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大口径プーリーの作り方

2017年 07月20日 00:10 (木)

本題に入る前にお知らせです。
ブログに拍手機能を追加しました。
記事の左下にあるピンク色のボタンです。

私のブログは記事が古く成ると、定期的に限定記事にしてきました。
できるだけ新しい情報を発信していきたいのと、ショップブログですので
当店のお客様と一般の方に差をつける意味があってのことです。

ですので、一般の方には観たくても見られない記事が有るわけですが、
今後は記事の書き方や整理の方法を変えていこうと思います。
拍手が多い記事は興味がある人が多いと考え、いつまでも観られるようにしておく。
そして記事を書く際にも、拍手が多い記事に関連することを
積極的に書いていこうと思います。
こうすることで、皆さんが読みたい記事は増えて、いつまでも観られるし
興味が無い記事は、すぐに限定記事に成っていく訳です。

そして、拍手のボタンを押すとコメントが入れられるように成っています。
これはブログコメントと違って、非公開のコメントです。
「こんな記事を書いてもらいたい」とか「ここが分かりづらい」などの
要望を入れて頂ければ、どんなことが知りたいのか?
今後の記事の参考に成ります。

この拍手を読者さんに積極的に使って頂ければ、
皆さんが読みたい記事が増えていくってことです。


前回は、駆動系のセンタースプリングまでやりました。
センタースプリングを柔らかくするとパワーが余分に使えることと、
デメリットとしてベルトが滑りやすく成ったり、再加速が悪く成る。
じゃ~どうしてそう成るのか?

ドライブベルトは、常に緩みの無い状態で回っています。
これはセカンダリー側のセンタースプリングの反発力が利用されているからです。
この反発力を弱めると、ベルトを張る力が弱くなるので滑りやすく成る訳です。
対策としては、駆動系に出来るだけ油分を着けないことです。

次に再加速が悪く成るのはどうしてか?
スクーターの変速はアクセルを開けると、エンジン回転が上がって
プーリー内のウエイトローラーが遠心力で外側に押し出される。
それによって、ベルトが引っ張られて変速していく訳ですが、
アクセルを戻した時は、センタースプリングの反発力を利用してベルトを
元に戻しているんです。

つまり、加速時の変速はプライマリー側が主体、減速時の変速は
セカンダリー側が主体で機能しています。
ですので、センタースプリングを弱くすると、エンジン回転が下がっても高いギアのまま。
高ギア状態なので、再びアクセルを開けても加速しないってことです。

この2つのデメリットを考慮してプーリーを、どう加工して装着すれば良いか?
考えないといけません。
大きいだけのプーリーでは50ccのパワーでは変速出来ないし、
センタースプリングを柔らかくした時のデメリットが消えない訳です。

後半に続く。

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テーマ : カスタム
ジャンル : 車・バイク

エンジン回転数とギア比から最高速を考える

2017年 07月17日 23:50 (月)

そろそろ秋に向けてジャイロの新しい仕様にしたいと妄想しています。
今度の仕様は高速道路を巡航80km/h!最高速90km/h!
が目標なのですが、何から手を付けて良いか?
分からない方も多いと思いますので、まずは駆動系の考え方から説明したいと思います。

速度はエンジン回転数とギア比から計算が出来ます。
ノーマルジャイロ(後期型)の変速は駆動系の無段階変速と
ギアボックス内の変速比で計算が出来ます。
これは、他のスクーターでも同様ですから覚えておいてくださいね。

ジャイロの駆動系は最大変速時には0.875という変速比に成ります。
たとえばエンジンが8000回転で回っている時、プーリーが着いている
クランクシャフトは1分間に8000万回転回っています。
その時にセカンダリーが着いているドライブシャフトは
8000÷0.875=約9143
つまり、ドライブシャフトは1分間に9143回転回っている訳です。

次のシャフトはギアボックス内のカウンターシャフトです。
ギアボックス内の一次変速は3.416(合ってるかな?)のギア比ですので
9143÷3.416=2676.5
カウンターシャフトは1分間に2676.5回転回っている訳です。

最後にタイヤが装着されているファイナルシャフトですが、
二次変速の変速比は3.538ですので、
2676.5÷3.538=756.5
つまり、エンジンの回転数が8000回転の時に、ファイナルシャフトは1分間に756.5回転
回ってるってことに成ります。

この時の速度を計算してみましょう。
ジャイロのノーマルタイヤは直径37cmぐらいですので0.37m。
タイヤが1周するのに進む距離は
0.37×3.14=1.1618mですね。
1分間に進む距離は 756.5×1.1618=約880m
速度は時速ですので 880×60=52800m 約53km/hって計算です。
つまり、フルノーマルのジャイロは8000rpm回せば53km/h出るってことに成ります。

