かい風、上り坂でも
グイグイ引っ張ってくれるマシンが好きです。
ハイリバという最高のマフラーで
高圧縮をモノにしたいですね。

追伸
ISOリバイブのレビューを
どこでも未だ聞いたことがありません。
どのようなチューンで発揮できるんでしょうね。

Re: No title

2017年01月09日 20:40

GUCCIさん、こんばんは~

トルクUPでハイギアが使えると走りも楽に成るし、燃費が全然違いますよ。

ISOリバイブはハイチューニングの人しか使っていないのでは?って思います。
ハイリバとの違いは・・・
私が知っていることと、どんなチューニングに向くかはメールにてw