じゃ~デカタイヤを履いてるとどのぐらいの速度に成るの?
私のジャイロのリアタイヤは純正より外周が大きいので計ってみました。

P_20170716_151919.jpg

タイヤに印を付けて、タイヤが一周するまで前に進みます。

P_20170716_152048.jpg

一周、126cmでした。
ノーマルのジャイロに私のタイヤを履かせて8000rpmの時の速度は?
1.26×756.5×60=57191m 約57km/hですから4km/hアップするってことです。

じゃ~大口径プーリーを入れたらどうなるの?
当店の大口径プーリーの最大変速時の変速比は大体0.59です。
つまり、8000rpmの時、一分間にドライブシャフトは13560回転回っています。
その時、ファイナルシャフトは11560÷3.416÷3.538=956.5回転の計算です。
純正のタイヤだと956.5×1.1618×60=66675m 約67km/hで
フルノーマルジャイロの時より同じ8000rpmでも14km/hアップが可能ってことです。

ところが、なかなか計算通りに行かないんです。
その理由は後半に続く。

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テーマ : カスタム
ジャンル : 車・バイク

KH250シリンダーの再生

2017年 07月16日 12:24 (日)

やっと大口径プーリーが完成しましたのでショッピングサイトにアップしました。
(ブログを書いている数時間で売り切れてしまいました)
*今後は受注生産に切り替える予定です。

最近は旧車のビッグ2stの腰上がかなり入庫してきます。
安値で再生出来、コストパフォーマンスが良いので
旧車マニアの間で噂に成ってきているようです。

そこでビッグ2st用の腰上再生のメニューを増やしました。
これについては後半に説明しますね。

P_20170708_165407.jpg

これが今回入庫したKH250の腰上ですが、ピストンが小さいですね。
実はジャイロのマロッシシリンダーよりもピストンは小さいんです。
KH250純正のボアは45mmですからジャイロのクランクストロークなら62ccです。
シリンダー3個でも180cc強しか無いわけですから、ストロークはジャイロやディオの
1.5倍もあるってことですね。

これは現在の2stでは、ありえないぐらいのロングストロークです。
理由はこれ!

P_20170708_170012.jpg

排気ポートと同等の大きさがある吸気ポートがあるためです。
この吸気ポートはピストンのスカート部で開閉を行うピストンバルブ方式なんです。
メリットは、リードバルブ方式と違って掃気ポートが開いている時は吸気ポートが
閉じているのでキャブレタへの混合気の吹き戻しがほとんどありません。
デメリットはストロークが大きいことと、高回転域で吸気が足りなくなりがちなので
上が回りづらいんです。
でも、ロングストロークによって大きなトルクを生み出すことが出来ます。

このピストンリードバルブを備えたエンジンはピストンが吸気ポートに引っかかって
ピストンが首を振り易いのが特徴です。
その為に吸気ポートはハート形に成っている訳ですが、それでもエンジンからの
首降り音が大きい。
当然、ピストンとシリンダーが強く当たるので、傷が入り易いんです。

実は当店では、この首振り防止加工を無料で行っているんです。
ですので、うちでドライコーティングで再生したエンジンは凄く静かに成ります。

後半に続く。

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テーマ : バイクの修理・整備
ジャンル : 車・バイク

ドライコーティングの効果とチューニングについて

2017年 07月15日 04:23 (土)

松山は、まだ梅雨明けは先に成りそうですが、すでにクーラーをかけています。
これじゃ~先が思いやられますぇ~
今年は暑く成りそうですから熱中症や夏バテには注意しないといけませんね。

夏場のトラブルと言えば駆動系の熱ダレですが、ブログでフリクションロスを
低減する記事を散々、書いてきたためか熱ダレに関する質問はかなり減ってきました。
代わりに増えてきたのがシリンダーの焼き付きについてです。
特にボアアップシリンダーの焼き付きが多いのですが、
焼き付きの原因は大きく分けて3つあります。

1つは、シリンダーの造りが悪い場合。
各部のクリアランスやギャップ、ポートタイミングなどが適切で無いシリンダーです。
中華や台湾製の安いシリンダーに多いですね。
この前、3個ぐらいKN企画さんで仕入れたシリンダーもクリアランスはバラバラでした。
ポン付けする人にとってはロシアンルーレットですw

2つ目は、使う人のミスによって焼き付く場合。
サークリップが外れたり、傷んでいるエンドベアリングを再利用したり。
2stオイルを切らしたり、ポンプにエアーが噛んだりの、ポンプ不良も多いようです。

最後はパワーアップによる焼き付きです。
パワーはエネルギーが増えればUPします。
エネルギー熱ですから、増えた熱量の対応が出来ていなければ焼付く訳です。
海外のレース向けや、排気量が大きいシリンダーに多いです。
大半のショップは圧縮を落とすなど熱量を純正に近づけることで
焼き付きを回避していますが、その分パワーも小さく成ります。
特に冷却性能の弱い縦型エンジンの場合、圧縮を落とさずに組むのは
上級者でも難しいですね。

ジャイロの場合、私のマシーンはマロッシで慣らし時に圧縮12kg/㎠、
通常時は14kg/㎠でテストしていますので、お客様の車両の場合
吸排気の仕様によっても異なりますが、テストの2kg/㎠ダウンで組みますから
慣らしで10kg/㎠、通常時12kg/㎠ぐらいですね。

エンジンって不思議なもので、同じ仕様の車両でも速さが全く異なります。
4月に阿波三輪會の方々の車両に乗らせていただいたのですが、
ほぼ皆、同じ仕様なのに速さが違うんですよ。
車両もUP・X・キャノピーとさまざまでしたが、特に感じたのが
ギアボックスとタイヤでかなり変わってくるような気がします。

ジャイロは三輪車ですからリア部分のフリクションロスを低減すると
かなり変わってきます。
タイヤは皆さん、好みで選択が変わってきますが、トランスミッションの
当たり外れは速度に大きく影響しますね。
最高速で10kmぐらいは変わると思います。

私のサブエンジンも、ギア鳴りが出ていてメインエンジンよりフリクションロスが大きい。
今回のチューニングではギアボックスのフリクションロス低減がテーマです。
これは、そのうちブログで紹介しますね。

それでは本題です。

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テーマ : カスタム
ジャンル : 車・バイク

AF28 スーパーディオZXエンジンのレストア 2

2017年 07月07日 23:37 (金)

松山も梅雨らしく成って、毎日雨が降り続いています。
九州北部では記録的な大雨が降っていますので、
この地域の方は気を付けてくださいね。

雨が一時的に上がったタイミングでバイク屋さんに部品を頼みに行くと
バイク屋のお兄ちゃんが2stのマフラーを洗剤で洗っていました。
車種を聞くとヤマハのジョグのマフラーとのこと。
年式が古いと、ホンダのマフラーは詰まって使用出来ないことが多いが、
ヤマハは詰まらないと言う。

純正マフラーの造りはヤマハもホンダもほとんど変わりません。
違いは2stオイルの質です。
純正の指定オイルのグレードは同じでも質には大きな違いがあるってことです。

クランクベアリングも同様。
ホンダのクランクベアリングは規格外だから早く駄目に成るって言われていますが、
クランクベアリングは日本製で、最低限の品質じゃ無ければ販売しないはずです。
確かに規格品と比べて耐久性があるとは言えませんが、早く駄目に成る原因は
2stオイルです。

実はクランクも同様。
ヤマハのクランクより、ホンダのクランクの方が早く駄目に成ります。
駄目に成る部分は大腿部のベアリングです。
これも2stオイルで潤滑される部分ですね。
ここが駄目に成るとベアリング交換じゃ直りません。
ベアリングを支える部分が摩耗してしまうからです。

エンジンのライトチューニングまでなら2stオイルを高品質に変えても
走りは変化しません。
ボアアップ+排圧マフラーぐらいなら何のオイルを使っても
走りが良くなることは殆ど無いんです。
違うのは、上記のマフラーの詰まり、クランクベアリングとクランクの寿命です。

じゃ~どのぐらい違うか?
ホンダのフルノーマル車両なら純正オイルを使った場合、走り方にも左右されますが
10000km~15000kmぐらいでオーバーホールの時期が来ます。
高性能オイルもいろいろあって多少の違いがありますが、
ワコーズの2CT辺りなら50000kmは問題無いはずです。

これが駆動系やエンジンをチューニングしていくと短く成る訳ですが、
再オーバーホールで私の所に入ってくるハイグレードオイル使用の
エンジンは25000km以下ってことはまず無いですね。

オーバーホールの時期=ベアリングが終了じゃ無いですよ。
ベアリングが劣化して走りが変わる前がオーバーホール時期です。
車で例えると、車検だと思ってください。
車検は今後2~3年はトラブル無く走れるように整備をすることが目的です。
だから、車検に出して「性能が上がって最高速が伸びた」なんてことは無いですよね。

この時期を過ぎるとオーバーホール時にクランクまで交換する、はめに成ります。
残念ながら私の所にオーバーホールで入ってくる8割のエンジンはクランクまで駄目です。
オーバーホールの時期を過ぎているんですね。

これまでは、2stスクーターは使い捨てなのでオーバーホールを行う意識が無いのは
仕方ないです。
でも、買い替えが出来なくなった現在、2stを乗り続けるには
良いオイルで寿命を延ばし、適切な時期にオーバーホールする必要があります。

それでは本題です。

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テーマ : カスタム
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